流動性(2008年03月08日)
今日は流動性について考えてみます。
少し聞きなれない「流動性」と言う言葉です。市場経済では売り買いが盛んでないと正常な価格が付かなくなります。そもそも、ものの価格は需要と供給により決まります。本のケースでは説明すれば、専門書の単価は高いですね。医学書など専門分野の本は読む人が少ない為に採算ラインから価格が決められており、一冊、数万円と言うものがあります。一方、文庫本は読む人が増えます。ポケット版で、しかも書店でも場所をとりませんから、長い期間売れるから、単価が安くても採算に合います。(この引き合いは本の価格は文庫本が正常な価格だという喩えです。)
株式市場も参加者が増えれば、需要が増え供給が固定されていますから株価は上がるわけです。同時に色んな比較を行うようになり、出遅れ銘柄の物色が盛んになります。多くの人が会社の内容を見たりして株価を決めていくわけです。ところが…PBR1倍割れの現象が、長く続く日本はどういう事なのでしょう。株価=お金の筈なのに…PBR0.5倍と言う株まで出現する有様です。通常ならTOBをかけて全株を買い入れ、従業員を解雇し、資産を売却すれば残存財産が残り利益が得られます。これが株式を買う権利のひとつ残余財産分配権ですね。この権利を妨げるのが株式持合いや日本の仕組みです。更に持ち合いは効率的な経営を妨げますね。経営責任意識が薄れIHIのように経営失敗をしたら会社の財産を売って誤魔化します。持ち合い制度は、株主にとって負の面が大きいのです。ブルドックなんか悲惨です。株を持っている投資家により、本来あるべき平等な権利を失う判決ですからね。私が今井功と言う最高裁の裁判官を批判する理由はここにあります。
現在の株安は明らかに異常現象ですが、あのブルドック判決は要因の一つであります。私が過敏に新日鐵批判をしている理由の一つに株式持合い制度があります。住友鉱山、住友不動、関与している三井住友銀行は市場原理を踏みにじる行為ですね。日本の株安の原因は外国人投資家の売りにありますが、引き金はサブプライム問題からの流動性の欠如ですが…日本株を対象から外すのは日本に原因があります。悲しい現象です。私は予てから日本には時間がない。残された時間が限られていると述べています。最近、潜在的な財政再建団体が増え、全国で夕張化が進んでいます。ガソリン税が話題になっていますが、私は民主党の意見に賛成です。何故なら、官の財産(予算)分配率を下げるべきなのです。予算を減らし小さな政府を目指し民営化すべきです。
公立病院の採算悪化から縮小や撤退が増えています。私の知り合いが再生の仕事をして民間の病院の再生に成功していますが、公立病院は手をつけないそうです。何故?と聞いたら看護婦などの給料が公務員の為に高止まりしていると言うのです。道路族が跋扈し狐や狸の通る道を作っています。郷里の先輩、田中角栄の負の遺産ですね。悲しい現実です。株で儲けることも大切ですが、カラ売りで儲けるなんて…やはり僕にはできないかな? 証券マンとして失格と言われるが…何とか、日本を変化させたいものです。毎日、目減りする株価を見ると悲しい。涙が出てきますね。でも僕は日本の食べ物は世界で一番だと思います。優秀な国民だから、みんな我慢強いし、努力をします。真面目ですね。故に大丈夫だと信じています。方向性が大切なのでしょう。
下のグラフはコマツと日立建機の株価推移です。コマツは今年一番の人気株です。しかし株式の指標では明らかに日立建機の方が優れています。しかし株価は…流動性の欠如から逆転することも、しばしばありますね。私はこの逆転現象は流動性の欠如の状態を表していると思っているのです。新日鐵とみずほの株価は現在、鉄の方が約100円(額面は違うが…)上に開いています。しかし時間の経過で、この株価は再び逆転すると考えています。明らかにみずほの方が上です。時間の経過で変化していくでしょう。この比較の意味は金融行政の改善が必要なのでしょう。規制で縛る政策ですね。
官は全て自分達の意見が正しいと勘違いしています。厚生労働省のグリーンピアなど代表的な失敗例はたくさんありますね。予算を減らし縮小すれば良い。みんな民間にすれば良いのです。株価は日本の将来です。活力のある社会は金融力が命なのです。銀行株が新安値を更新していますが、あまり心配はしていません。金融危機は去り、新たな飛躍の為の調整期間でしかないからです。今度は本物の相場になると考えています。私はみずほを2005年に50万円足らずで、あきらめて双日に移しましたが、双日と野村に裏切られたかな? まぁ、私の見込みの悪さですね。最近、思うのです。やはり大勢観は大切だと…
今は株が下がり不安に思うでしょうが、単純平均株価の推移を見れば、絶好のチャンスですね。下のチャートは2003年からの回復過程をこれから起これば…のイメージ図です。2003年以来、儲けるチャンスが来ているのでしょう。日本を信じ、私はがんばります。