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相場の分岐点(2012年06月16日)

それにしても日本らしい展開ですね。消費税の増税を巡り財務省論理が優先され、政治の主体性が感じられません。日本村論理の曖昧な妥協により合意がなされた印象です。島国の為か決定的な対立を避けお互いに歩み寄る妥協の産物ですね。米国は主義主張の戦いで選択された結果を重視して、失敗すれば、何故、失敗したのか検証され未来に情報が生かされます。日本は互いの意見を尊重し合い互いに妥協した折衷案が選択されるケースが頻繁にあります。失敗しても…誤魔化し事象を検証すると言う事を嫌いますね。責任論が出て来るからですね。

何故、民主党は無駄を省くことへの努力を弱めたのでしょう。スパコン「京」の予算配分辺りから…何となく勢いがなくなりましたね。本来、税収以上に使う方がおかしいのです。10万円の給料の人が毎月20万円も使い続ければ、誰が考えても借金が膨らみますね。ましてや1997年の名目GDPから現在は1割も減っていると言います。ところが国民の多くが国に頼る依存型社会構成なので、予算が減ることはないですね。本来なら強制的に2割程度はカットすべきでしょう。この分では、折角のチャンスである衆議院における「一票の格差」の違憲判決も生かし切れずに、曖昧な処理でお茶を濁しそうな雲行きです。

ただ消費費税の引き上げは海外投資家から見れば、一歩前進に見えるかもしれませんね。この感覚は僕だけが感じる感覚なのでしょうか? 余りにも日本人は他人に依存しすぎていると感じています。自立心が希薄と言うか…震災にしても確かに可哀そうなので、ある程度の援助は必要でしょうが、1年以上も面倒を見る必要はないでしょう。通常は半年程度で打ち切るべきでしょう。本来、人間は自ら努力して生きるべきです。やはり私は小さな政府の共和党的な考え方ですね。社会保障などの援助は、基本的に最小限にすべきかと考えています。人間、一人が食うだけなら、そんなにお金は必要ではありませんね。

またエルピーダの工場が閉鎖され、どんどん働く機会が失われていきますね。ソニーもパナソニックもどんどん国内工場を閉鎖するでしょう。既に日本と言う国の基本的な概念が間違っているのかもしれません。さて世界の中央銀行が協調して、欧州危機にあたると言います。この動きを期待して米国株は上がったのですね。しかし本当に協調するのでしょうか? スペイン国債をECBが買い入れするのでしょうか? それともドイツが妥協して共同債の発行になるのでしょうか?

貧乏人は、いつも山を張りますね。競馬で言えば3連単を狙いますね。私は今までいつも株が上がることを前提に物事を考えてきました。しかし20年以上に及ぶデフレ社会をみて時代の流れには勝てないことが身に染みてきました。相場に逆らっても努力が無駄になりますね。つらい決断でしたが株屋を辞めた一因でもあります。そんな株も1年に1回、あるいは2回程度は、買いで儲かる場面があります。そんな局面なのかもしれないとも感じていますが、貧乏人は貧乏人らしく相場の流れが確定してから動こうかと考えています。基本は金融ですね。

今回の消費増税のなかで注目されるのは名目成長率が3%で実質成長率が2%と明言していることです。目標が達成されないなら首を切るべきです。日銀総裁はその決定権を持っているわけですね。インフレを沈めるのは大変ですが、デフレを克服するのは簡単ですよ。はたしてどんな選択をするのでしょう。相場の変化点であり面白い環境ですね。