« シナリオと株価概念 | 最新の記事 | 力強い回復を見て… »
起爆剤になるか?(2011年06月25日)
今日はカタル銘柄のソフトバンクを…考えてみます。
何故なら、太陽光発電事業に乗り出すと定款を変えたからですね。孫さんは僕より2歳年下です。しかし人生は何が違うのでしょうかね? 僕の同年代には競輪の中野浩一や相撲界の千代の富士がいますが、おぎゃ~と生れ…同じ時間を使いながら、世の中に活躍する人と落ちぶれる人間と努力の度合いが違うのかな?…とよく考えますね。時代環境は同じですからね。選択と行動の違いですからね。たしかに証券界は斜陽でしたが…職業も自分自ら選択できますからね。言い訳になりません。今日の日経新聞にはようやく…金融庁が変化するようです。新聞によれば「規制から振興に…」軸足を移すようです。あの報道は非常に価値がありますが…分かりますかね?
私は6月19日のコラムで二つの経済について書きました。
実体経済と金融経済は表裏一体で…片方だけで動かないのです。日本はバブル崩壊の反省で長らく規制を強化し、金融機関を痛めつけてきました。金融が栄えない国は国が滅びます。過去の歴史上、必ず、金融が栄えている国が豊かなのですね。世界からお金があふれるように流れる努力をしないとなりませんね。最近、NY市場が弱含んでも日本株は強いですね。この背景は日銀の資産デフレ対策ですね。昨年の10月にリートやETFを買い入れる政策を発表し、最近は貸し出しを増やすために窓口指導を行っています。
ここで金融規制から金融振興へ、国の方針が変われば、完全に市場は変化します。ようやく本物の相場がやってきますね。2003年からの立ち上がりは外資系に助けられた擬似的な回復でしたが、今度は本物の匂いがします。あとは震災からの復興相場ですね。こんな時にソフトバンクが太陽光発電事業に乗り出すと言います。これには布石があり、孫さんも震災でいろいろ考えたのでしょう。原発は本当に割安なのか? 日本はどう発展すべきか? 自然光なら温暖化対策にも合致するし…太陽光は化石燃料に頼らずに無限にあります。太陽エネルギーを電気に置き換える変換効率は、現状では20%未満で17%程度が限度なのでしょう。この辺りの技術革新が実用化により、更に期待できますね。
孫さんとシャープとの縁は深く、実用化の壁は政策です。先日を孫さんたちが菅総理を招き自然光の会合を開いていました。現在、見通しは暗いですが、その法案が通るかどうか…。災い転じて福となすかどうかの…大きな関門の一つです。もともとソフトバンクは2012年には、買い入れがピークアウトの予定でしたが、業績好調で今下期には金利負担額も大きく下がり始めます。1%の低下は大きく、百億円単位ですからね。財務的にゆとりが出てきたので新しいステージになると思っていましたが…まさか発電事業とは。正直に言えば少しガックリしています。本当は情報通信からアジアの覇権を狙ってほしかったのです。日本とアジアが一体化するステップですね。先行した中国への投資などを生かしやって欲しかったが…電力ね。
二つ考えられますね。
先ず電力は装置産業で、しかも公共事業なので儲けることが出来ません。初期投資に大変なお金が必要です。でもその代り一旦軌道に乗れば、安定的にすごい規模のお金が流れ込みますね。今は電力株が安くなりM&Aも視野に入っているのかもしれません。要するにビジネスとしては変化率の低い産業で、どう評価しても今の株価の期待度を満たせるかどうか…疑問さえ感じます。
しかし一方、この業界は既得権力者の摩天楼のような業界なので、日本を変えるチャンスで、相手の懐の中で内部改革が進行し、日本そのものを大きく変えるチャンスでもあり、日本が飛躍期になるかも知れません。一例を掲げると、先ほどの変化率の話で…蓮舫さんが一番でなければだめですか?とスパコンの予算を削り、復活予算で京が誕生しましたが、20%未満の変換率が60%程度と…飛躍できる技術革新が出来れば、人類の進化に大きく貢献しますね。日本がエネルギー分野で世界をリードできるのです。化石燃料は必要なくなるかもしれませんね。資源がない国だから技術力でカバーできる可能性もあります。その第一歩になるかも知れません。ソフトバンクは儲かりませんが産業変化の起爆剤ですね。その効用は充分期待できます。
ただ株屋としては、最近の負け組KDDIのネットビジネスへの傾斜に軍配が上がるかな? KDDIの狙いは今ひとつわかりませんが…確実にネットとテレビは融合し、情報の価値がドンドン高まります。それと引き換えに馬鹿な番組、例えば「みのもんた」さんの報道番組などは見る人が減りますね。菅政権の延命ばかりにスポットを当てた報道より、法案の中身の議論に的を絞るべきでしょう。野次馬根性丸出しで、興味本位の報道は質が低く面白くありませんね。テレビ局が変化しますね。小さなテレビ局が専門分野でどんどん増えますね。情報と選択です。多様化を満たすネットとテレビの融合が増えて双方向の通信の価値が増しますから、本物の情報が、本質をとらえた番組が求められます。
一例を掲げれば、BSのプライムニュースのような討論番組はある意味で専門的ですね。テーマを掲げ本質を討論させる番組です。ただ僕のイメージとは少し違いますが…。学習番組が良いビジネスになりそうですね。ネット大学のような…学びは価値があります。知的な欲求は大きなビジネスになるでしょう。年を取れば取るほど知的な要求が増えますね。探究心を満たす番組作りが必要になるでしょう。僕は、本当はソフトバンクに期待していましたが…KDDIが変わるかもしれませんね。ケーブルテレビにネットマネーか…。面白いね。負け組の逆襲と言うやつでしょうか…。
