今日の市況(2007年03月02日)
かたる:NY市場は米銀のサントラスト・バンクスが民間向けローンの貸し倒れに伴う損失計上で1月に発表した昨年10月―12月の一株利益を下方修正すると発表し株が下がったと言う。この発表を受けサブプライム向けの住宅ローンの貸し倒れの連想を誘い、株価が急落したが、予想外のISMの数字が事前予想を上回り52.3となり株価の下げにブレーキがかかったと言う。
落ち着いていた為替が再び、117円台へ急騰し円ドルキャリー取引の逆流現象が起こったとされるが、日銀は外銀に対し、ふんだんに、この2日間資金供給しており、長く、今の現象が続くとは思わない。故に、早晩、相場は落ち着くとの見方なのだがどうかな?
さて、ドイツ証券の原田一裕氏が新日鉄の投資判断を中立から強気に変えたという。これまでの目標価格640円から1000円に引き上げ、従来のPER12倍から製造業の下限の16倍に引き上げたと言う。しかし世界の標準はPER10倍以下のほとんどだね。あのアルセロール・ミタルも9.9倍、USスチールは7.85倍だね。日本だけが独自基準でいけるのかな?
トロ:しかし過去の歴史では984円を付けた上場来高値の時より、ずっと業績がいいわけだよ。
時代や:やはり自社株買いの影響から、市場人気が高いんだろうね。相場に乗ってないからって、上がっている銘柄の批判はどうかな? ずっと曲がり屋じゃないの。
トロ:前から言っているじゃないの。細木相場だって…
かたる:僕は日本のマスコミの論調に踊るような投資家にはなって欲しくないね。確かに目先的には、相場の中心銘柄は欠かせないと思うよ。しかし円ドルキャリー取引の逆流現象などを考えると、鉄の命は短いと思うけれどね。
時代や:どういうことなんだよ。どっち道、相場が曲がっている与太もんの意見だが聞いてやるよ。
かたる:だって流動性を供給している日本がその入り口を絞っているから、そのお金を利用している末端のファンドは資金を引き上げざるえないよ。それが中国株の下がった一因かもしれないね。みんなは原因は中国当局の引き締めだと言うけれど…
トロ:おかしいな。既に中国は大量の外貨資産を持っているよ。だから自国の力で経済をコントロールできるよ。故に元が強いわけだし…
かたる:本流はそうかもしれないが、派生商品の窓口がドンドン狭まるんだよ。やはり僕はBRICsの成長にブレーキが掛かると思うね。
神主さん:意見は分かれるね。トロは影響がないという見方だし、かたるは日銀が世界経済の牽引車だったと言う意見だね。しかしそんなに日本の力はあったのかね?
かたる:推測だけれど、今回の動きを予期し外資系ファンドは既に日本に資金を回避させている。リートやM&Aファンドなど資金を日本にも移しているからね。
神主さん:そうだと仮定すると、かたるの相場観はどうなるの?
かたる:日銀は直ぐに金利をドンドン引き上げるわけじゃないからね。しかしG7の動き、北朝鮮の問題、イラク、イランの話など綜合すると既に新しい扉に移ったのでしょう。しかし現状の炎はまだ燃え上がる。ローソクの炎が、ほら消える前にパッと明るくなるじゃないの。それと同じだよ。しかしこの動きは、まだ半年から1年ほど続くかもしれない。それは日銀の対応にもよるし…世界の金利にもよるからね。
このトレンドとIT革命の流れが絡み合っているんだろうね。僕はやはり新興株だと思うよ。このグループの成長力は非常に強いからね。昨年はM&Aなどを使い拡大を急ぐ過ぎたところに、会計処理の変更があり、多くの企業は減損会計を強いられた。そのジレンマは、この3月決算で終了するね。
まぁ、ソフトバンクのカリヨン証券などのレポートもその口だね。株価が上がってきてレーティングの引き下げより、鉄のように引き上げのレポートが出ると危ないと思ったほうが良いね。まぁ、鉄の場合は意見が分かれているが…。確かにソフトバンクは業績が株価に見合わない。しかし携帯電話のシェアを30%確保すれば、株価に整合性が生まれるね。
トロ:ほら、また夢物語が始まったよ。馬鹿らしい。現実的に考えないと…
神主さん:今日も日経平均株価は下げたけれど、本格的な調整に入ったんじゃないの?
時代や:そうかもしれないね。一部で追証の発生もあるようだよ。
かたる:来週が勝負だね。どんな展開になるか? SQを無事通過すれば良いのだけれど、不思議なことに、最近、ここ3日間の相場は先物主導で動いているね。きっと、かなりの裁定解消売りなどが入っているのだろう。故に、僕は来週、高いと思うが…どうなるかな?
トロ:お前の推測が当たるかよ。ハズレ屋さん。たまにはのんびり休んだら?
かたる:うるせぇ、今に見ていろ、僕だって…
投稿者 kataru : 2007年03月02日 19:06