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ディーリング(2011年05月28日)
ディーリング日誌をつけてみようかな?
今週月曜日は先週末の東電の決算を控えて、株価が上がるのを見ておかしいと思った。現政権が掲げる政策下の東電は、完全な倒産企業である。おそらく損失額が明らかになるまで上がることはないだろう。例え、会社が存続しても論理的に逆算して買える水準は分からない。どういう事かと言えば、すべての借金(補償額)を返し終える期間を20年とすれば、金利を計算して採算に合う水準を弾きだし、そこから時代変遷のリスクを考慮した割引価値が算出できるはず。まるでゼロクーポン債の価値しか見いだせない。だから損失額が確定するまで、東電が高ければ売りで、基本は空売りなのだろう。
このような根拠から月曜日は空売りから入ったけれど、意外に安く寄り付きは343円だった。この日の東電は振れる。前日もかなり空売りが入ったためと思われるが、売った後になんと359円まで伸びる。もう一発、売り乗せした。売った株価は353円だった。寄り付きより10円上を売ってみたが…。その後359円まで行くわけで…やはり上がる最中に売るのも、ご法度のような気がする。
例え一日でも、トレンドに沿って高値を確認してから売ればいいわけで下げ過程を売るべきなのだろう。結局、高値の玉は347円で買戻し、下値の玉は345円で踏んだわけだが…その後、安値を付け330円まで叩き334円で終わっているから、初めてのトレーディングはトータルで損こそしてないが失敗だったのだろう。安寄りする東電を見て指値にすべきだったのだ。当初、売りに出したときは350円ぐらいの寄り付きかな?と思ったが結果は343円だった。前日は367円なので当然、買戻しが入ると考えるべきだったのだろう。
ここでの教訓は二つ、前日の信用取り組みの状態を確認して、あまり下に向かうようなら一度はリバウンドする可能性があること。更に一日の短いトレンドでも重視する事だね。
実は木曜日は空売りから入って失敗している。マツダだ。野村がレーティングを引き上げたと言う話で株価が上がっていると言う。マツダの業績推移はよく分かっている。主力は国内でヨーロッパが全滅で中国が期待されている。米国もオーストラリアも程々…問題は中国なのだが…あとは為替相場の水準が利益を大きく左右する。ロータリエンジンを開発し、アンドリング・ストップ機能は世界NO1であることなど、低燃費車も業界では屈指の実力を誇る。仕手性がある株だが…フォードの持ち株を先日、関係会社に割り当てた。おそらく210円前後ではないかと思われる。11月18日の株価は233円だった。借りがあると言うのが野村の法人マンの感覚だろう。しかし…エコポイントも終わり自動車の国内販売は今一だし、震災の影響もあるだろうし、中国の不安定など…どう考えても取組環境には不確実なタイミングに感じる。おそらく投信に交えたフォローじゃないかと思われるが…いきなり人気株に育つ環境とも考え辛い。よってレーティングの勢いは剥がれると思い空売りした。197円と200円で…。
この日の寄り付きは、買い気配から196円の寄り付きで寄り後に切り上がる。100万株単位の買いは、おそらく投資信託か、あるいはディーラーだ。でもこの日の全体の空気は久しぶりの大幅高で、この流れが終日続いたこともあり、実弾とみられる買いも続き、引け値の201円で買戻し損失を計上した。やろうと思えば野村単独でも相場にできるだろう。果たして昔のような組織営業が生きているとは思えないし…。この時期に買う根拠は復興需要と言うものだろうが、如何にも相場になりにくい。僕には良くてもボックス相場にしか感じられないのが本音、為替が85円に向かえば別だが…たしかにこの可能性はある。ただ数量効果は出ないのではないだろうか? だから仕掛けるのにベストのタイミング選択とは思えず、失敗すると思っている。
この日の教訓は、その日の全体の流れが重要だと言うことだ。全体の流れの中でディーリングをするべきなのだろう。1カイ2ヤリの世界の株だから、トレンドも重要なのだろうと思っている。
最後に昨日のトレーディングかな?
朝方、787の就航を聞いて大阪チタン、東レ、ジャムコを連想したが、大阪チタンにトライした。寄り付きより変化はなく下がるので5900円で1回目を買ってみた。上に行くので二回目は5990円で追撃買い、その後もあっという間に6170円まで行くが売ろうかどうしようか迷ったが、利食いは見送った。6100円状況の消化具合を見て、再び6130円で更に追撃買い、6150円でも高値引けを狙い、更に追撃買い。しかし結果は伸びずに6090円ですべてを売却した。引けは6110円であまり伸びなかった。
後場からの欧州の外人買いに期待したが、彼らからの注文はなかった模様だ。きっとANAの発表などは影響ないと軽視されたのだろう。買った理由は様々で…大きな理由は月間チャートの形で、7月、8月、9月は高いだろうと考えている事。この4か月間の保ち合いは理想的な展開だと思っている。何度も買い乗せするやり方は通用しないのかな? 普通の投資なら成功するのに…ディーリングとは違う感覚なのだろうか? 週末と言う特殊要因などが影響しているのかもしれない。他にも多数あるが、それぞれの根拠と反省点などを並べてみました。
