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揃い踏み(2012年08月11日)

消費増税の可決は日本的な決着で終わり、法案に明記された景気条項も玉虫色の努力目標らしいのです。11年から20年度の平均で「名目3%程度、実質2%程度」となっていると言います。この文言が「カタルの仮説」の「官僚の本気、政策変更」に繋がるのですが…果たして政策官僚は自分達の都合のいいように解釈するのか? それとも真剣に努力するのか?どちらなのでしょう。

昨日の日経夕刊の十字路で中前忠さんが「中央銀行を誰が救うのか」と言う記述がありました。これが一般的な認識なのでしょうか? おそらく彼はギリシャ国債の処理について話していると思われます。ECBが保有するギリシャ国債を減損に応じずに優先債保有者待遇扱いに直面している事実を、疑問視しているのでしょう。WSJの8月8日のニュースを題材に選んだのでしょうが…。馬鹿な…中央銀行を救う必要もなく通貨が劣化するだけですね。だからラストリゾート呼ばれるのです。中央銀行はいくらでも通貨を発行できるのですから、損失などあり得ないのです。あるとすれば貨幣価値の劣化だけですね。ギリシャ国債のような例が続くなら、ユーロはドンドン売られるだけですね。この点の認識が中前さんとカタルの大きな違いです。FRBも同じですよ。

日本の処理は国が国債を発行して銀行を救いました。後は「りそな」などを残すだけですね。大半の処理は既に完了しています。資産劣化の財務的な処理は通常の期間利益で補えるものではありません。資産価格を上げるしかありませんね。基本的に日銀は過去の失敗のツケを、今、ETFの買いやリートの買いで償っているのですね。だから絶対に資産価格は上がるのです。無限の紙幣が有限の土地や株を買うのですから…。あるのは円の劣化ぐらいのものです。

同じく昨日に日経夕刊ですが、ウォール街ラウンドアップに西村さんが「無視できぬ貿易構造」と米国の事例を引き合いに出し、日本の状況に警告を発しています。このような考え方が紙面に載ると言うことは…「カタルの仮説」の「最後の清算」と言うシナリオ、所謂、大幅な円安で物価高のジンバブエの世界の時間が近づいているのですね。日銀が自ら円を発行しユーロやドルを買って、その資金で外債投資をしろ…と、新日銀審議委員のモルガンの佐藤さんは述べていましたが…今なら何でもできますね。しかし実際に円安方向に動いたら…何もできなくなります。期間か限られたデフレ対策を含め、今なら政策の選択肢はたくさんありますね。

震災で資源のない日本の弱点が明らかになっています。米国にはシェールガスがありますが…日本はメタンハイドレートぐらいのものかな? 兎も角、貿易赤字は年々膨らみます。日本企業の投資は国内ではなく、全て海外ですね。あの板ガラスもベトナムで生産工場を造るとか…株価を見てから投資しろと言いたいですが…国内投資をしたシャープは男前を発揮した為に危機に瀕しています。300万台死守を公言したトヨタは高級車の生産を日本から移転させるとか…利益率の高い高級車も現地生産するほどの円高なのですね。

解散する前に、せめてTPP参加を既成の事実にして、衆議院の大幅な定数の削減を実行してから解散総選挙に踏み切ればいい。こうなれば野田総理はTPPの参加を強引に決め、衆議院の大幅削減を踏絵にして総選挙に臨めばいいのです。皆さんの関心は、目先のDENAの株価の行方などでしょうが…日本の舞台裏を考えると実に面白いでしょう。玉虫色に決着した消費増法案も名目と実質の影に隠れた見所があります。でも多くの評論家や市場ウォッチャーは段階的に引き上がる消費税の構造をみて、国内消費を喚起すると考え、住宅産業株を薦めるでしょう。大和ハウスに積水ハウスなど…たくさんの関連メーカーがあります。もし政策官僚が本気になってデフレからの政策転換を臨むなら、たくさんの選択肢があります。先ほどの外債購入からETFやリートの買い入れ増額とか…

識者は円安が日本復活のキーワードだと述べています。理由はパナソニックからソニーまで…日本の一流企業が追い込まれるほどの円高だから。マーチの存在は非常に深い意味があるのです。日本では既に大衆車は作れないのですね。トヨタがレクサスの生産移転を計画しているのはそろそろ限界点に来ていると言う証ですね。長いデフレの構造転換で空洞化が余儀なくされ産業構造が変わりつつあります。だからニトリから始まった視点を変えて…の考え方にカタル自身は変化しています。しかしこのように緩やかな改革では一般国民は潤えません。株価を見れば分かりますね。確かにカタルが沢井製薬を評価した数年以上前、あの時にゾロ製薬の話を何度かしましたが…この程度の株価上昇では商売になりません。だからカタルの関心は値動きの激しい携帯コンテンツに向かいましたが…現実は緩やかな構造改革への選択の道でしたね。株式投資で食えるのは1年で1回か2回のチャンスを生かす資産規模の大きなファンドだけでしょう。他は皆、討ち死にです。デフレ下で食える証券マンは居ませんね。しかし、もう直ぐ転換期です。昨年の中央銀行のそろい踏みからそろそろ1年が経過します。ドラギ総裁のクリスマスプレゼントから日銀のバレンタインまで…FRBを含め先進国の中央銀行が一斉に緩和政策を実施しているわけです。誰が考えても壮大なスケールの先進国の貨幣価値の転換が起こると考えていいわけですね。

非常に重要なキーワードは中央銀行の揃い踏みですね。3回目の緩和策を実施しようとしているFRBは、世界の基軸通貨を左右する戦略なのですね。

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