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2011年02月26日

スクリーニング

昨日は、新潟から友達が上京しており一緒に遅くまで飲んでいました。加えて本日は友達の家に遊びに行き、今、帰ってきたので遅くなりました。よって本日は簡単にスクリーニングを紹介します。難しい局面ですから二つのテーマを、一つは乖離率が高く危険ラインと思われる銘柄のリストと、間もなく決算月なので配当利回りのリストを簡単にスクリーニングしてみました。もう少し熟慮すれば良いのですが、時間がないのでこのくらいで参考になればと考えます。もう一度、検討してみますが今日はこの二つの資料を載せて終わりにします。

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投稿者 kataru : 18:53 | コメント (0)

2011年02月19日

ROE

マネージメント能力は重要ですね。ベンチャリとコシダカの関係を見ていると、そう感じます。経営資源を売り渡すしか道がなかったのでしょうが、日本は過剰なマニュアル営業を強いられているために、金融機能が麻痺している実態は否めないでしょう。最近、社会批判が減ったカタル君は、ある意味で別の方法を探っていますが、やはり日本は異色なのでしょうね。大手金融機関もようやく脱皮し始めています。昨日は地方銀行のあり方を模索した番組をNHKでは報道していましたね。地方銀行は投資先がないから早く脱皮すればいいのです。日本の閉塞感は国の資金管理に行き着くので、このウェートを早急に引き下げねばなりませんが政治は決断をしませんね。この局面を打開する勇気のある憂国の志士の登場はいつになるのでしょう。

でも日本の独自文化が変化している点も面白く感じています。
見える化した料理教室が新鮮に見えます。買い物に行くと時々見かけますが、若い女性がウィンドウのなかで動いています。時々、オジサンが居たりして…何か水族館のショーを見ているような錯覚を覚えますね。少しオシャレして自分もあの舞台に立ちたいと…心を刺激する演出効果です。昔は見せなかった料理している現場を、公開している料理店も出てきました。新しい若者の価値観は次元が異なるように感じています。刺激を受ける機会が減ったので世の中の移り変わりを客観的に見るしか方法はありませんが、長いデフレもある意味で楽しめるように変化しているかな?

残念なことに市場を見ていると…相場心を持つ金持ちと言うか演出家が減ったのか…市場が過度の規制を敷いているか分かりませんが、折角、素質はあっても相場が開花しないケースがあります。高効率に資本を使っているROEの上昇度が高い会社の株価は上がるのですが…なかなか経営者の努力に市場は応えていませんね。日本は資産効率が悪い国で資本を無駄に使っています。最近、欧米の効率化経営を実施するマネージメント技術が導入され変化している企業を見ることもあります。しかし、折角、足掛かりがあるのに市場の演出力の力不足は否めませんね。だから相場が膠着しているように感じるのでしょう。

普通は一株利益を基準に株価が産出されますが、異なるPERの解釈をどうすべきか…市場に熟練度がないので裁定の力が働きません。合理的な資金配分を目指すなら合理的な市場の育成が欠かせませんが、社会一般にはこの概念がないのでしょう。銀行は日本国債を持つことが仕事になり、社会にお金が還流しないから閉塞感に包まれるのでしょう。国民は遊び心もない始末で、大相撲の社会問題化も八百長も演出の一環と楽しむゆとりがないなんて…プロレスのようなもので所詮は興行です。相撲協会の公益法人を問題にするなら、宗教法人の税制の方がもっとおかしいな。と感じます。京都に行くたびに高い拝観料を払わされ、これが商売でなくなんだろう?と疑問を覚えるのは僕だけでしょうか? まぁ、しがない失業者の戯言ですから気にしないでください。

株が上がるかどうかの投資尺度は、やはりROEだと思いますね。投下資本に対しリターンがいくらあるかどうか…経営者は勘違いをしないでほしいのですが、自分の会社ではなく単に経営を任されているだけなのですね。嫌ならMBOをすればいいのです。市場が低迷しているから最近は時間切れを感じするのでしょうが…幻冬舎のような例は悲しい現実ですね。一方で株式公開をしている企業も出ていますが、既存株主の要請によるのでしょう。大塚HDなどは利益が欲しい野村の圧力でしょうね。ようやく流動性が芽生えてきた市場の動きを大切に育ててほしいものです。

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投稿者 kataru : 11:03 | コメント (0)

2011年02月12日

好業績1

決算シーズンたけなわです。この時期に誰もが気にするのは企業業績です。この企業業績に株価が左右されるために皆が注目しますね。しかしこれまでの経験上、ビックサプライズはなかなか生まれるものではありません。大きな企業はアナリストがカバーしており途中で様々なアナウンスがされておりますから既に株価に織り込まれているからです。最近は非常に便利なものでスクリーニング機能が発達しており、長い時間をかけて電卓を片手に計算をしなくて済むようになりました。昔は企業の特徴などを加味してデータ分析などをしたものです。その時間は膨大な時間がかかります。

かたるはXBRLを熟知しておりませんが、この仕組みも便利ですね。会計基準が統一され国際比較が容易にできるようになっています。情報が円滑になれば本物がいずれ残ります。中国などは情報操作を巧みにやっていますが時間の問題でしょう。日本もいずれ国民がマスコミの報道に仕方に疑問を覚え、僕のような考え方に傾斜していくでしょう。報道そのものの質も変わると思います。インターネットは、やはり産業革命の匹敵するものでしょうね。あらゆる家電製品がネットを経由し、携帯電話と融合し情報の活用価値が上がりますね。江戸時代の飛脚の時代から雲泥の格差があります。

さて兎も角、カタルのアイディアが決算にも生かされます。
下のリストは来期予想〈四季報予想〉を上回る好業績を発表している現時点での企業群です。(時価総額基準を設けてあります。)そうして株価がどの程度、既に業績を織り込んで上昇したか? 11月末時点の株価とも比較してあります。上の表は今期予想を来期予想が上回るもの。何故、このような基準を設けたかと言えば、来期予想が今期予想より下回る企業は事前の問題を抱えている可能性があるからです。ないかもしれないのですよ。もともと企業が営業活動をするうえで、今年より来年はもっと業績を高めようとするわけで、その前提で問題のある企業は外したわけですね。つまり今期がピークになる可能性もあるからです。試しにその表も載せますが…人気株が揃っていますね。日東電工などは11月末より3割も上昇していますね。

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さて好業績リストの中で、株価の反応度が高いものもあります。
「今日の市況」によく登場する東レなどは、既に昨年の11月末から29%も上昇をしていますから、今期の好業績は株価に織り込まれていると思って間違いないでしょう。更に川重も既に25%上昇し、日立も24%上昇しています。好業績ですが株価には織り込まれているわけです。逆にアサヒビールなどは何故か注目されていませんね。今後、株価が伸びる可能性がありますが…ご覧いただいて分かるように、ディフェンシブな銘柄が下位に並んでいます。これは景気循環動向に左右されているものとも考えられます。内需が弱いとか…景気の冬から春の段階だからとか…いろんな見方ができるでしょう。ただ人気株なのにキャノンの評価が低いのが気になりますが…もともと割高だったのかもしれませんね。今後の動きが注目されます。今日はヒントだけに留めます。

カタルは東洋経済の四季報のCD版を利用して銘柄検索を実施しています。折角、データ検索ができるのでもう少しバリエーションを増やしてほしいと思いますが、一般的に安価で色んなことができるシステムなので、皆さんも買われて利用されるといいですね。安いと思います。年間で買えば2万円程度です。別に宣伝するわけじゃありませんが良いものですよ。みんなが使えば東洋経済が儲かり人員をさけますから予算が増え、利用者がさらに利用しやすいように改善されます。故にお奨めしています。

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投稿者 kataru : 10:13 | コメント (0)

2011年02月05日

決算と相場論

重要なイベントの一つである決算シーズンを迎えているので…。
そのことについて考えてみます。我々は普段は需給予想による罫線〈チャート〉分析を主に行動をとりますが、実際は、会社に投資しているわけで、その会社が世界に羽ばたくような世界的な企業に成長すれば株主も儲かります。嘗てソニーやトヨタは小さな町工場だった時期があります。松下幸之助も今では経営の神様など崇められていますが、町工場の親父さんで博打好きだったようです。何しろ、先輩の話では松下幸之助の口座に追証が発生していたと言いますからね。チャートは業績〈会社〉の実態を表した形であくまで従の存在で、主の存在になることはありません。

今では過剰な信用規制が実施され仕手株などは育たなくなりましたが、むかしは兼松日産農林が業績も良くないのに5310円まで買われたことがあります。でも兼松は売りませんでしたね。馬鹿ですね。僕が親会社の兼松の社長なら兼松日産農林を売り、新しい会社を作りますね。日本的な非効率な面があったわけですが…。日本には独特の「村社会」から「会社社会」に移行した文化があったために、効率的な面が失われているのでしょう。まぁ、例外は兎も角、普通は実態以上に買われないものです。最大の評価がPER100倍ぐらいでしょう。この場合のPERの評価は、現状維持で100年分の利益を買うと言うことですからね。常識的には企業の存続は30年程度と言う認識がありますから、最大評価はPER30倍程度なのでしょう。

しかし企業には成長力が存在します。
利益が毎年5割づつ増える企業があれば…下の表のように成長力が加味されるとPERの評価が変わることが分かると思います。先ほど最大でPER100倍程度と述べた理由は5割増ペースで利益が伸びた場合に限られますね。A社の10年間の利益合計は100ですが、業績が5割増ペースで伸びると、C社の利益の合計は1000を超えるので、A社がPER10倍なら、C社がPER100倍で評価されることになります。毎年、30%増益でもすごい数字ですね。B社のケースはPER42倍の評価が妥当だと言うことになります。このような考え方で株価は一般的に評価されています。

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さて、話を戻しますが業績の数字は中長期的な株価の方向性を決めます。今は決算が行われその方向性が発表されています。私は東レを買い、帝人を売りとの短期的な評価を下していましたが東レの株価が上がったことにより、あと僅かな余地で東レも間もなく下落すると考えていますが、中長期的な評価は全然違います。東レは4ケタ銘柄の素質を秘めていますね。帝人の評価が低いですが、ほかの企業から比べれば良い決算数字でした。決して悪いわけではありません。しかし空売りしたのは、既にこの数字を充分に評価したと思っているわけです。所謂、「材料出尽くし」と言う段階だろうと考えているわけですが、時間的な経過により評価内容は変わります。この辺が分かりにくいところですね。

帝人もかなりいい決算には違いなく、決算数字を先取りする形で上がってきたわけです。故に買っているファンドがロングのポジションで、更に買い意向があり、資金的な余裕があれば、株価は、今は上がれないでも横ばいを維持し、いずれ時間的な調整を経て、業績数字がさらに上向けば、上がる段階を迎えるわけです。逆にファンドの資金量が豊富で帝人を更に買い進める力があり、尚且つ帝人が予想以上の業績結果を残せればファンドの大儲けで大勝利になりますね。こんなことは誰にも分かりません。少なくともカタルは、決算数字を見て、東レは買えるが、帝人は一杯だな…と言う現状評価を下しているわけです。

個別株はこの段階ですが、市場全体の評価があります。システマティック・リスクと言う部分ですが、日経平均株価は上がり続け、二番底を過度に織り込んだので、その反動で歴史的な上昇相場が続いています。騰落レシオ、かい離率、上昇期間など…どれもテクニカル的では、かなりの過熱を示す指標が出ています。過熱感とは…強い相場の裏腹の言葉で、過熱感が強いと言うことは、相当、強い相場に突入している可能性がある訳です。カタルが今日の市況で述べている「スーパー成長サイクル論」ですね。

この考え方の背景は、世界経済が新たな段階に突入したと言う可能性を示唆しています。EUの人口はおよそ5億人、米国は3億、日本は1億です。だいたい9億人ですね。他の先進諸国を入れても10億人程度でしょう。しかし世界の人口は69億人だそうです。この内、半数がグローバル化により市場経済に参入してくると言う読みが背景にありますね。ゴールドマンが指摘したBRICsと言う言葉は有名です。BRICsのCと呼ばれる中国は13億人、Iのインドは12億人、Rのロシアは1億5千程度、Bのブラジルはだいたい2億人です。この人達はだけで30億人近い人が市場経済圏に参入します。だからスーパー成長サイクルなのですね。

でも…バーナンキは否定していますが、QE2政策によりワールドマネーがばら撒かれ、市場経済が加速成長するので資源が不足します。中国は非効率な資源の使い方をしていますね。日本もどちらかと言えば、リサイクル社会の確立は今一です。先日、諏訪市の豊田で汚泥灰の入札がありましたね。1年分の泥が2265万円の価値を生むのだそうです。まぁ、金が取れるから高く売れるのですが…。早く現政権はこのリサイクル社会の確立に取り組まねばなりません。せっかく作ったペットボトルも経済効率概念がないために、頓挫し貴重な資源は中国に向かいました。まぁ、話がそれてきたので…ここで話を戻しますが、人口の多い新興国の人たちが文化的な生活になればなるほど、資源は貴重になります。

日本は国土が狭いために公害問題で苦しみましたから、環境関連の技術は世界一なのです。ここでも活躍余地がありますね。要するにQE2の弊害は必ず起こります。スーパー成長サイクル入りする前にその弊害のリスクを市場が感じるかどうか? 今の相場の焦点は既に米国が立ち上がるとか…どうかではなく、QE2の弊害と言うか資源コストの方向性に向いているとカタルは判断しているわけです。だから雇用統計がどうのこうのと…騒いでいる場合ではないのです。

昨年カタルは自動車だと述べてきました。しかも既に製品メーカーではなく部品メーカーの時代だとも述べています。この現象は日韓貿易をみると分かりやすいでしょう。韓国はサムソン電子をはじめ現代自工やLG化学などは世界トップ水準です。ですが中小企業の育成がないために部材は日本からの輸入に頼っています。サムソンのスマートフォンが売れれば、村田が伸びますね。こんな関係です。だから日本はまだまだ捨てたものではなく大きく伸びますね。司令塔がしっかりしていれば、コマツのような会社がたくさん誕生し日経平均株価10万円も…まぁ、最高価格38915円の奪還も夢ではありません。

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でも…ね。チュニジアの一人あたりのGDPは3500ドルですね。中国と同じ程度です。良い国だそうですね。その国で革命です。エジプト、アルジェリア、イエメン、ヨルダン…このインフレの壁をどう処理するのでしょう。このあたりが難しい読みになりますね。予想されるインフレ・リスクとスーパー成長サイクルの関係で、銘柄選択がガラリと変わります。加えて相場は伸びきっていますね。アクションがあれば、いくらでも叩けます。EUのユーロの不備を突く材料に加え、新たなリスクが忍び寄りますね。ここの読みは難しいのです。今の時間は簡単じゃないですね。

ざっと決算から相場論を述べました。皆さんの参考になれば幸いです。

投稿者 kataru : 09:44 | コメント (0)