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正面攻撃(2005年01月29日)
90年代からの25日平均の騰落レシオが上記のグラフです。あんまり130台を気にする必要はないのです。過去はこのように150台がありますし、状況によるのですね。11月から12月にかけては低迷相場で値上がり銘柄数が少なかったために減数は少なくなるのです。だから騰落レシオは、株価が調整した後から立ち上がるの時に、どうしても高くなるのです。他にもたくさんの指数がありますが、それぞれの指数には特徴がありますから、その性格を良く理解する必要があります。
相場を見ていると出遅れ物色の修正が続いているようですね。割安銘柄が突然買われたりするケースがあるようです。PBR1倍以下の銘柄などは魅力がないからその水準に放置されるのでしょうが、修正される可能性の第一候補でもあります。ここで気を付けなくてはならないことは、減損会計が済んでいるか見極める必要があります。有価証券報告書を見て土地などの資産が劣化しているかどうか調べるのは大変な仕事ですね。
例えばNTTは膨大な電話交換機器の資産を抱えていますが、IP電話の時代になり、本来ならゼロ資産と見なし償却を考える会計士も居るでしょう。無用の長物ですからね。ゴルフの会員権なども厳密に減損処理されているかどうか…たくさんの資産は減損処理の対象になります。ある意味でこの見極めは難しいのです。2006年3月を過ぎるまで安心は出来ませんが、PBR1倍以下の会社は本来なら宝の山なのでしょう。
さて昨日も書きましたが、相場の焦点は第三四半期の業績の落ち込みをどう見るか?この辺りの読みが難しいのでしょう。アメリカではこのFOMCで0.25%の引き上げは確実で0.5%程度あるのか?金曜日の議会証言かな?…では、どのようなコメントが出るのでしょう。原油価格の高騰に見られるように資源価格の上昇が続きこの判断をFRBはどのように捉えているのか?G7では中国の通貨問題が問題になるのでしょうが、「元」の行方はどうなのか?2008年には鉄鉱石などの需要は落ち着くと言われていますが、どうなるのかな?
株式相場を考える場合、色々考えるわけなのです。個別銘柄の業績推移より世界の投機家(ヘッジファンドなど)の読みを考えるのですね。日本の国の景気循環は簡単です。一部で馬鹿なアナリストや素人の記者が間違った取材を元に方向違いのことを時々書きますが、経済の循環などスタート地点が決まっており、そのスタートからゴールへの動きは最初からレールが引かれているのです。それは多少の寄り道はあるでしょうが、方向性は既に確定しているのです。時代の流れは誰にも止められませんから…
まもなく日本の国は景気の上り坂になるのでしょう。UFJ政策を私は批判しましたが、やり過ぎぐらいが良かったのかもしれません。しかし一部で金融庁に対し批判もありますね。当然でしょう。自分達が正しいと主張し強引に権力を振るっていますからね。しかし竹中のプランも分からなくはないのです。強引にUFJを追い詰めて金融界に活を入れ、郵政に手を付ける。郵政は第二の予算ですからね。その裁量権を奪えば小さな政府への道が出来るかもしれない。
昨日はTBSで大阪市の職員の問題を取り上げていましたね。背広問題や特殊勤務手当てなど…だから私は前から言っています。通勤手当を含め、すべての手当てを廃止し給料として年俸制にすべきなのです。もちろん、残業手当もですよ。そうすれば公正になります。効率化社会とは実績社会なのです。パソコンを使って計算しようが手計算で予算を組もうが関係ありません。与えられた時間内で有能な仕事を成し遂げられるか。たったそれだけの事なのです。営業の現場では成績を上げた人が一番なのです。勿論、法令は遵守するのが当たり前です。
最近は証券会社の仕組みに違和感を覚えるようになっていますね。お客様の利益に対するフィーが正しいのだろうと思っています。野村證券のお客様で儲かったという話を聞いたことがない。と仲間の誰かが言っていました。なるほど…しばらく前の事ですが、野村證券の前で座り込みをするおばあちゃんやおじいちゃんが居ましたからね。そのような犠牲者が出る度に、関係のない一律規制がされるのです。70歳以上は株の取引を停止するとか…馬鹿な話です。
女性の信用顧客の停止もそうですね。表面上はそのような規制はないのですが現実はあるのですよ。馬鹿げていると思いますが、証券界の体質なのでしょう。何故、キャリア官僚が株の取引が出来ないのでしょう?インサイダーなどの法律があり、金融庁が居るのにも拘らず、キャリア官僚の株取引が規制されている。おかしな現実ですね。国家権力が国民を締め上げているのです。自由が束縛されている。海老沢会長は辞めるべきだったのでしょうが、潔さがなかった。不思議な感情ですね。僕は顧問で残っても仕方ないと思うけれど、彼が意地になった為に問題を複雑にさせましたね。
この事件はある意味で面白い。引け際が肝心だとも言っているのでしょう。株と同じかな?とりとめのない事を書いていますが、相場の行方など決まっていますからね。皆さんは銀行株を買いましたか?あまり下げませんでしたね。それだけ日本株は強いのでしょう。サウジ経由のオイルマネーはどんどん流れ続くでしょう。これからですよ。逆にアメリカからの資本の流れは緩やかになるでしょうね。何しろFRBが引き締めをしていますからね。日本の金利に注目していてくださいね。個人国債は変動ものですから買っても大丈夫ですが、基本的には債券は売らなくてはなりません。
三菱東京は自工の問題もあり増資しましたが、みずほがどの時点で公的資金を前倒し返済するのか?UFJの統合比率問題も来週の目玉になるでしょう。来週は重要な案件が目白押しですが、既に相場的には峠を越えており、押したら買いに歩があるのでしょう。だからあまり押さずに上るのでしょうね、きっと…UFJの先の高値が625千円と非常に近いですね。みずほは517千円とこちらも指呼の間、この二銘柄が新高値に躍り出ると相場の雰囲気がまた変わってきますね。
相場には流れがあり、その中核を攻めなくては意味がありません。この中核を攻めることができずに、三菱自動車、りそな、住金などに逃げるのは、理屈が合わないのです。良いのですよ。水が溢れ流れ出るのは別におかしな現象ではないのですが、主客転倒はありえないのです。相場の世界はあくまでも正論で向かうのです。