未来かたるが語る

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眠れぬ夜(2005年09月03日)

好調な市場展開に支えられ、皆さんの運用成績もかなりのものなのでしょう。実は恥ずかしい話しですが、1989年にかけてのバブル相場でかたるは儲けることができなかったのです。何故でしょう? 昔、私は小さな証券会社に勤めていたので、株式部長から直接、銘柄の選別などを学びました。彼は日本電波工業と言う水晶振動子の会社に投資して財産を築いたのです。当時は腕時計が全てネジまき時計だったのですが、水晶を使うようになった時期だったのです。全ての時計が変る時代ですね。電波工業は、当時は店頭株で品薄でした。あっという間に、10倍以上になったそうです。

わが国の市場では多くの成長株が生まれました。松下、ソニー、トヨタなど…、今でこそ大企業ですが、昔は小さな会社だったのです。残念ながら、かたるは経験していません。時代が違います。近年ではセブンイレブンがそうだったのですが、今回、イトーヨーカ堂と一緒になりましたね。ヤフーは成長株の評価を与えても良いでしょうね。なかなか大きく成長する会社はないですね。

株式部長の理論は利益成長です。だから売り上げの伸びや利益の変化について学びましたが、需給で買い上げる大型の金融相場は知りませんでした。あの当時、何故、新日鉄などの大型株が上がっていくのか? 理解できなかったのです。軒並み鉄鋼株が1000円を超えるのです。まるで、全ての上場株式が理屈を無視して乱舞する仕手株相場だったのです。業績の良い薬品株などを買っていたために儲からなかった想い出があります。

上京して景気循環とその関連銘柄の関係を学びました。私がサラリーマンだった頃の平均PERは30倍台後半から40倍ぐらいだったと思います。今は景気の立ち上がり期で、18倍前後なので、すごく割安ですね。アメリカは金利が上がっているように、景気後退期で18倍ぐらいです。この意味が分かる人は、何人いるのでしょう。ところが日経新聞は同じように比較している。しかも日本は明治維新、敗戦などを乗り越えたと同様の改革期にあるのです。55年体制の崩壊を迎え意識変化の時期の景気回復期なのです。この違いは天と地の差があります。

株式投資をするのは大いに良いことです。経済の勉強にもなりますし、政治も考え自分を成長させる重要な道具でしょう。しかし、あまりに無謀で無知の行動が多過ぎますね。ネット上には馬鹿らしい詐欺まがいの情報と言うか…レベルの低い話しが散見しています。自己責任を貫くには自分のレベルアップが欠かせないのです。バランスシートの見方も分からない。株価の成り立ちも理解しない。ただ値動きだけで株価を考えることは非常に危険ですね。

しかし1989年に掛けての大相場で、儲けられなかった自分も存在するわけで、果たして理論武装が株式投資の成功に役立つかどうか…今の金利水準は異常に低くいのですが、金融機関がUFJ政策の弊害で萎縮しています。この心理ギャップは株価にエネルギーを与え続けているのでしょう。大きな相場が始まっているのでしょうね。あのバブル相場のイメージを持ち続け、行け行けドンドンの方が、成績が良いのかもしれないし…常識の概念との戦いを日々問われている昨今なのです。まだまだ眠れぬ夜は続きそう。

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これは私自身の考え方です。投資にあたっては自己責任にてお願いします。

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