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テクニカル(出来高)(2011年04月30日)

チャート論を語るうえで重要なことは、株価以上に出来高で…さらに重要なのは、やはり時間の概念なのでしょう。一般的に「他人の噂も75日」と昔から言われます。人間の感情は基本的に時間が解決するのですね。どんどん風化されていくのです。だからなんとか今回の震災を切っ掛けに、日本の本質を問う声を興したいと願っています。もう逃げる選択はやめにしましょう。東電の原発事故のターゲットにして皆で日本の在り方を考えればいいのです。

国会答弁では首相が「一義的には東電に責任があるが、原発を推進する立場で取り組んできた国の責任は免れない」と責任を感じた発言です。当然の発言なのですね。東電を生贄にしても事態は前に進みません。更に清水社長は免責発言をしていました。これも当然です。この言動を受けて首相は「免責になると東電に賠償責任はなく、国が全ての賠償責任を負う。それは少し違うのではないか」と否定したと言います。裁判になる可能性を秘めており僕の見解は前にも言っています。

この話を述べると長くなるのでやめますが、メディアは野次馬根性を捨てて、日本の創造にスポットを当ててほしいものです。さて本題ですが…冒頭の時間の概念が何故必要かと言えば…人間が関与して作られるのが株価だからです。この心の思いがチャートになって現れ、出来高となって浮き彫りにされています。市場経済は皆さんの選択なのですね。正しい選択なら株価は上がります。

一目均衡表と言うチャートは非常によくできています。計算式を見れば分かりますが時間の概念を取り入れていますね。26日とか…まぁ、あの時代は土曜日もありましたから…現代版なら20日を基準にすべきでしょう。転換線は9日間の高値と安値を2で割ったもの。基準線は26日の高値と安値を2で割ったもの。先行スパン1は基準値と転換値を2で割り26日先に描いて、先行スパン2は過去52日間の高値と安値を2で割ったものです。遅行スパンは26日前の引け値ですね。つまり過去のトレンドから未来を予想しようとしたものですね。実は移動平均線も時間の概念です。まぁ傾向線と同じものですね。よくトレンドが崩れたとか…言いますね。トレンドとは傾向線を示します。この辺りを図解解説しても良いのですが…ネット上には解説が溢れていますから、僕は省きます。

ここで重要なことは出来高なのです。チャートにも色々ありこの概念も非常に大切です。一目のように時間の概念が出来高も含んでいることは理解できます。つまり時間が人々の気持ちを調和させるからですね。株価は感動なのですよ。感動を与える材料が大きければ株価は派手に動きます。福島原発を見れば分かりますね。ソフトバンクやヤフーは、この株価低迷期にも人気が高いですね。それはソフトバンクグループの理念と言うかビジョンが世間から受け入れられているのです。長い時間をかければ最も大切なのは理念です。共存共栄の理念です。会社が存在することで人間が豊かになれる企業を探せばいいのです。

さて大体、株価の概念は理解できたでしょうか? それではテクニカル分析で重要な点を一つ披露しましょう。人間の感情は長く維持できません。故に感動を与え続けないとなりませんが株価が動くように毎日変化があり革新的な移り変わりが現実には起こりませんね。原発の工程表を見ても分かるように半年とか1年はかかるのです。新工場が立ち上がるには、特に海外の場合は日本と違い役所の絡みや労働者の意識変化もありますね。文化の継承には1年では短いのです。新工場が立ち上がるには、少なくとも2年程度は必要になります。

その為に一番重要なことは…人気化した後の出来高推移です。多くの場合、1週間も持ちませんが持続できれば…その後も相場になります。だから人気化した銘柄の観察が大切ですね。今は決算期ですから決算数字がものを言いますが…たいがいは株価に織り込まれています。知っている人は研究しており株価に反映されていることでしょう。問題は市場が材料に対しどう反応するかどうか?3Qの最も成功した例の川重を見てみましょうか?

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川重の人気化のピークは1月31日の上方修正を受けた2月1日の相場でしょう。この日に出来高は38697千株の出来高をこなしています。その後、近い水準まで行きますがこの出来高は破られていません。震災後の急落場面からの回復局面は3487万株で新高値377円の最高値時の4月1日は35282千株ですね。株価は抜いているが出来高を抜いていませんね。

でもその前は…確実に、高値を追えば出来高は増えてきています。この辺りの変化をどう考えるか? 人気が継続するためには目先のピークの出来高をこなさないとなりません。11月2日が最安値210円で11月11日に目先のピークを付けますが…その翌日は55%の商いをこなし、翌々日も54%、さらに3日目には65%と確実に人気が持続しています。ここが重要ですね。

結果論からの推測ですが、多くのケースで人気化後も相場になる銘柄は出来高が落ちないものです。出来高がその後どんどん落ち込む銘柄は…その後、大きな相場に発展することはありません。だから必ず過去数年間の出来高最高はどのくらいかを把握して、人気化が容易なのかどうか? その会社のピーク時の出来高を頭に入れておく必要があります。ヤフーのサイトは便利ですよ。過去数年間の値動きが分かります。チャートを組み合わせて使われることをお勧めします。川重は古いので最近では日本風力開発にしましょうか?

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僕のデータに拾われたのは4月12日です。株価は93100円でした。でも調べてみると震災に関係なく2月18日から22日まで出来高が膨らんでいます。株価は5万円から6万円。つまりこの時点で誰かが介入し始めているわけです。そうして震災で人気化してその後も継続的に手が入っている様子が出来高面で分かります。そうして僕が知るように4月12日から爆発していきます。その後もコンスタントに出来高をこなしていますね。こんな銘柄は、僕の範ちゅうではないですが…人気化する前の出来高チェックと人気化後の出来高の推移は大切で、株価は上昇を続けるためには出来高が落ちないことが条件になることが窺えます。当たり前のことですが、頭の片隅に入れておけば、ロスカットのタイミングも見失わないでしょう。

今日はカタル独自の出来高からの一例の見方を簡単に考えてみました。他には日柄などもあるのですが…次の機会にしましょう。