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現物株では市場を引っ張れない(2014年05月24日)

ようやく3月1日の株式教室で掲げた、「分岐点で人気株は生まれる」は実現しつつあるようです。何しろ日経新聞で「ミクシィ」を大々的に取り上げるのですから…。それより2面の『日本株 なお「割安のワナ」』と、松崎さんはレポートを書いていますが、彼の主張によれば二つの「G」グロース(成長)とガバナンス(企業統治)が割安の理由と述べています。カタルはこの考え方もあるでしょうが、少し見方が違います。一番大きなのは日本人の心の問題です。いつだったかNHKで「ハゲタカ」と言うM&Aを題材にしたドラマがありました。日本IBMなどの成功事例がある一方で、人員解雇を中心にした面に目を向け、日本人の村論理を刺激しますね。だから日本空港ビルディングのような悪例を生むのです。これじゃ、なかなかM&Aは起りません。

もう一つが企業経営者の株価への関心の無さです。今まで在任中で「株価が下がったから経営者は失格です」…と辞めた事例があるでしょうか? ガバナンスにも繋がりますが、株価は重要な経営尺度ですね。企業業績をいくら高めても、業界水準からみて割安なら、経営者は失格ですね。日産のゴーン氏は、肝に命じるべきです。彼が構造改革を実現してからの時価総額を、どれだけ増やしたのでしょう。立ち直ってからの…話をしています。高給に見合う経営をすべきです。

あとは長年、資産デフレが定着していたので、政策の責任ですね。ハッキリ言って日立の純資産など紙くずです。三菱UFJの純資産価値と「月とすっぽん」の違いですね。数字上はPBR1倍以下でも、資産内容の質が違います。都市銀行の純資産の回復は、当たり前の現象で必ず回復します。もう一つが商社ですね。商社は物流のイメージが強く、正しい資産評価がなされていません。海外の資源会社の収益が大半を占めるから割安なのでしょうが…世界の人口は増えるばかりです。最近は新興国の社会基盤整備に貢献していますね。利益の質も向上しています。だから年金運用者は都市銀行株と商社株をファンドの中心に据えるべきです。

もっとも、日経のレポートで残念だったのは、ROEに触れてなかったからです。日本は三菱UFJの事例で、昨日、お話したように個別の案件で利益を計るのでではなく、総合的な評価で利益面をみます。このような結果、日本の企業は、総資産経営の概念が植え付けられています。だから他社が、利益率が悪いから売る商売を買い取るのですね。ボーダーフォンは、日本の携帯部門をソフトバンクに売りましたが、その資金をアフリカの開発に向けたのですね。もっと利益率を重視するROEの考えを定着させないと、グローバル競争に勝てません。NECなどが半導体競争に敗れたのも、似たようなものです。まぁ、あの経営者はグローバルな考えが出来なかったけれど…日本人は内向きですからね。でも最近は変わってきました。このレポートをROEで結べば、カタル好みの100点満点でした。カタルが正しい訳じゃありませんが、松崎さん、これから頑張ってね。マズマズでした。

さて今日の一番は、日銀総裁のインタビューですが、ヒントがありますからね。よく読んでおいた方が良いですね。これは、またの機会にします。さて3月1日に書いたレポートでは「相場全体が悪い時に、強い株は人気株になる」と言うものです。これは当たり前の原則なので、よく覚えておいてください。カタルは何度も述べています。仕掛け人の動向が需要なのです。どんなに良い銘柄でも仕掛け筋の介入なくして、株は上がりません。この仕掛け筋が、多数、入り乱れて参加する相場が面白いのですね。でも最近は日本通信もミクシィも相場を引っ張れないとも語っています。だから間もなく人気の視点が、ずれますね。ミクシィなどが、どんなに株が上がってもガンホーやコロプラのように…3流なのです。ゲームは利益の質が悪いから、直ぐに劣化しますね。貸借銘柄なら空売りです。ヘッジファンドは、当然、自分達で大株主相手に玉の交渉が出来ますから、何処かで売るでしょう。日経新聞に書くようになったら、賞味期限はスパーの特売品ですね。こんな事は常識ですからね。

さて相場の焦点は、黒田会見の7-9月期から回復するに移ってきます。しかし4月の自動車販売が5.5%減から、5月現在の数字は13.3%減となっており、ボルボはなんと70万円の値引きと報じられています。輸入車の4月の販売は20.6%減だったそうです。この辺りの数字の変化が、相場全体の流れを決めますね。しかしカタルは黒田会見に、歩があるように感じています。だから株価全体は、ソロソロ、新しいステージに入ると思っていますね。故に現物小型株では全体を引っ張れない。との相場論を展開し、二つの銘柄に焦点を絞っています。

一つは「アイフル」で、もう一つが「ケネディクス」ですね。証券マンは「ミクシィ」や「日本通信」から資金をシフトさせるべきです。やがて「富士通」なんかに繋げられれば申し分ない相場になります。ただ富士通の裏付けは、まだ先なので…高値を追うわけに行きません。更に先が、黒田さんが述べている設備投資ですね。カタルは石油化学の需要は減っていますが、長年、更新投資をしていない「三菱化工機」に株価面も含め、関心を持っています。カタルは早いからね。いつもそうです。マツダは2年半、今回のケネディクスも…大きく上昇相場が遅れています。市場参加者の熟練度が低い為に、見えない利益の認識の浸透度が低い為でしょう。要するに馬鹿なのですね。カタルは何度も述べています。経済の仕組みをよく研究すれば、上がる銘柄は、既に決まっているのです。問題はそのスピードや展開なのですね。

3月1日の株式教室で「分岐点で人気株は生まれる」とのレポートを書いた時は、誰も信じなかったでしょうが…「現物小型株では市場を引っ張ることが出来ない」との今回のタイトルはどうでしょう?「アイフル」はリファイナンスの背景があり作為的で、しかも政策の影響度が大きく、確定していません。だから面白く思惑が生まれますが…相場のスケールは「ケネディクス」に歩があります。実に壮大です。まだまだ序盤ですからね。

先日、息子から電話があり、彼はマンション購入の話を考えている様で…頭金を出して欲しいような事を言っていましたから、カタル君、今は貧乏しており、少し前なら1000万や2000万位のお金はどうにでもなりましたが、今は10万円も大変です。だから彼に、今は何もできないが、お前も多少、お金があるだろうから「ケネディクス」と言う株を買っておけと言いました。彼は前回、勤め先のUSENの株が100円以下の時に、カタルは何度も言ったのです。10万株程度、自社株を買っておくんだな…と、当時はリストラの嵐でした。でも彼は買いませんでしたね。1万程度買っても60万か70万では、買えたのでしょう。彼は、株の世界が分かりませんからね。一般の人はそんなもんでしょう。今回は「ケネディクスを1万株買えば、頭金2000万にはなるよ。」と言ったのです。まぁ、この程度は、既に確定していますからね。1万円は分かりませんが…。政策次第であり得ます。その条件は黒田会見でも述べられていますね。労働需給の関係からロンドンのように地価が高騰するのです。何れ詳しく解説します。

最後に、二つのグラフを掲げて置きますから、自分で背景を勉強し自分で納得したら買えばいいのです。あくまで投資は自己責任です。こんな常識を何度も指摘しなくちゃ、ならない現実が寂しいですね。自分の失敗を、他人の責任にしたがる阿呆は大勢います。僕はやはり、原発保証は行き過ぎていると思いますね。日本の…この大衆に媚びる風土を、どうにか改善しないとなりません。安心・安全を求めるのは正しいのですが、費用対効果と言う現実はあるのです。日本はノルウェーのように、石油は出ていませんね。国家財政は破たんの状況なのに…。メディアは、誰もその現実に目を向けませんね。NHKさん、あなたが大衆迎合の精神を、日本人に植え付けているのです。自立する国民に育てましょうね。良くメディアは、自己責任を考えた方が良いのです。あなた方が日本の失った時代を作り、自殺者を量産した責任の一端を担ったのです。もっと極端に言い方をすれば、あなた方は殺人者なのです。1300兆円も国家財産を減らし、大量の自殺者を生んだ現実を…うつ病患者を増やした現実を、もっと直視すべきですね。少し言い過ぎましたが…その職責に居られる方は、一度、考えて欲しいのです。世論はメディアが作るのです。

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