未来かたるが語る

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夏相場(2005年04月29日)

アメリカ株は、いよいよ底放れを演じる時期が、日柄的にもきているように感じますね。過去の(‘04~)波動を見ると、調整期間が24、25、34、34日となっており、今回は既に31日となっています。4/20に付けた10012ドルの水準を下破る事はなく、反騰に進むのではないかと考えています。理由は過度の利上げ懸念が消えている点ですね。GM問題が象徴的になっていますが、GDPも予想より若干低下したようです。

国内の家電業界はまだら模様の回復形態で経営者の判断の大切さが問われているようです。売り上げは好調なのです。業界のスピード変化に付いて行ける経営能力が問われているのでしょう。一方、好決算が発表されている鉄鋼・海運などの中国関連の株価は大きく上げることは考え辛く、横這いが妥当な評価でしょう。市場の動きに連動する乏しい動きになると推測されます。

社会保険料などの国民負担が増えるので消費は底堅いでしょうが、大きく伸びる環境ではなく輸出に頼らざる得ないのでしょうが、こちらの方も外部環境は良い状態とはいえません。ただ唯一好調を持続するのが設備投資でしょう。90年代の不況により控えてきた投資は、好調な業績を背景にして「過剰借り入れ」と呼ばれていた昔のアレルギーから解放されず「過剰返済状態」になっています。尚且つ、会社に余剰資金が溜まっている為に、資金の使い道に困っているようにも見えます。失った時代への投資は緩まないでしょう。

ライブドアのニッポン放送事件以降、企業は過剰資金の使い道を真剣に考えており配当金を増やしたり、自社株買いを実施したりして、市場に比較的豊富に資金の還流が発生しているようです。個人の資金流れは完全に変わっており、銀行による投信の窓販効果が出ているようです。この動きはじわり、じわりと広がりますので、冷酒のようにやがて市場に回るでしょう。

最近、思うのです。
あまりにも大きな不況が長く続いた為に、落ち込みをリカバリーするのに時間が掛かるのですね。通常、1年から2年で完了する傷の修復に、3年ぐらい要しているように感じます。その為に株価の動きを見ると、「中間もみ合い」が長くなっているように感じます。銀行株を例に考えると分かりやすいですね。おそらく、これより2倍ぐらいまで上昇すると思われますが、中間反落のもみ合いが長くなっています。たぶん速度は緩やかでしょうが、徐々に新値を切るパターンなのでしょう。ここで重要な事は細かくやるしかないのでしょう。波動計算を確り考えながら、あまり大きな期待を抱かないのが大切なのでしょう。

最近の低迷状態は外人投資家の資金ホジション変更によるものと思われます。ヘッジファンドもゆとりがなくなり、大きなリスクを取れなくなっているようです。しかし3日に予定されているFOMCのコメントを読めば、ある程度、市場に信頼感が戻ってくるのでしょう。そうするとアクティブな動きが出始め、外人投資家の中間決算である6月末に向け、値戻し作業が開始されるでしょう。当面、この波動を取るための戦略が必要になるでしょうね。幸い、市場には市場エネルギーの灯火が残っていますから、火をつけるのはそんなに難しい作業ではなさそうです。既に安値圏に株価はありますから、これ以上に大きく落ち込む懸念は考えなくて良いと思います。信頼感が市場に戻ってくるのです。今の景色図は金融相場の後期から中間反落期なのでしょう。そのような銘柄選択を中心に考えれば、自ずと夏相場への成功が見えるのでしょう。それでは皆さん良いゴールデンウィークを…

これは私自身の考え方です。投資にあたっては自己責任にてお願いします。

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