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2011年04月30日

テクニカル(出来高)

チャート論を語るうえで重要なことは、株価以上に出来高で…さらに重要なのは、やはり時間の概念なのでしょう。一般的に「他人の噂も75日」と昔から言われます。人間の感情は基本的に時間が解決するのですね。どんどん風化されていくのです。だからなんとか今回の震災を切っ掛けに、日本の本質を問う声を興したいと願っています。もう逃げる選択はやめにしましょう。東電の原発事故のターゲットにして皆で日本の在り方を考えればいいのです。

国会答弁では首相が「一義的には東電に責任があるが、原発を推進する立場で取り組んできた国の責任は免れない」と責任を感じた発言です。当然の発言なのですね。東電を生贄にしても事態は前に進みません。更に清水社長は免責発言をしていました。これも当然です。この言動を受けて首相は「免責になると東電に賠償責任はなく、国が全ての賠償責任を負う。それは少し違うのではないか」と否定したと言います。裁判になる可能性を秘めており僕の見解は前にも言っています。

この話を述べると長くなるのでやめますが、メディアは野次馬根性を捨てて、日本の創造にスポットを当ててほしいものです。さて本題ですが…冒頭の時間の概念が何故必要かと言えば…人間が関与して作られるのが株価だからです。この心の思いがチャートになって現れ、出来高となって浮き彫りにされています。市場経済は皆さんの選択なのですね。正しい選択なら株価は上がります。

一目均衡表と言うチャートは非常によくできています。計算式を見れば分かりますが時間の概念を取り入れていますね。26日とか…まぁ、あの時代は土曜日もありましたから…現代版なら20日を基準にすべきでしょう。転換線は9日間の高値と安値を2で割ったもの。基準線は26日の高値と安値を2で割ったもの。先行スパン1は基準値と転換値を2で割り26日先に描いて、先行スパン2は過去52日間の高値と安値を2で割ったものです。遅行スパンは26日前の引け値ですね。つまり過去のトレンドから未来を予想しようとしたものですね。実は移動平均線も時間の概念です。まぁ傾向線と同じものですね。よくトレンドが崩れたとか…言いますね。トレンドとは傾向線を示します。この辺りを図解解説しても良いのですが…ネット上には解説が溢れていますから、僕は省きます。

ここで重要なことは出来高なのです。チャートにも色々ありこの概念も非常に大切です。一目のように時間の概念が出来高も含んでいることは理解できます。つまり時間が人々の気持ちを調和させるからですね。株価は感動なのですよ。感動を与える材料が大きければ株価は派手に動きます。福島原発を見れば分かりますね。ソフトバンクやヤフーは、この株価低迷期にも人気が高いですね。それはソフトバンクグループの理念と言うかビジョンが世間から受け入れられているのです。長い時間をかければ最も大切なのは理念です。共存共栄の理念です。会社が存在することで人間が豊かになれる企業を探せばいいのです。

さて大体、株価の概念は理解できたでしょうか? それではテクニカル分析で重要な点を一つ披露しましょう。人間の感情は長く維持できません。故に感動を与え続けないとなりませんが株価が動くように毎日変化があり革新的な移り変わりが現実には起こりませんね。原発の工程表を見ても分かるように半年とか1年はかかるのです。新工場が立ち上がるには、特に海外の場合は日本と違い役所の絡みや労働者の意識変化もありますね。文化の継承には1年では短いのです。新工場が立ち上がるには、少なくとも2年程度は必要になります。

その為に一番重要なことは…人気化した後の出来高推移です。多くの場合、1週間も持ちませんが持続できれば…その後も相場になります。だから人気化した銘柄の観察が大切ですね。今は決算期ですから決算数字がものを言いますが…たいがいは株価に織り込まれています。知っている人は研究しており株価に反映されていることでしょう。問題は市場が材料に対しどう反応するかどうか?3Qの最も成功した例の川重を見てみましょうか?

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川重の人気化のピークは1月31日の上方修正を受けた2月1日の相場でしょう。この日に出来高は38697千株の出来高をこなしています。その後、近い水準まで行きますがこの出来高は破られていません。震災後の急落場面からの回復局面は3487万株で新高値377円の最高値時の4月1日は35282千株ですね。株価は抜いているが出来高を抜いていませんね。

でもその前は…確実に、高値を追えば出来高は増えてきています。この辺りの変化をどう考えるか? 人気が継続するためには目先のピークの出来高をこなさないとなりません。11月2日が最安値210円で11月11日に目先のピークを付けますが…その翌日は55%の商いをこなし、翌々日も54%、さらに3日目には65%と確実に人気が持続しています。ここが重要ですね。

結果論からの推測ですが、多くのケースで人気化後も相場になる銘柄は出来高が落ちないものです。出来高がその後どんどん落ち込む銘柄は…その後、大きな相場に発展することはありません。だから必ず過去数年間の出来高最高はどのくらいかを把握して、人気化が容易なのかどうか? その会社のピーク時の出来高を頭に入れておく必要があります。ヤフーのサイトは便利ですよ。過去数年間の値動きが分かります。チャートを組み合わせて使われることをお勧めします。川重は古いので最近では日本風力開発にしましょうか?

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僕のデータに拾われたのは4月12日です。株価は93100円でした。でも調べてみると震災に関係なく2月18日から22日まで出来高が膨らんでいます。株価は5万円から6万円。つまりこの時点で誰かが介入し始めているわけです。そうして震災で人気化してその後も継続的に手が入っている様子が出来高面で分かります。そうして僕が知るように4月12日から爆発していきます。その後もコンスタントに出来高をこなしていますね。こんな銘柄は、僕の範ちゅうではないですが…人気化する前の出来高チェックと人気化後の出来高の推移は大切で、株価は上昇を続けるためには出来高が落ちないことが条件になることが窺えます。当たり前のことですが、頭の片隅に入れておけば、ロスカットのタイミングも見失わないでしょう。

今日はカタル独自の出来高からの一例の見方を簡単に考えてみました。他には日柄などもあるのですが…次の機会にしましょう。

投稿者 kataru : 11:07 | コメント (0)

2011年04月23日

企業価値

本当に呆れる実態がそんざいする。それを後押しする一部メディアの存在。自分たちが被害者の代表のような面をして報道している。その背景は公平性を欠いた経営実態なのに…きっとメディアの世界も小さく、村論理が存在するのだろう。神奈川県知事選の黒岩さんは自民、民主、公明の共同推薦だった。彼はフジテレビの出身でライブドア事件の渦中の存在。株屋も色んなことを考える。メディアの給料体系は、今は厳しいかもしれないが、交際費は自分の給料に匹敵する以上に使える。筆者と会食する取材費の名目で…。僕の場合は銀座のクラブの接待費は認められないケースが多かったが…。クラブの常連であるみのもんたさんとは、時々、銀座のクラブで顔を合わした。彼の場合は番組スタッフ数人と来ていたが、彼は葉巻を吸いながら酒を飲んでいた。きっと放送のネタをクラブのホステスから収集するのが目的なのだろうが…それにしても席に着いただけで、何も飲まなくても一人5万円は取られるから、仮に税務署から取材費の名目で認められないとすれば大変だろうから、きっと彼の場合は認められていたのだろう。

まぁ、こんなことは余談で、基本的にこの国はフェアなのかどうか…と言う基準だね。何故、報道姿勢に、いつも疑問を覚えるのだろう? きっと彼らの行動が政治の本質を歪め日本を間違った方向に導いていると思っているのだろう。異論はあるのは承知だが…東電の社長が福島に入り謝罪していた。まぁ、被災者にすれば感情論が吹き荒れる気持ちは十分に理解できるが、東電も最大の被災者で誰もその事を述べない。当事者は絶対に言えないからね。誰かが客観的な目で見て、主張してあげないとならない。日経新聞にはその姿勢が感じられない。本来は許認可事業で責任の大元は経済産業省の原子力安全・保安院にある。故に責任の第一は国に存在し、その認可の下で条件を守り操業を続けた東電に第二が筋だろう。仮に東電が第一に責務を負うなら…免責事項が存在する原発の法律は何のために存在したのだろう。可哀そうに、罪はないのに給料の2割カットか…のも拘わらず、東電の年金生活者は企業年金をカットされないようだ。この点も不可解。何故、メディアにこの姿勢が欠如しているのか? 憶測をすれば癒着だね。メディアと役人の…。だから総務省は歪んでいる。

まぁ、これは今までの主張の繰り返し、田村村の山根地区の8世帯が30キロ圏内だと言うことで、全地区が30キロ圏外でも補償の対象になるらしい。その報道で作付けをしないことが決まったのかな? その報道の中で自由を求めるか、補償に期待するかの討議で補償の道を選択したとか…。補償への期待が膨らみ人間本来の姿が消える。メディアの主張通りに生きていくと…自主性はなく、ぶら下がり国民、大量製造器のようだ。戦後のGHQの教育の賜物なのだろう。ロボット教育で考える人間を創造できなくなった弊害は、文部省にあるが…。僕のような意見は少数派だがやはり存在するのだろう。株の世界では勝者になれるはずだが…最近は敗者のグランドで生活を余儀なくされている。

さて前置きはこの辺にして…企業の価値とはオリジナリティーにある。何故、世の中で一番高価なのは芸術品なのか? ゴッホの絵画は数億円から数十億もするし、フェルメールなどは、現存数が少なく、お金をいくら積んでも買えないらしいが…。最後はそこに行くのだろう。人間を育てるむずかしさ、無名の画家の絵を買い集めてみたかったが…時々画廊を回り気に入った絵を毎月1枚ずつぐらい買うのは、素敵な趣味だな。無名だから安いし…その内に華が開くかもしれない。100枚集めて1枚でも世に出れば大した確率だろう。そうそう、今日は企業価値の話だ。

今は企業価値が下がったけれど、日本製鋼所は僕らの世界ではアームと呼ぶが…この会社の原子力の圧力容器では世界一の会社なんだね。いつだったか、世界一のフランスのアレバ社が設備投資のお金を負担するから、増産体制を整えてくれとお願いしたと言う報道を目にしたことがある。世界最高の製品を作れる会社のブランド価値は計り知れないはず。同様に今話題になっているルネサスエレクことメディッチは、車のマイコン生産が脚光を浴びている。今回の震災で主力の一つである那珂工場が被災し、操業出来なかったが自動車各社から応援の要員が送り込まれて、工場の再開を早めたと言われている。つまり日本には必要な会社なんだね。でも日立グループだったせいもあり、生産性の低い汎用品も大量に作り非効率の寄せ集めの会社だった。とうとう覚悟しNECエレクも交えて日本のお家業の製造を支える為に、今回のリストラを決断したわけだ。追い込まれて追い込まれての決断だね。

だから人気化し仕手化の芽は存在するが…その芽が大きな大輪を咲かせるかどうかは別の話だね。これから様々な試練が待ち受けるし…。ところが指揮官は孤独なんだろうね。きっと、情にほだされたら改革を実行できない。日本国のケースと一緒だね。前から消費税の引き上げは言われているが、怠慢な行政制度の改革もおざなりになっている。指揮官は苦渋の選択をして批判を受けねばならないが、政治家にその覚悟がない。

このジレンマに政治があるのだけれど…僕は、政治は名誉職なので、政治家は全て年収の上限を800万円ぐらいにすればいいと考えている。むろん退職金も必要ない。職業とは違うし社会への貢献だからね。その代り辞めた時に社会が高給で受け入れればいい。高級役人もそうすれば良いね。嫌なら辞めればいいのだから…悪戯に権力の見返りに天下りを求める社会構造が問題なのだろう。審議官や局長が民間に行き数千万で雇われても良いわけで、天下りは許認可の見返りを求めるが…もし能力があるなら別の業界でも十分にやっていけるだろう。

どうしても心の底に社会構造への不満があるから、こういうレポートの形になるが…。今回の場合もそうだよ。東電のような処理をすれば、当座は円満に収まるが、責任を取るべきところがとらないから歪みが生じ、その歪みが長い失われた時代を構成するんだね。このような処理を実行すれば、社会基盤コストはドンドン増えて、日本ではやがて製造業は存在できなくなるね。こんなことは馬鹿でも推論できる。だからメディアの主張の歪みを正さなくてはならないよ。あるおばあちゃんが東電の社長に向かって「お互い様だからね。体を大切に…」と言っておられたが、あの謙虚な姿勢は日本人の本来の姿の筈。あのおばあちゃんの「お互い様…」は中立で公正な判断だと思うね。それに引き換え、福島の政治野郎どもは弱者救済と言う偽の錦を立てて日本民族を滅ぼうとさせている偽善者だね。情けない奴ばかりの集まりか…。

メディッチの今は大赤字だよ。でも買われる背景は世界に必要な会社なんだね。だからこそ一部の外人は高評価をしている。日本人は価値が分からないから二束三文の価格を付けているわけだ。東電もそう思っている。東電の価値はどう考えても妥当価格は1000円以上だと思うが…。実態は違うから情けない。名画も持っている人により、価値観が大きく変わるからね。何れ判明する筈だが…やはり時代背景かな?

株屋の世界も偽物ばかり…野村証券の看板で一時は有名人になっても、本来の実力がないから直ぐに脱落する。そうだな…武者さんのようなものだろう。(彼はたしか大和だけれど…)日本に本来は実力を有して埋もれている人が大勢いると思うが、2世や3世の存在が歪められた社会構造を日本に植え付けているのだろう。その壁を破る公正な情報が必要なのだろうね。僕は残念ながら偏った少数派の意見だけれど、判断されるのは皆さん自身の訳ですね。株式投資は自分がどう選択するかの問題だけで…上がる銘柄を当てることじゃないね。僕は一所懸命に相場の流れを読もうとして流れを見極めようとしているが…この世界で成功する人は信念を曲げない人だね。僕の場合はコロコロ変わるから、いつまでも三流なんだろう。

今日はブランド価値が評価されない話を中心に書きました。日本には世界シェアを誇る独創的な会社がいくつも存在するのです。果たしてメディッチが相場になるかどうか…。それを決めるのは貴方なのです。

投稿者 kataru : 09:31 | コメント (0)

2011年04月16日

利益の質

市場には様々な意見が集約され株価になって現れます。情報が与えられると一時的な反応を示しますが、その情報の中身が途中で精査され、株価への修正が加えられます。この連鎖が働きます。

例えば、今回の原発事件をケースで解説しましょうか…。
まず今回のように、予期せぬことが起こると市場は急速に株価の修正を始めます。当然、まだ見ぬ不安におののきます。原発の損害賠償法の存在で、東電の免責の可能性が指摘され、株価が715円から1175円まで戻ります。その後、枝野官房長官が「安易な免責処置はありえない」と述べると…株価が再び急落します。当初は500円割れの水準でもみ合っていましたが、原発事故終息の長期化が避けられず、放射能汚染水の放出から漁業補償拡大懸念から再び売られ、上場来安値を更新し一段安しました。落ち着いたところで、今度は賠償金の負担軽減の共済方式案が提示され株価は戻っていますが、現在は未だに流動的です。

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また、あるケースでは放射能の吸引性があると言うと言うことでゼオライトが脚光を浴び、東ソーの株価が上がったりもしています。でも考えてほしいのですが、一時的な利益の価値と永続的な利益の価値は、ものすごく価値が違うのです。計算してみれば分かりますね。継続的に利益が上がるケースと1年限りの利益とPERの評価にすれば10倍から20倍程度は違うのでしょうね。私が東電を額面以下で買い始めた理由は電気が必要だからです。しかも継続的な利益が約束される独占商品だからですね。問題は賠償額の推測になりますが…社会的な公共性から鑑み倒産はありえないし、過失責任がないから、必ずや適正株価に戻ると言う市場原理を信じているからですね。

しかし日本は分からない国なのです。後出しジャンケンはするし、平然と法律を変えるし、法治国家の体をなしていないのですね。市場原理も無視をする国なのです。それはどうしてそうなったのでしょう。おそらく無理難題を持ち込まれた役人は整合性を作る為に、追い込まれて「いかさま」をするのでしょうね。僕のホームページを長く読んでいただいていれば分かりますが、ずっと政策批判でした。でもそれじゃ、何も変わりませんね。今回の震災を見てください。気持ちは分かりますが…メディアは無理難題を押し付けるのです。一見すると弱者の味方で、視聴率を稼いでいますが…。あんなのは弱者の味方でも、何でもないですね。野次馬報道ですよ。おそらく久米宏がニュースキャスターを始めた辺りから狂い始めたのでしょう。

震災の悲劇は大変な苦労ですが、甘んじて受けないとなりません。責任転嫁をしても変わりませんね。気持ちは分かりますが自らが自分の力で乗り越えないとなりません。各町長が官邸を訪問し陳情しています。それをメディアが報道し、正しい事のように報道しているが…能力のないことを公に露呈しているようなものですね。パフォーマンス以外の何物でもない。みんな菅さんを批判ばかりしているが、僕の評価は逆に少し上がっています。それは現状復旧ではなく、創造的な復興計画を述べていることにあります。みんな性急だな。あの混乱の中で正しい判断が下せる奴が世の中にどれくらいいるのでしょう。震災を見て津波を連想し、直ぐに大阪で市場が開いていることを連想し、先物を売れましたか?

僕なんか東北の過疎地の震災だから阪神大震災より被害状況は少ないと…当初は考えていたのです。世間一般のレベルは、こんなものでしょう。混乱に油を注ぐ行為はやめ、自立することですね。自分で考え自分で対処し、自分自身を救うのです。やれる事はいくらでもありますよ。震災地域の人は船を失った仲間を集い、まとまって会社を立ち上げ漁連を動かし大会社組織にして、大企業を回り出資してもらう。おそらくアイディアが良ければ儲かっている商社は、特に食物に好意的なのは、物産や丸紅かな? …などの企業を回り出資してもらうことですね。自分たちでやればいいのです。政府に頼っても無駄ですよ。

ある程度の土台を完成させてから10年程度の免税処置を、政府に…地元代議士の小沢さんを通して陳情に行くのです。小沢さんなら実現に向け尽力するでしょう。そうしてメディアを動かせばいいですね。政府は必ず時限処置なら、免税に応じてくれますね。何もしないで…ただ金をよこせ! これじゃ、筋が通りませんし国民は納得しませんね。メディアの報道姿勢を見ていると、アホを応援しゴロを生産しているようですね。テレビは日本国民をゴロにしている生産機のようなものです。間違った弱者救済はすべきじゃありません。自立する人だけを助ければいいのです。応援すればいいのです。今回の震災でも風評被害で苦しみ野菜をネット販売しているそうですが…そうやって努力をする人を助けるのが正しい道でしょう。

株価は一時的な業績の推移を無視しても良いのです。株価は利益の質により、短期的に修正されると思っています。

投稿者 kataru : 08:30 | コメント (0)

2011年04月09日

日本国民は自立を…!

いろいろ勉強になるものだなぁ~。
きっと「キャリア」ってこうやって身に付くものなのだろう。と自覚する時間ですね。先ず、事件が起こらないと関心が向きません。原子力に関心もなかったし放射能の汚染も知りませんでしたね。こんなサイトもあり、これなら日本国民は混乱するな。と感じましたね。今日は雨だそうですから…気を付けて、まぁ、大丈夫でしょうが…。此方から…
(右の日本の地図をクリック)

今回の地震発生当初は地震の発信源が東北地方と聞いて、直ぐに人口が少ないし大きな被害にはならないだろう。と考えていましたが…結果はこの有様です。津波も考えになかったし、その被害と言うものは凄まじいものだなぁ…との印象ですね。加えて意外だったのは実に多くの産業の基幹部品を担っているのだな。…と言う感想です。

そうしてSCMって…グローバル経済と一緒で世界は繋がっていると言う感覚です。シャープとトヨタの企業文化の違いも分かりますね。日本は江戸時代と同じ鎖国制度を続けていますね。だから失われた時代が過ぎていますが、国際会計基準やBIS規制などにより、ようやく変化を認めざる得ない対応に変わってきました。多くの日本の企業経営者は歪められた日本の情報源である新聞や雑誌などのメディアの情報にしか接しておらず、なかなかグローバル展開が出来ない内向きな思考がありました。でもここ数年ITバブル以降は加速して中小企業までも海外進出するようになりましたね。

変わったな。と感じたのが、日産マーチのタイへの生産移転ですね。これは2年前です。このころからようやく変化を見せたのが日立でした。市場から評価されたのは東芝でしたが改革の方向性が悪いのか、中途半端な体制なのか…早めにスタートした割に効果が上がっていないように感じられます。世界の経済環境が整っているのは重電や造船です。建機のコマツを見れば分かりますね。最近では川重が頑張っています。世界にはアフリカなど…社会基盤整備が未熟な国々が多く、活躍の機会は限りなく存在します。加えて先進諸国は情報インフラの革新から環境問題まで、今までにない領域の基盤整備を目指しています。

それにも拘らず、我が国の体制は大蔵省〈財務省〉が主導する計画経済からなかなか抜け出せません。この度の震災でも国に頼ろうとする自治体が多く、地方主権の掛け声がある一方、現実は中央におんぶに抱っこの様相です。国民もそうですね。補償って…どういう事なのでしょう。何故か、自立する姿がなかなか見えてきませんが、一方ではNGOのボランティアの力が活躍し出しているように感じます。きっと僕にも出来そうですね。個別のNGOでバラバラにやっても、なかなか効果は上がりません。政策当局と繋ぎを付けて全体で統制を取らないとなりませんが、役人様は自分たちの前例主義に囚われているようです。

おそらく統括するNGOの仕組みを作れば、皆が食えるし、日本人の若者はきっと空いた時間をボランティア活動に充てるでしょう。早い話、軍隊生活〈徴兵制度〉の代わりにボランティア活動の義務化を法律にしても良いのです。しかし現在は宿泊、交通などを手配する繋ぎ活動する人たちが不在のようです。地方の自治体がボランティアを募っていましたが、宿泊も交通手段も全て自分たちで…との話のようです。あれではなかなか…動かないでしょう。NGOのスタッフが企業と協力すれば、企業はバスを貸し出したり、列車を用立てたり、燃料を提供したり、様々な援助を申し出るでしょう。総務省の役割だと考えますが…、間もなく復興会議が開催されるそうですが、是非、国に頼らない予算が掛からない復興を目指してほしい。きっと証券界も応援するでしょう。お金はアイディアでいくらでも生まれます。

例えば、減免にすれば企業は世界から集まり、生産活動が起こりますね。そこで働く人が必要になり雇用が生まれ、膨大な活動から消費税などの税収が生まれます。それを財源にして無料の教育や図書館などの整備とか…住人へのサービス提供が出来ます。小さな政府の形で特別区として立ち上げます。そのエリアの住民は誰でもなれません。特権ですからね。先ず減免処置の企業は地域の住人を雇い入れねばなりません。その住人は全てに特権がある訳で、その住民権は高値で売買できるでしょう。無の住民価値が高値になります。

日本全土に広がりを与えるまでは大変な時間がかかりますが、ちょうど良い実験になりますね。予算など要りません。特権が欲しいだけです。できれば日銀から0.1%程度の金利で30年債を、毎年、買ってもらうか…途中からは政府保証だけで良いのです。循環型のエネルギー消費の近代的な未来都市が出来ますよ。原発も賛成です。ジャンジャン作ればいい。その代り確りした情報開示は必要です。安全性を高め震度8程度の地震でも耐えるような構造にして…最新の原発施設を作る。その上に生活空間を創ればいいのです。

福島には200万人しかいませんが、半径30Km圏内の人はだいたい50万人程度です。全ての土地を提供してもらい、未来都市を創れば面白いですね。近代的な野菜工場も漁業も一元化します。世界中の民間企業がみんな手を挙げますね。だって電気料は無料だし…すべてのインフラは無料なのです。可処分所得は文化への消費に充てられます。地域住民の教育レベルはどんどん上がりますね。きっと世界からあこがれの街になります。住民権は高騰し一人1000万円でも買えないかもしれません。僕も住みたいな。緑豊かな未来都市。30Km圏外の地価も高騰するでしょう。

こんな風に考えると、何か…今は駄目で廃墟の福島が、希望溢れる豊かな希望の星の未来都市に見えてきませんか? 原状復帰とか…バカげた法律でみんなを縛るから、どんどん萎縮します。花見をやめたり、自粛だそうですが、自粛でなく萎縮してデフレの発想ですね。こういう時だからこそ、ぱぁ~とやるのです。でも最近、大手スーパーは震災地の応援フェアを始めました。このアイディアですね。まだテレビを見ていると責任論を問うているようですが…後ろ向きの発想ですね。面白くありません。でも知りませんでした。原子力委員会に、原子力安全委員会に、原子力安全・保安院と三つも役立たずの組織があるそうです。責任もない役にも立たない組織が肥大し、権力を主張し合い、民間の自由な発想を阻害している日本の構図そのものですね。失われた時代は続くのか、それともここで終止符を打つのか、国民が決断を迫られています。

明日は東京都の知事選です。いくら優秀だとしても、僕には4選なんて信じられません。普段は偉そうに発言していますが正義感が感じられません。一方、いきなり総理候補にしろと自民党に迫ったと言う東国原と言うタレントも悪い人ではなさそうだし、一所懸命にやるのは分かるが…今一つです。結局、仕方ないから実績は分からないが未知数でも、ワタミの渡辺さんに入れようかな?と考えています。都民の人は選挙に行ってくださいね。

株式教室なので…株の事も触れないと駄目かな?
相場は参加者の心が株価位置を決め、相場をみんなで作るのですね。昨日の相場が堅調に見えたのは明らかに東電の株価が波及したのです。先物からではありません。日経は先物と書いていましたがね。東電が上がれば全体は上がります。逆に東電が下がれば何を買っても駄目でしょう。それを物語っていると昨日は感じました。欲目かもしれませんが…。

投稿者 kataru : 11:58 | コメント (0)

2011年04月02日

東電株の価値を考える

日本の運命は面白いですね。遣唐使の時代から元寇と進み、武士の時代が続き、明治維新が起こり、大国の仲間入りもつかの間…敗戦から復興しましたが、ベルリンの壁崩壊〈東西冷静の終了〉が切っ掛けに、失われた時代へ移行し大震災を迎えました。長い時代には様々な困難がありましたが、人間と言うのは不思議なもので、様々な苦難を乗り越え新しい時代を築いていきます。6550年前の白亜紀末期に巨大隕石の衝突から氷河期に移行し、絶滅した恐竜の時代的なスケールで考えれば、大震災など些細なことに見えます。

最近は中国の台頭から、再び米国は日本の価値観を見直しつつあるようで、ともだち作戦の動員数はすごい規模ですね。今度は原発作業員の不足を予想し、米国から170名が投入されるそうです。スケールの小さな日本は、細かな線量計などの事をチクチク報道しています。客観的な判断をした方が良いですね。市場では東電株の損失でみずほが売られましたが、東電は三井住友が友好銀行ですね。今回の緊急融資も三井住友にしては珍しい。1997年の金融危機の時に、東電からの20億ドルの預金によって助けてもらった恩に報いる為に、2兆円の協調融資の音頭を取ったそうです。住友はドライかと思っていましたが、意外な一面をみました。まぁ、相手が東電だから確実に回収できます。トヨタは分かりませんが…東電は業種が違いますからね。世界一の独占企業だもの。

一方、株式市場では、東電株の3月11日の株価は2121円です。時価総額が3兆4084億円です。昨日が449円ですから7215億円にまで減っています。つまり株式市場の評価では、今回の被災により2兆6869億円の損失を織り込んだことになります。果たして、この金額が妥当かどうか? 東電株を合理的に判断するのに、この計算が重要な要素になりますね。一方、福島原子力発電所は古く、1971年3月に福島原発の1号機が運転しました。30年経過しても劣化によるトラブルは少ないとされ60年程度を想定しておるようですが、コンクリートの対応年数は100年とも言われています。ただ東電の説明では、米国の事例を引き合いに出し一応40年と言う基準を持ち出しています。更にメンテナンスをして、その後20年の更新が認められていると述べており、こちらも60年を想定しているのでしょう。

福島第一原発には1号機から6号機があり、1号は46万Kwで昭和46年3月に営業運転開始でGE製、2号機は78.4万Kwで49年7月に運転開始でGEと東芝、3号機は78.4万Kwで51年3月の運転開始で東芝、4号機は78.4万Kwで53年10月の運転開始で日立となっています。5号は78.4万Kwで東芝、6号機は110万KwでGEと東芝です。何れも着工は昭和42年から48年です。

東電の原子力発電所は、この福島第一と第二があり、発電量は第一が1-6号機で469.6万Kwです。第二は1-4号機(すべて110万Kw)で合計は440万Kwです。柏崎刈羽1-7号で821.2万Kw(110-135.6万Kw)となっています。現在、刈羽では中越地震の影響からか? 停止中の3基(2-4号機)の原発があり、合計で330万Kwです。

二つの課題として思い浮かぶのは、損失額の行方と今後の供給量ですね。
何故、休止中の刈羽を再稼働できないのでしょう。作業工程を見る限り何とかできるのでは…と素人は考えます。さて重要なことは損失額の特定ですね。一説によれば1基あたり1000億円の廃炉費用とざっくり外資系は弾いているようですが…。(GSでは1基700億円で試算)100万Kw級なら日経では500億円と試算し、他に処分費用となっています。しかし半減期の関係から封鎖され、しばらく完全撤去は難しいでしょうね。常識的に考え、現在はそんなに損失はないでしょう。日経新聞によれば、半径20Km圏の人口は8万人だそうです。ヨウ素の半減期は8日ですから農産物も事態収拾に向かえば落ち着くのでしょう。

いろいろ考えても、市場が下した2兆6869億円の損害額は…行き過ぎた計算をしているように思いますね。震災直後にも述べましたが、果たして天災による災害で、不可抗力による事態ですから、当事者に責任を押し付けるのは…常識的な判断として過失責任にも限度があるでしょう。加えて外資系のレポートでも述べられ、日経新聞の金曜日版にも報じられていますが、原子力存在の賠償に関する法律で、1事業所辺り1200億円となっており、今回は福島第一、第二で、二事業所の適応になるのでしょう。故に保険で2400億円が賠償額に充てられるのでしょう。2400億円を単純に20Km圏の人口8万人に充てると一人300万円になりますね。これは常識的に考え、かなり多い金額です。

日経に報じられておるように…、外資系レポートでも指摘されていましたが、全て東電の責任で責任義務が生じるとは考えにくいです。理由は原発が国に管理責任義務があるからです。その為に毎年、厳しい検査を実施していますね。しかし今日の市況にも述べましたが結果責任は当事者にある訳です。よって責任は免れないでしょうが…、兆円単位の補償額と言うのは常識的に考え、如何にも市場が独り歩きしている数字ではないでしょうか?

よって、かたるは1兆円を限度とし、損失額の1兆円分は一株あたりでは622円です。更に原発の処理費4000億円として合計で1兆4000億円程度が限界なのではと推測しますね。つまり871円ですから、株価は今後1250円程度まで、戻る可能性を秘めていると考えています。ただ当面は目先的にはチャート上の節目である第一弾の安値の715円を目標株価に据えています。25日(813円の安値)からの下げですが、切っ掛けは原子力の賠償法の法律があるにもかかわらず、「枝野官房長官が25日の記者会見で、東京電力の福島第一原発の事故被害の損害賠償について、安易な免責措置はあり得ない、などと述べ、東電の賠償責任は不可避との認識を示した。今後の東電の賠償責任について、原発事業者としての真摯な対応が求められそうだ。」との発言ですね。この発言で東電株の下落が加速したように思います。

この発言は、果たして官房長官の個人的な発言なのか…政府の公式見解なのか意見は分かれます。今後、市場はこの発言の真意を巡って、強弱感が対立することになりそうです。最後に東電の純資産は2兆9377億円あります。そうして毎年2000億円のキャッシュが入りますね。ここをどう評価するかの話ですね。カタルの意見は賠償費用として1兆円、原発の特損で4000億円です。故に妥当株価は1250円と考えています。ただ他に非効率な火力発電所などの燃費が若干増えるのでしょう。まぁ、ざっくりと1000円かな?

現在の400円台の株価はどう考えても、合理的な根拠を欠いた株価評価と判断している次第です。今日は東電を見てみましたが、問題は東電の補償問題ではありません。今後の計画停電の話ですね。僕個人は原発推進派です。よって早急に柏崎刈羽原発の修復を突貫工事で急ぎ、夏場に予想される電力不足に間に合いように特例で許可すべきでしょう。最近の花見などの自粛ムードは頂けません。間違いなく第一四半期は30%程度落ち込みそうです。

菅政権は記者会見で未来都市戦略を話していました。電線や上下水道、ガス管通信などの整備も、この際一元化して、全て地中化し費用は減税で賄います。一時的な融資の利息を国家で負担し、融資額への補償も実施し、業者を入札させ、国が主体で災害復興を図るのではなく民間を主体にさせて、地元民の意見を混ぜて国は助言役に徹して、復興すればいいですね。この際、宮城、岩手、福島県をまとめて一つにして、産業の発展なども考え世界に発信する省力化のスマートグリットや太陽光、更にはカーシェアリングの概念も取り入れた近代的な未来都市を建設を望む次第です。

良い機会だな。僕は霞が関一帯を再開発して未来都市を建設させ、日銀の資金で再開発構想を述べていました。新しい日本に脱皮する絶好の機会を天は与えてくださいました。悪戯に後ろ向きな発想や、前例主義にとらわれず、斬新な発想で復興して欲しいと願っています。「信じている。日本の未来を…」東電は民間企業として責務を成し遂げることでしょう。

投稿者 kataru : 12:04 | コメント (0)