未来かたるが開催!みんなによく分かる

株式教室

« 後ろ髪をしっかり掴め! | 最新の記事 | メディアへの視線 »

分岐点で人気株は生まれる(2014年03月01日)

米国のSP500は月間で大幅高して終えたと言います。JPモルガンの住宅融資部門縮小から連想した空気は過剰懸念なのかもしれません。1928―1929年のチャートと現在のチャートが酷似していると言う悲観的な見方も、現実はこれを否定しているように思われます。その様子を示したチャートは下のグラフです。SP500が青でNYダウが赤、ナスダックが緑です。この様子から分かるように、確実に出遅れていたナスダックは、この所、株価が先行しており、この現象はユビキタス社会の現実化を捉えているのでしょう。

r20140301a.gif

そうです。IOTの世界ですね。日本でも電力の効率利用はこれから進みます。スマートメーターが完備され、間もなく検針作業なども廃止され、電力の効率運用が始まるでしょう。電力の小売り自由化は、その事を示しています。車も家電も全てのものがインターネットを通じて、クラウド上の情報管理が進み、効率的な社会形成が推進されます。例えば、タクシーの配車に、スマートフォンが有効活用されるアプリなどは、GPSなどを活用したユビキタス社会の一つの事例です。ジオフェンシングを活用したアプリは多く誕生し始めています。熱海で実験をしているリクルートの事例などもその一つです。このように人々の生活が効率化されていきます。この関連ビジネスは大きく伸びますね。クラウドサービスです。だから富士通が注目される所以なのです。

さてカタルは、何故、相場を見誤ったのでしょう。信用創造は必要だし、スマートコミュニティーも必要です。今日の日経新聞には内需株が下落していると書かれていますが、この記事は、どうも違和感を覚えます。だってGDP統計からも外需ではなく、成長の源泉は内需ですね。復興需要からの公共事業投資に、予防保全の需要があり、オリンピックなどを控え投資が進んでいます。既に人手不足が心配されるほど、景気は健全化の流れに向かい動き出した印象です。株だけがアベマゲドンのリスクに脅えているように見えるのですね。おそらく消費税の引き上げ後の需給ギャップも無難に消化できると考えています。ただ慎重派はこの動向を見極めたいのでしょう。故に早ければ4月の後半から5月になれば実態が判明します。一番落ち込むボトムが、この時期に内部情報では明らかになるからです。業績面の確認は少し遅れ、8月になります。

r20140301b.gif

前回の調整は意外に短いのですね。FRBの金融縮小発言で揺れた5月ですが、僅か16営業日で底入れし、その後10日間の下値保ち合い経過した後に75日線を破り、15日間で次の山のピークを付けています。次の山まで合計で41日営業日を費やしています。今回は12月30日をピークに年初から下落し、2月4日の22営業日で底入れし、現在は反発の過程にあり、既に17日間の75日線割れを続けています。少し長いですね。前回は5.89%のマイナス乖離でしたが、今回は7.74%のマイナス乖離と…ダメージが大きかったためでしょう。年初からの下げは不意打ちを食らった印象です。

通常は、この時期に新しいスター株が誕生します。
候補はいくつか存在します。ミクシィもその一つですね。日本通信もそうです。ただどれもカタルにはピンと響かないのですね。例えば増資を発表したミクシィですが、「モンスターストライク」の伸び率は非常に高いのですが(1カ月で100万ダウンロード推移、2/17現在で300万を獲得)…、会社側の予測のように3Qまで売り上げが63億57百万のものが、僅か3か月で115億と倍増するものなのでしょうか? ただこの変化率が本物なら…相場的には確実に人気株になるでしょう。3Qまでの落ち込みが前年と比較しこれほど売り上げが落ちるのは少し奇妙にも感じます。

r20140301d.gif

何故ならネット広告は、一般的には業界全体で増額推移なのです。故に何らかのマジックが働いている可能性もあります。前年の3Qまでの売り上げは99億22百万円もあったのです。ただ株価は正直で2Qの決算を発表した途端に、株価は連続で異次元上昇を示しています。明らかに事情通筋の強烈な介入が見られますね。チャート面では通常はこのような仕掛け人筋の参入があり、業績面でこれから旬を迎えるので、当然ここから注目されますね。ガンホーやコロプラで成功した筋が、ミクシィにも参入したものと思われます。彼らの発想は実に単純ですね。ガンホーのパズドラの伸び率やコロプラ(黒ネコのウィズなど)からの連想が働いているようです。

r20140301c.gif

ミクシィは増資を成功させるための演出で、金曜日は中国・香港・マカオにおいて「TENCENT」ともに展開すると…増資発表と共に発表しています。増資発表と共に仕掛けが入る動向を見れば、明らかに彼らは関与していますね。コロプラの決算資料など見るとTVCMはかなり有効でミクシィの増資の狙いは良く理解できます。既存会員数が一定数居り、DENAやグリーなどに具わっている背景は存在しますね。でもカタルはゲームの利益の質は悪く、一過性の利益であまり好きではないのです。むしろ日本通信の政策関連で生まれる利益の質はゲームより良く、チャート面からも期待されるように感じています。ただミクシィほど強烈な仕掛け人筋が居ませんからね。相場と言うのは、あくまでもこの仕掛け人筋の動向が相場を演出するのですね。

今日は全体の予想に、米国を絡め最近の人気株の検討をしてみました。