未来かたるが語る

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体制転換(2005年03月05日)

先週は何を書いたのかな?何かいつも同じような事を書いているような気もするし…しかし今回のニッポン放送の買収劇でのメールアンケートを見ると多くの読者は長くかたるのホームページを読んでくれているようですね。すこし嬉しい気持ちです。普通は飽きられますが…長く読み続けてくれる人が居るという事は支持されているのかな?勿論、お叱りもあるでしょう。生意気ですからね。読者との、このようなコンタクトは久しぶりですね。最近は返信メールを書いてもいませんし…昔は色々やりましたからね。チャットをしながら相場論を語り合った事もありました。

かたるは東京へ出てきて一所懸命に働いたのです。口で言うのは簡単ですが、喰えない生活が15年も続くと、普通はおかしくなりますね。最後は多重債務者の見本のような生活でしたからね。サラ金屋からの催促電話から…色んな経験を積んできたわけです。何故、株が上らないのか?不思議だったのです。ようやく真実に近づいたのが数年前です。ある外国人が書いた日本のレポートを纏めた本です。いい加減に、この国を変えなくては。。。

そう思っていたときに、みずほバッシングが始まりました。一昨年の5月ですね。ATMが動かなくなって前田頭取が叩かれていました。世界一の銀行が売られていく。。。ただの紙くずのように沈んでいく中で、前田氏は1兆円増資を実現しました。このやり方にも多くの批判がありました。しかし彼はさすが大銀行の頭取です。有言実行。見事に成し遂げたのです。政・官・民の癒着構造が崩れていく現象でした。その前兆はあったのです。山一證券、長期信用銀行、日債銀、次々に裏切られ消えていく前哨戦が…

プロ野球界の不合理、西武鉄道事件、今回のニッポン放送事件も、1989年から遅れること15年、ようやく日本のベルリンの壁が崩壊していくのです。日本の歴史を見るとペリーの黒船来航の1853年から、15年後の1868年1月に鳥羽伏見の戦いから戊辰戦争が始まり、翌年の5月に新撰組の土方歳三らが五稜郭で降伏します。しかし明治政府が立ち上がっても内部紛争が続き、1877年に西南の役が起こります。この頃に岩崎弥太郎が1875年に三菱汽船を設立し、渋沢栄一が1873年に第一国立銀行を創設するのです。

私が団塊の世代が死んで行くと書きお叱り受けましたが、この変遷を見ると、やはり世代の交代が時代を創るのだと感じるのです。孫正義、三木谷浩史、話題の堀江貴文らの名前は、後世の教科書に登場するのかもしれませんね。現状の体制を壊す事は誰も望みません。生活できるのなら冒険などせずに現状維持が望ましいのでしょう。しかし年金問題や財政問題など…多くの課題を考えれば、現状維持では乗り切れなのは明らかなのです。だから、体制転換が起こるのでしょう。計画経済から市場経済へ、まだまだ、多くの日本人はこの現実を知りません。いや知っているが受け入れたくないのかもしれません。メディアの代表格の日枝さんがあの行動ですからね。

僕は株屋です。だから負け組みの気持ちは痛いほど分かります。分かっていても一縷の望みにかけて抵抗を試みるのです。この15年間、持ち合い解消売りに押されて、買っても買っても下がっていく株と戦い続けたのです。自分でも空売りが出来ない馬鹿な奴だと思います。しかし何故か、自分が支えなければ一体誰がやるんだ!と馬鹿な思いを先行させて生きてきたのです。不器用な生き方ですね。だから持ち合い体制に胡坐をかいて、生きてきた人間を見ると、無性に腹が立ってくるのです。お前らは、一体、何株の株主なんだ。偉そうに努力もしないで仕組みで生きてきたくせに…と心の中で叫ぶのです。

その影で証券マンは新規をお客さんを開拓する為に冷たいみぞれが降りしきる中で、真っ赤になった手を温めながら、チラシ配りをしているのです。だれが資金調達をしているんだ。黙っていては誰も株なんて買ってくれないよ。お前らが売りつける紙くずを、お金に変えている投信を売っているのは全国にいる証券マンなんだ。だから、だから、株主の権利を守らない経営者を見ると無性に腹が立ってくるのです。自分で毎月、投資信託を2000万、3000万円と売ってみれば良い。売る苦労を知らないから、いい加減な経営ができるのだ。本業に関係のない、経営者が自分の趣味の為にゴルフ場を借金して作るなんて…こんな経営者を許す体制は何処かおかしいのです。

現実は厳しいですよ。だからサラリーマン社長も、もっともっと給料をもらっても良いと思います。僕は官僚に対して批判的ですが、少数精鋭にして、もっともっと給料を上げて良いですよ。くだらん天下り制度など作って社会の目をごまかし、補填する必要はないのです。優秀な奴には1兆円でも払えば良い。だって国家財政を、豊かな生活を国民に与えながら改善できるなら安いコストですよ。縮小均等の清貧思想ではこの国は立て直せません。立て直す為には、リスクを取るお金を必要なのです。世界から日本に、お金が「湯水の如く」じゃぶじゃぶ入ってくる体制作りが必要なのですよ。フジテレビなど「肥やし」にすれば良い。踏み台にして、世界からドンドンお金をいれGDPを上げ、国民所得を高める政策が何より求められるのです。私はそう考えています。

ライブドアのアンケートメールの締め切りは、明日の午前中です。公表しますからね。間に合えば、明日中に…無理だったら少し遅れます。関心のある人は…3月3日の今日の市況を見てメールください。

さて、来週の市況は予想通りアメリカ株も原油高の中を新高値更新し、日本株も順調に7連勝中です。ボリュームを上げるには銀行株の一段高が必要なのです。このラインが筋なのですね。本筋なのです。銀行界は明治から培った財産を馬鹿官僚のために、みんな吹っ飛ばしたのです。そうして、業界を再編し再出発しているのです。誰が考えてもこのラインが潤うのは目に見えています。銀行が元気にならない限り、経済は豊かにならないのです。既に10倍近くなっていますから、ここから更に5倍になれと言うのは虫のいい注文でしょうが、倍くらいならあり得るストーリーでしょう。先週に続きみずほのチャートを掲示しておきます。

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これは私自身の考え方です。投資にあたっては自己責任にてお願いします。

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