下げ地点がゼロ…(2014年11月29日)
相場は堅調ですが…何故か、気になる幾つかの事が消化できずにいます。先週は1937年問題を宿題としました。大恐慌の後、回復したのに再び失速し、結局は世界大戦の復興需要により、経済が立ち直っていったのですね。マネタリーベースを絞り、健全化を急いだことが弱体化していた経済を追い込んだと言われています。カタルは現状がこの時に似ていることを危惧しているのですね。もう一つが原油価格の下落です。勢力バランスが大きく変わることを意味しています。カタルは前から、ドバイの高成長はおかしいと…と思っていました。原油価格に胡坐をかき努力をしないのですね。遊んでいる公務員に高給を払い、こんな事がいつまでも続くのか…不思議に思っていました。
一般的には、サウジが米国のシェールガス、(シェールオイル)のシェアを奪還していると言う米国とサウジの対立構図の解説が多いですが、実態はイランやロシアへの経済制裁のイメージですね。台頭するイスラム国への、狙いもあるのでしょう。日経新聞には日本経済にとってプラスと報道されています。資源を輸入する日本にとって朗報に違いありませんが、ANAや川崎汽船などは大幅高していましたが、なぜか商社はあまり下げませんでした。割安だったので、そうかもしれませんが、もっと下げても仕方ないと思っていましたね。千代化や日揮なども…何れ、もっと打撃を受けるのでしょう。
原油価格の下落に関連性が強い欧州の銀行は、貸付をしており不安が発生しますね。何故か…英国の銀行は、元気がありません。原因はなにか? イタリアも失業率が高く、欧州経済の懸念は続きます。報道を見ると…米国だけが元気です。消費が盛り上がり、高級車が売れていますからね。軽自動車の日本とは違います。その軽自動車の日本は、トヨタがとうとう減産だそうです。自動車の売れ行きの不振は続きます。しかし昨日発表された国土交通省の高度利用地地価動向報告によれば、全国の150地点で下落地点が、初めてゼロになりました。(まぁ、調査を始めたのが2008年からですからね。)
でもすごいですね。この資料の中で現状の地価動向を示すグラフがありましたから添付しておきます。カタルが何故、ケネディクスを「デフレ脱却の星」として執拗に取り上げているか?…と言う論理の裏付けになる資料です。デフレ下での財政再建はあり得ません。本資料の出所は此方です。気になる人は、ご覧になっておくと良いでしょう。今はデフレ脱却の端境期のイメージです。原油価格が下がり、同時に円は売られていますが、日本にとっては好都合です。原油はおよそ半値になります。円は5割安ですね。160円程度まで行ってもガソリン価格などに大きな影響を与えませんね。
TPP交渉は、重要な要素になりますね。安倍政権に「選挙」と言う「錦の御旗」を掲げさせ、改革実行を迫らねばなりません。与えられた時間はドンドン消えて行きます。上野さんは、みずほ出身でしたかね。彼も日銀批判していましたね。ハローウィンの時に、何故、こうも批判が多いのでしょう。どうせ、やるなら異次元緩和を採用した時ですね。異次元緩和の時に言わずに、おかしな連中です。同じ理屈ですね。すでに財政ファイナンスをしていることは明らかです。今回、買い入れている国債が、再度、リファイナンスされると一気に問題が表面化しますね。それまでにプライマリーバランスを確立させておかねばなりません。まさに瀬戸際に追い込まれた博打を打っている訳ですね。だから円はドンドン劣化します。JA改革が必要なことが分かりますね。後戻りなど、絶対にできませんね。
ケネディクスが「デフレ脱却の星」の意味が、理解されると思います。日経新聞の解説では、仕手株評価でしたが明らかに違いますね。単純に…考えれば分かります。ケネディクスは、株価が630円として発行済み株式総数が2億6565万株ですから、時価評価額は1673億円です。現状のAUM残高は、1兆4700億円ですね。ケネディクスの収益構造は、この管理不動産から来る「あがり」ですね。リートが保持している不動産が値上がりすると…売却し利益を上げ、更に新しい不動産を買います。古い不動産は解体され、新しい容積率対応に成り、インテリジェントビル武装され、賃貸されます。その新しい不動産を組み入れるファンドも、またケネディクスの傘下にあります。売り買いの往復、値上がりの成功報酬など…様々な形でフィーを抜きますね。この抜き方をどの程度に見積もるかです。
1兆、2兆と言う、兆円単位の数字では、1%を抜くだけでも100億円単位ですよ。何故、一株利益が100円台に突入する可能性があるか? カタルの試算が間違っていますか? 最終利益が265億円、つまり粗利で400億円程度あれば、実現可能になる数字です。この会社の株価が630円? おかしいでしょう。故に4桁は当たり前、新高値の4000円台も可能になりますね。異次元緩和だけでも充分だと考えていましたが、一気にハローウィンですからね。0.4%水準で運用されている国債資金は、来年になると一気に市場に流れますね。日本人はイワシ民族なのですよ。AUMが来年、2兆円になれば、僅か2%を抜くだけで400億円ですね。だから世界で一番の米国年金を運用するステートストリートが大株主になっているのですね。彼らはプロですよ。彼らの買い値は、僕が盛んに買っていた昨年末の株価ですから、500円台の買い値でしょう。彼らは…こんな宝物をしばらく売りませんね。買うことは、あっても…ね。
25年の積年の恨みが…晴らされる時期が、到来したのです。「1300兆円の逆襲」の意味を、先ほどのグラフで良く感じてくださいね。ただ株数が増えてくると僅かな値動きで、直ぐに追証になりますからね。今度は無理を出来ませんね。建玉を全て現引きするなんて不可能になります。選挙に負ければ…、パーですからね。だから株価はしばらくボックスと予想していたのに…意外に弱いのですね。604円は…。揉み合いを続け、上げる前に600円割れは、最後の総仕上げの前の下げとして…あり得るかと予想していましたが、この時期にあるとは…それに出来高バランスは、あまり小さくなっていませんね。玉の吸い上げが、どの程度進んでいるのかどうか…。
仕掛け人の玉の吸い上げが思うようになってないと…株価を振ることが良くあります。下に株価を下げた方が、玉は集まりやすいのです。だから、どの株も大相場に発展する時は、喩え、下値のボックスでも、ヘッジファンドは下げてから仕掛けますね。必ず、売りから入ります。途中で玉の吸い上げが行われるときも、そうです。何度も振るのです。でも来年の2月になると今期の数字が分かり、来期の見通しに変わりますから、もう誤魔化しようがなくなります。今期30円をカタルは考えていますね。来期は60円と思っているのです。来年の5月頃には、そのイメージが見えてくる可能性があります。そうなると…、もう4ケタ以下では、玉が買えなくなります。こう考えると、最も仕手化し易い時期は、この年末年始と言うことに成ります。スター株の素質は、充分にありますね。
同時に冒頭のいくつかの懸念は常に存在します。好調な消費が幕開けになった米国も、何故か、株価は変わらずですね。明らかにマネタリーベースの減少に備えた対策が実行されているのでしょう。まぁ、今、この事を懸念する必要はサラサラありませんが、頭の片隅には常に入れておかねばなりません。