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樅の木は残った(2012年09月01日)

最近の市場動向を見ていると、依然、底這いを続けている様子です。何と言っても市場動向を良く表しているのが東証一部の単純平均株価の推移です。ここ数年はこんな状態です。チャートは月足ですが…(上は月足、下は週足)2008年の金融危機時の底値からの離脱は出来ていませんね。一般的な評価は日本を代表する輸出企業が凋落し、内需企業が踏ん張っている印象です。日本の基礎経済基盤と言うか…GDPが500兆円の国の経済規模は卑下する水準ではありません。市場ばかり見ていると情けない姿に思えますが、富士山に登るアリのような人間の姿を見れば、日本って大きい国だなぁ~と、別の意味で色んな人がいると感じます。市場の情けない展開とは違い、実体経済の奥深さを感じますね。

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8合目のトモエ小屋はビール(350ml)が600円でしたね。横尾山荘や槍ヶ岳山荘は500円でしたが…。登る人種が違うように感じましたね。富士山は素人集団と言うか…若者が多いのです。みんな一度は登ってみたいのでしょう。江戸時代にも富士講などと言う制度がありましたからね。江戸時代と言えば、最近、山本周五郎の代表作と言われる「樅の木は残った」を読みました。伊達藩のお家騒動を描いた小説で原田甲斐が主役を演じますが、兎に角、恥辱に耐え忍ぶ姿が描かれており、日本人の村論理のルーツを見る思いがしました。昔から日本人は不理屈な現状に耐えてきたのでしょう。戦後の高度成長はほんの一瞬の出来事でむしろ今のような停滞期の方が当たり前だったのかもしれません。

予てから日本株の水準は底値圏だと感じていますが、なかなか上昇の切っ掛けが掴めないでいます。既に益利回りの観点から需給バランスは均等化している筈です。僕には0.8%の国債を買う機関投資家の行動が異常に見えますね。その傍らに3%以上の配当利回りの大型企業はウジャウジャ存在するわけですね。通常は裁定感覚が働きますから下げませんね。ただこの裁定と言うか益利回りの考え方の投資家は最終投資家で無尽蔵の資金がありますが、残念ながら上値を追う性格の投資家ではありません。問題は此処なのですね。だから下値で底這いの動きが長く続くのでしょう。必ずスタートは金融株からスタートします。しかし…スタートの時期は来ているとは思っても、切っ掛けがなかなか見当たりません。

一昨年の世界の中央銀行による協調行動は非常に興味深いもので…ECBのドラギのクリスマスプレゼントは素晴らしい行動に思いました。FRBに続く大型の緩和策です。それに続く日銀の協調行動は面白かったですね。しかしその後がいけません。白川さんはやはり日銀マンです。お金の意味を理解されていませんね。絵に描いた餅ならぬお金は効果を生みませんね。市場経済論理がなかなか日本人の心に浸透しません。日本村論理の考え方と市場経済の考え方が、互いに政策論争の焦点になっています。くしくも失敗した阿部さんがまた立候補するなんて…馬鹿な事を伝えています。市場原理派なので応援したいのですが…やはり僕には一度失敗したのに…あれは何?と思いますね。一番大切な時期に体調だから仕方ないという声もあるでしょうが、やはり市場原理の確立の為に、大切なあの時期にそうなる運命を感じますね。

諦めちゃ…いませんが、世の中が動くのは時代背景があり社会の要請があるのですね。努力だけでは無駄なことはたくさんあります。努力が背景にあり、時代背景がある。そうして偶然のチャンスが生まれないと、なかなか成功は出来ません。孫さんはシャープの佐々木さんが居られたから、ソフトバンクの今があります。努力はしたけれど…その努力が実を結ばない方がむしろ多いですね。偶然が重なるチャンスが時代を創っていくのでしょう。相場も同じでしょう。絶対に上がるのですが…その時期がいつ訪れるのか?誰が考えてもベースマネーをあれだけ拡大させているのです。資産価格が上がるのが当然でしょう。いつか正論の益利回りの考え方が大きな利益に結びつきます。原理原則をじっくり待つしかないのでしょう。原田甲斐の気持ちも似たような心境だったのでしょうね。それにしてもあの結末は山本周五郎の人生観かな?