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中国を…(2011年11月12日)

日本株は相変わらずデフレ信者の渦の中に揉まれ、最近は僅かな数量のアルゴリズム投資に増幅され揺れています。やはり20年もデフレ政策が続けば、その流れに揺れるのも仕方ないのでしょう。

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先日発表された生活保護の受給状況はショックでした。この数字に裏には生活保護受給者を狙う貧困ビジネスの影響もあるのでしょうが…それにしても少し異常な伸び率ですね。震災の影響があるとしても、ここ数年の伸び率はどう解釈したらいいのでしょう。高齢化世帯が増えているのも分かりますが、景気が悪くなると治安も悪化し世情が乱れます。ITバブル終了の頃より増え始め平成20年代に入ると急速に伸びています。

今回のTPPを巡る論争も報道関係者は、事を煽る報道ではなく、真実を分析する報道に変化させねばなりません。JA対経団連の構図は、野次馬根性の貧困なレベルの報道ですね。一体、何が論点になるのか?さっぱりわかりません。関税をセロにしてフェアな競争社会の形成は当たり前の事でしょう。半導体産業の崩壊などに象徴されるように、既に我が国の社会インフラ基盤は脆弱で競争に敗れているのです。高い税金に規制など…どんどん産業は空洞化し、いずれ社会弱者だけが残る亡霊大国になり貧困に飢えますね。リカードの比較優位論に従い企業は行動をするだけでしょう。

時間稼ぎをしてきたので、生活保護のグラフに現れるように経済が落ちぶれ、今年は東電やオリンパスが生まれたのです。1%を割れる状態の国債に投資し、過去にいつまでもお金を費やしているから経済が伸びません。ROEの高い企業へ投資を増やさねばなりません。ここに来てようやく企業は、日本に見切りをつけ海外戦略を積極化させ始めました。日産とトヨタの構図ですね。デフレ先進国の成果が、ユニクロの世界進出の加速です。今年はNYやソウルと積極的な世界展開を加速させています。残念ながら、ニトリは国内が237店舗なのに海外店舗は7店舗と勢いがありませんね。今の現状は海外が7割で国内は3割がグローバル企業の基準でしょう。

日本の勝ち組企業はドンドン海外へ進出してシェアを奪うべきでしょう。まだ日本ブランドの価値はありますね。化粧品から食品、農業もブランド化し輸出に目覚めるべきなのでしょう。中国13億の1%の高額所得層は1300万人もいますね。これらの人はベンツなどの高級車に乗り消費生活も豊かですね。魚沼産のコシヒカリの天然干しなどの希少なコメはもっと高く売れるでしょう。だって生産が限られますからね。

日本株は海外勢の影響を多く受けます。ミシガン大学の消費者信頼感指数が発表されました。一般的にはコンファレンスボードが一般的ですが、希薄な好材料に反応するようになっています。市場主義の国らしい。日本化現象が気になりますが、イタリアの法案通過などを見越し際どいタイミングで株価は上昇しクリスマス商戦を支えていますね。この1か月間の動向はクリスマスの為でしょうが…大きな支援に違いありません。中国のCPIも5.5%と減速し更に11月も下押すでしょう。やはり中国は広いと思うのは統計数字を見ていて感じられます。北京や上海など浙江省などの沿岸部は成長力が引き締めで鈍っていますが、内陸部の重慶などは依然20%程度の成長を示しています。最近、三一重工の業績悪化の記事をみましたが、他の工作機械のメーカーは増産記事の方が多いようです。

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欧州危機に目が奪われ過度の悲観見通しに、市場が慣れているかもしれませんね。コマツの受注状況を見るとそんなに悪化しているように見えませんね。確かに中国はここ数か月30%程度の受注が減っています。しかし米国は意外に高い伸びを示しています。日本は復興需要から受注は好調ですね。セグメントから判断すると米国と中国は互角の売り上げですから、中国の落ち込みを米国が補っていますね。しかもアジアは高い伸びを続けています。何故、株価が大きく下がったのでしょうかね?コマツは建設機械と車両部門の他に産業機械部門がありますが売上比率が15%未満と低いために除外しています。本当は産業機械も含め検証するのが筋ですが…面倒は省きました。大枠を掴めばいいのです。

何故、建機のコマツを引き合いに出したかと言えば…BRICsの成長には社会基盤整備が欠かせず、このラインが最もBRICsの経済成長の状態が端的に出て来ると考えているからですね。むろん工作機械でも良いのですよ。減速から成長へ向かう中国が焦点になるなら象徴的な銘柄の動向を追うのが筋ですね。故にコマツを少し検証してみました。

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