今日の市況(2008年01月24日)
かたる:今日は遅くなったので簡単に…。
今日は久しぶりに、昔、仲間だった。ブツブツに電話をしました。彼の言葉が洒落ています。「月曜日、火曜日と日経平均株価は大幅安したわけだが、福井日銀総裁の言葉が市場を無視したものだった。」と、原因の一つを分析していたね。同時にグリーンスパンの私の履歴書を引き合いに出していたね。「株価が上がりすぎかどうか明確な手段はない。市場の力には勝てず、何を言っても無駄になる。」と述べてあり、この時に「根拠なき熱狂」と言う言葉をスピーチに使ったわけだけれど、今の日本株は「根拠なき恐怖心」と言う市況かな?
こんな時に、僕がいくら益利回りがどうのこうの…。純資産倍率がどうのこうの…。配当利回りがどうのこうの…と言っても、恐怖心で株が下がっているときは、何を言っても無駄なのだろう。馬鹿な株価まで市場が売るものだから…。仕方なしにお客様には「株は何が起こるかわかりません。与えられた公開情報からみれば、現在の株価は明らかに異常で割安だと思います。だから買っています。しかし粉飾決算と言う例が過去にあるわけで…ライブドアのように上場廃止になったものもあります。」と答えた次第。グリーンスパンの「根拠なき熱狂」と同じ状態なのだろうね。
日経225の益利回りは7.35%まで上昇したのだから…ビックリする。この金利下で異常な株価が成立するのだからね。しかし、どの株も不安定な動きをしているが、やがて恐怖心がやわらぎ、財務内容に見合った株価になる。今の市場価格と妥当価格のギャップが儲けに繋がるわけだけれど、選択する銘柄は難しい。大型株を選別する人、それも日本を代表する産業のトヨタとか…。勿論、トヨタは日本や米国の販売が落ち込むことや、円高のリスクも承知で買うわけだが…。続いて日本を代表する銀行、三菱UFJや三井住友、そうして個人好みのみずほと…。中には株式の持ち合いをやっている新日鐵を選ぶ人もいるだろうし、三菱重工と言う選択肢もあるかもしれない。
ここには東芝や日立と言う選択も存在するが…新興株が好きな人はソフトバンクやヤフーを選択することもあるね。博打を承知で好業績のDENAやサイバーAと言う選択肢もあるし…強い株でなく下がっているINDEXと言うリスキーな選択肢もあるかもしれない。それぞれが自分の力量で選択し、自分の力量で買う株数を決めれば良い。保守的に配当利回りで考える人もいるだろう。過去のケースから見れば、かなり異常な状態なわけで逆を言えばチャンスなのだろう。やはりピンチとチャンスは裏腹で、自分の力量で投資を考える事になるんだね。
株を買う場合、安値で買わなくても良いわけで、株価が落ち着いてから買いに入る人もいる。通常は急落から2週間程度あけ、株を買い始めるやり方もあるね。下げている最中は何処が妥当な株価は分からないからね。最近の日経新聞を読むと、かなり弱気に傾いている様子。今回の問題点はサブプライムからのアメリカ景気、そうして昨年も2桁成長を遂げた中国への影響だね。今日の日経新聞は面白かったね。郵船の五十嵐取締役の談話として「昨年の夏から中国の北米向け輸出が横這いになった」と紹介していたね。何故、9月とか10月に報道しなかったのかな? 当時はバルチック海運指数のことを大きく報道していたのに…。
さて、そのサブプライム問題だけれど、僕は昨年の夏ごろからピークは、今年の1-3月と述べており、度々、カントリーワイドとMBIの話を取り上げてきたね。覚えているかな? 既にカントリーワイドはバンク・オブ・アメリカの傘下に…。昨日NYが上がったのは、この金融保証会社であるMBIとアムバック・フィナンシャル・グループ(ABK)などのモノラインに対し、当局が資本注入の検討に入ったとの報道が株価の急速な戻りにつながったと言う。この話は非常に重要で仮にモノラインが倒産になると、証券価値が一段安になるね。シティーが1の損失を被ると、10倍の資産規模の圧縮が起こるのが金融の世界。最近、ようやく原油価格やインド、中国などの新興株が下げているのは、このような影響が波及しているのだろうね。
あとはノーザンロックなどの欧州勢の行方か…。これでサブプライム関連は決着だね。おそらく月末のFOMCでは追加利下げだろう。僕は0.25%派…しかし株価次第かな? G7も来月あり、世界の金融は協調体制なのだろう。故に今回は、既に峠を越したと思うのだけれど…後は株価が何処で落ち着くか…。昨日、見たようにその後はしばらく上昇し、アメリカ経済の景気動向を確認する作業になるのだろうね。それでは、今日はこの辺で…株は一度に買わずに、何度かに分けて買えば良いのだね。だって神様じゃないから下値は分からない。
投稿者 kataru : 2008年01月24日 22:31