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株価を支える利益(2014年09月06日)

米国市場は、これだから面白いでしょう。雇用統計値は悪いのに…利上げ観測が後退したので株価が上げたと言います。今度は、逆に雇用統計が良い時は、好調な経済回復とか…言って株は上げるのでしょうね。需給バランスが悪い時は、逆にその材料をネタに下げの原因だと述べます。基本的に、いい加減なんですね。大切なことは市場と政策当局の信頼関係が保たれているかどうか…。雇用統計の悪化で利上げが遅れ、株価が上がるのは、市場と政策との信頼関係があるからです。此処が非常に重要なのです。

日本は、長い、「失われ時代」のデフレ下で、政策への信認が全くなくなりました。これはある意味で、仕方がなかったのです。農業政策をみれば分かります。八郎潟への対応をみればよく分かりますね。しかし今では大規模化のおかげで、日本でも有数の高額所得農家だそうですね。TPP交渉が纏まり、真の意味でのグローバル競争がこれから開始され、果たして生き残れるかどうか…。一つの基準値になるでしょう。

日本化現象と言うか…。労働力の安い新興国の躍進で、生産基地移転により先進国が空洞化し、日本は、日本村基準からグローバル基準への構造改革(パラダイムショック)を経験してきました。この過程で、株式持ち合いが解消されてきたのですね。だから政策の失敗も大きいですが、株が下がる背景があったのです。

カタルは以前、新日鉄の三村さんを批判してきました。かれはフジテレビの日枝さんと同じように、村人間だったのです。その為に2005年頃かな…銀行との間で、一旦、解消した筈の株式持ち合いを再び始めましたね。その後、ライブドアの国策逮捕です。あの現象を見て、基本構想は空売りだった…のですね。3流セールスマンの嘆きです。ベンチャリの失敗は、ある意味で当然だったと言えば、当然でした。

一旦、終わったかに思われた、株式持ち合いなどの日本村論理が、前回の経済回復時には復活しましたが、今回は「スチュワードシップ・コード」ですからね。失敗に懲りて、今は完全にグローバル論理に変化しています。機関投資家も、まだ慣れていないようですが…だんだん市場経済の本当の意味での仕組みが、日本でも定着するのでしょう。日立は、先駆していますが…それでも7%だと言います。まだ呆れる水準です。世界の水準は12%程度ではないかと思われますが…早く日本の経営者は、目覚めるべきですね、ROE経営に向けて…少子高齢化の生活環境に見合う、高い利益率を求める経営が、生き残る最低条件です。

人口が減るから付加価値が増えない…と言う時代遅れの考え方は、早く、一掃されねばなりません。川で洗濯板を片手で、洗濯をしている様な考えです。だから、カタルはファナックの支持者なのです。労働力は知恵の活用で、いくらでも創造出来る、技術革新が既に備わっているのです。クラウド環境の発展は、その事を示しています。だから早くスマートコミュニティーの創設に着手せねばなりません。先ずは社会保障費の削減ですね。電子カルテなどは、一つのステップに過ぎません。

要するに市場と政策当局との間に、信頼感が保てるかどうか…安倍政権の課題の一つです。この事は非常に重要です。さて今日は、こんな事ではなく…カタルは「鉄建建設」を手掛けないが、建設株全般に、未来は明るいと述べています。残念ながら鉄建は株価が上がった時の業績が、株価上昇に付いて行けないと考えています。しかし需給で株価は決まりますから、背景は抜群なので、4ケタ程度の偽物相場と言うか…その程度の相場は可能だろうと考えています。

何故、日本通信は株価が10倍以上になったか? この株は業績向上の背景があるのですね。株価が4ケタに見合うためには、一株利益が最低30円程度は必要かと思われます。ただやはり公共株に近い存在ですから、安定的に4ケタを保つにはもう少し必要ですね。PER17倍程度の評価でしょう。つまり60円近くの利益を上げ続ければ…4ケタの株価を維持できますね。発行済み株式総数が1億3491万株ですから…、最終利益で80億円程度が必要になります。現状は17億で、しかも税金を払ってないかな? 損益分岐点は50億程度でしょうかね…、設備投資負担も増えるしお金が必要ですね。おそらく何処かで公募をするのでしょう。でも最終利益80億程度は…可能でしょう。ただし総務省の意向次第ですが…。格安スマフォは、まだまだ伸びます。しかし、最低、あと1年以上は様子を見る必要があるでしょうが…再び手掛けることが、出来る銘柄だと思います。

でも鉄建は、どんなに頑張っても…4ケタを維持できる数字は出て来ませんね。今は人気で4ケタに向かう可能性はありますが、上がって人気が冷めれば、空売り株の筆頭候補になりますね。つまり株価が大きく上がった後に、誰が、高くなった株を買ってくれるかの問題なのですね。みんなが認める条件は、業績と株価の関係ですね。PER10倍以下なら安いと思い、買う人も出てきます。仮に50%程度の配当性向を実現すれば、20年で元本が回収できますね。利回り採算は4%程度でしょうか…。国債金利が0.5%の世界ですから、TOBの有力候補になります。世界的な量的緩和で株価が上がるのは、当たり前です。PERは20倍、30倍となるでしょうね。それは調達金利が安いからです。良く単純にNY市場の株価PERは、割高だとかいう記事を見かけますが…あれは間違いですよ。

市場経済が確立されていれば、必ず裁定取引が生まれ、割高な株が売られ、割安株が買われます。金利裁定の概念が働くのが、当然なのです。ところが…日本は日本空港ビルディングやブルドックに観られるように…この動きを阻害する社会ですね。なにも中国を批判できませんよ。東京が真の国際金融都市になるためには、東京電力などは上場廃止にすべきなのですね。実質的に債務超過の会社を、何年も放って置くことが問題です。誰かが、国や取引所を相手に、裁判を起こせばいいのです。証券取引法は、投資家保護を謳っていますが、東電を上場させておくことは、明らかに、詐欺にあたります。このような事例が沢山ある為に、正しい裁定活動が生まれないのですね。イールドスプレッドの話は、そういう意味もあるのです。皆さんには難しいですか?

今日はバカ株と成長株の見分け方の違いを解説しています。日本通信の現在は、まだ非常に割高です。しかし2年後、3年後は分かりませんね。売り上げが2倍、3倍に増える可能性は高いですね。だから一旦は、未来の見えない利益を大きく評価しましたが、市場の先取りが正しいかどうか…確認する必要があるのです。故に株価は調整に入ったのですね。カタルは500円を超えた段階で、高いかな…と考えていました。しかし結果は1200円です。しばらくは…実際の数字待ちですね。業績の進捗度をみないと判断が付かないので株価は調整に入ったのですね。

昨日かな? ケネディクスの昨年4月の849円と、同じだ現象だと述べました。ケネディクスも。未来の見えない利益を株価が感じ、先取りしました。株価は100円割れから一気に849円まで急伸しましたね。カタルは、昨年8月からだと思いますが…500円を割れたところから、再推奨をしています。この株は、今の段階ではPER30倍から50倍の評価が妥当でしょう。手持ち在庫の評価損の手直しが終わると、このPER評価はだんだん下がっていきます。将来は、やはりPER10倍台でしょうね。つまり株価が4ケタを維持するために、標準PER17倍評価だとすると、一株利益が60円近く必要なのですね。発行済み株式総数が2億6565万株ですから、159億円ほどの利益を継続的に上げ続けないとなりません。

継続的な安定収益はAUMの0.5%とされていますから、現状は70億円ほどです。仮にAUMが2倍に増えても140億円でしかありません。税金など考慮すると、4ケタを維持し続けるためには、やはり資産価格の継続的な上昇が欠かせないようです。1兆4000億円から得られるマージンを1%にすると継続的に140億円上がりますね。2%なら280億円です。この辺りが読みです。カタルは常識的に考え、2%程度の鞘は継続的に抜けると考えています。どんな契約になっているか分かりませんが、10%を超えるマージン対する超過フィーは、常識的に30%~40%は、あってもおかしくありませんね。

しかし…カタルが此処で狙っているのは、金融庁の査定の間違いですね。ダヴィンチの投資が間違っていると判断された東京駅脇のPCPなどの大規模ビルは、既にダヴィンチの取得価格を上回っている可能性が高いのですね。先日、ケネディクスの特別損失の合計金額を並べました。854億円ですよ。必ず、この評価の間違いを是正する相場が生まれますね。よく、先週のコラム「失われた時代の出口」を見てください。証券マンの人はこのページをプリントアウトして、商売すればいいのです。ここから3年程度は、急速に失われた信用創造機能が復活します。

まだ序盤だから…株価の動きが鈍く見え、イライラ感が募っているのでしょう。5000万株近い信用買い残が、今は、重石になっています。しかし株価が上がると…この信用買い残が応援部隊に変化するのです。「逆上」するのですよ。分かるかな、人間心理が…、長年持っている株が、ようやく利食い圏になって売った途端に、株価が急騰する悔しさが、理性を惑わすのですね。こんなバカな…と言う心理が、コンチクショウに変わるのです。

丁度、カタルが500円で高いと評価した日本通信が、1200円まで、あっという間に撥ねた拡大番が、起こるでしょうね。今度は、現物株でなく貸借銘柄なのです。故に、上場来高値の4090円を超えるかな…とも考えているくらいです。だから見境なく、株数勝負だと言い、高値になればなるほど、買いたくなるのでしょう。困った性格です。ほら、決算報告書を観て御覧なさい、2004年の売り上げは60億ですが、2005年は139億、2006年は270億円、更に2007年は、なんと1380億円ですからね。資産マジックの怖さが…分かりますね。AUM1兆4000億円は、伊達ではありません。