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テクニカル(中段保ち合い)(2011年05月07日)
今回の浜岡原発の停止要請の判断は難しいな。
菅政権は小沢対決を経て筋を通しているようにも感じるし、復興計画について建設的な意見を述べており、この点は評価するが、前原大臣の八ッ場ダム建設から漁船拿捕の方針は場当たり的な感じで、今回の浜岡原発も同じ印象を最初に受けました。
私は基本的に効率社会を構築するために、自由な規制のない国づくりが望ましいと考えています。当然、合理的な効率重視だと、安全・安心へのコストは削られるから危険度は高まります。しかし市場経済はその様な試練を乗り越えて淘汰されると考えていますから、事件や事故がないことに注意を払わねばなりませんが、過度の規制は行動を阻害すると考えており浜岡原発の処置はやり過ぎだな。…とも考えています。問題は、電力コストが世界的に見て日本は高く、送発電の垣根を取り払い、電力の自由化などの対策をしながら…その過程での浜岡原発の停止要請なら理解できるのです。
やはり、この時期の決定は大衆迎合主義で、政局が背景にあり、一か八かの賭けに出ているとの印象が拭えませんね。なにか菅政権のいやらしさも感じます。原子力行政をどう考え、代替えエネルギー政策をどう進めるのか? 当然、東電に続き中部も日本中、全ての電力のコストアップにつながり、産業力の低下になりますね。電炉メーカーなどを始め、多くの企業が日本での操業を諦めに海外に向かうことに繋がり、空洞化を加速させる要因です。内需振興策を持たないまま、このような政策を続けると日本の残された時間は加速度的に失われていきます。
東電の処理は上限2兆円程度の案が有力のようですが、一部では株主責任を問い、債務者責任も問えとの声があります。国有化も含めこのような強硬策は、社会コストを引き上げる選択だと思っています。僕は1兆円と考えていましたが、今日は2兆円案が主軸で、4兆も載っていましたね。私は福島原発問題に関しては東電の擁護派で少数意見の免責派です。ごたつくなら東電は訴訟すればいいのです。当然、株主から代表訴訟の可能性はあります。そうすると揉めますね。最悪、電力供給停止を含めた強硬策もありますからね。事態がさらに深刻化します。だから合理的な感覚ではないが、結果責任を問うて1兆円負担で、あとの費用は国が負担する免責にし、その代り電力の自由化などを進めるべきだと考えています。その方が日本の未来は明るいですね。基本的にこの処理なら電力コストは下げられます。
何故、目先の感情論に政策は振り回されるのかな? きちっと説明すれば国民は理解すると思いますが…誰もその方向性に舵を切りませんね。残念です。一時的に東電に責任を負わせても、国民生活が疲弊しますね。一番の問題は補償費をねん出して、電力料金を下げることですよ。世の中に安心・安全などあり得ないのです。自分の事は自分で守るのが基本です。厚生労働省が国民の命を守ることなどできませんね。もう少し自立心を養う教育制度に変えないと…日本は大変だな。
株式投資をしていると痛いほど分かりますね。市場経済には様々な考え方があり、市場に残るのは効率化された会社だけなのです。その効率化の中で適度な安心と安全が求められ、一部上場企業になれば社会的な責務が生まれますね。だからボランティアなどの社会貢献制度は必要になります。一流企業は高いROEを達成して株主に報い、尚且つ社会から必要とされる企業ですね。そうして人類の進歩に役立つ企業でないとなりません。この企業の在り方は時代の要請により変化して行きます。グローバル感覚が欠如しているから日本は失われた時代が続いています。内向きの株式の持ち合いをしたのが2006年ですね。フジテレビなどの不幸な歴史があります。あの事件を歪めて解釈したから、新日鉄と銀行の株式持ち合いが復活し、歪んだ選択の為に失われた時代が長引いています。
安全・安心を誰だって、欲します。しかし必要以上の要求は、かえってマイナス面の方が大きいのではないでしょうか? 化石燃料に頼れば環境汚染は進み将来のコストアップに繋がります。福島原発から東電のケースは天災だから仕方ありません。故に原油を燃料として空気を汚しても仕方ない選択だけれど…浜岡は難しい選択ですね。
さて株式の話に戻りますが、昨日、トロが疑問にした話を覚えていますか? 僕は石油株を買って投げた話ですね。ゴールドマンは僕と同じ意見のようですが…QE2の政策も絡み難しい解釈ですね。銘柄選別にも影響を及ぼします。この話は長くなりますからまたの機会に譲りますが重要なので考慮しておくと良いですね。「GWはチャート論」を連載しているので今日も続けますね。今日は中段保ち合いの考え方ですね。昨日は今日の市況で日経225のチャートを用いて二段上げになるか?と書きましたが…ボックス相場の離脱は難しく、そのような動きを見せた後に下落することもありますから…見極めは難しいですが…その考え方を述べますね。
基本的に安値から株価が上がると、当然、利食いする人が増えます。少し前は手数料が高く目先の売り買いをする人は少なかったので、ある程度の売買回転率が高まると玉の整理は進みましたが消化には時間がかかるのです。だから底練状態も長い期間かける方が相場の腰が強いのですね。急騰する株はネット時代になったから続いていますが調べてみれば分かりますが90%以上は目先の動きです。人間の感情は長く続きません。どんなに素敵な恋女房をもらっても1年、2年と時間が過ぎれば飽きるのが人間です。株も一緒ですね。いつも輝き続ける会社と言うのはなかなかありません。余程、経営者の志が高くないと駄目ですね。基本的にはオーナー社長なのです。創業社長の会社は大きく育つ可能性はありますが、人間と言うのは奢る動物で金持ちになれば環境になれハングリー精神は失われますね。だから高成長を長く続けることは基本的にできません。
ここで僕が言いたいのは株価の消化には時間が必要だと言うことです。でも上げないでも下げなければ自然に株価は上がっていくものです。丹念に時間をかけた下値買いが一番強いのです。だからその形が鍋底のカタチになってチャートに現れたり、中段保ち合いも目先筋の利食い場面でその売り物を買い続ければ次の段階を迎えるのは中段保ち合いですね。株が上がる前に玉を拾った形跡に見える株は通常はその後も力強い上げが期待されます。一例を掲げますね。例えば僕が失敗したアンリツですが過去のトレンドは素敵ですね。現在進行形では形は違いますが、間もなくメディッチの浮動株が吸い上がるのでしょう。
