今日の市況(2008年01月29日)
かたる:米国株は指標が悪化しているのに、利下げ期待で上がったと言う。解説によれば…「昨年12月の新築住宅販売件数が年率換算で前月比4.7%減の60万4000戸と市場予想を下回り、1995年2月以来の低水準となった。指標発表直後は売りで反応したが、29-30日のFOMCでいったん後退していた大幅利下げ実施の可能性が高まったとして、次第に買いが優勢になった。」と言う。
時代や:やはりNY市場の動向に日本株も引きずられるね。ようやく株価が落ち着いてきたように感じるけれど、まだ上下の幅が大きく大丈夫かね?
かたる:お前は、何年、株をやっているんだろうね。
いろんな視点から見て、僕は底打ちだと述べているよ。今日は別の角度で単純平均株価や日経平均株価の出来高推移を見ると良いね。下げが激しいときは出来高が増えるが、株価が上昇しだすと次第に出来高が減ってくるね。つまり売り物が減っているので、少ない出来高で株価が上がるようになるよ。そうしてムードが変わると、もう一段高する事になる。今日はストップ高を付ける銘柄もかなり散見されたよね。そんな現象の一つだろう。
もう一つが単純平均の乖離率の動きだね。2003年の動きも参考になるよ。あの時は、日経平均株価は下がっていたが、単純平均はむしろ上がり気味。本格的な上昇波動に移ったんだね。しかし驚いたね。まさか単純平均株価が2番底を付けるとは、思いもしなかったよ。僕等の株取引の実感は日経平均株価ではなく、むしろ単純平均の動きに投資実感は近いね。日経平均株価などはマスコミの玩具みたいだね。名目の世界と実質の世界の違いかな?そんな印象を持っているね。また一つ利口になったよ。
神主さん:おいおい、僕らを実験台に使用しないで欲しいね。真剣に売り買いをしているんだから…
かたる:驚いたね。今回の下げでは、まさかの乖離率…を付けた銘柄があるんだね。たぶん歴史的な数字じゃないかと思うのだけれど…。人間と言うのは、浅はかな動物で、株価が下げると理屈を忘れ、流されるもんだね。僕は必死になって買っていたけれど、お客様から、毎日、下がり続ける株をみて、売ってくれと言われ、止めたけれど無駄だった。終いには「全部売れ!」と叫ぶものだから…、仕方なしに僅かな株数だったけれど、あの安値で叩き売った。案の定、あの場面が底値だったね。連日下がる恐怖に、耐えれなかったのだろうね。
時代や:しかし、よく下げたところで買える枠があったね。
かたる:枠など追証だからとっくにないよ。しかし…無理してお金を用意してもらって買っていたんだよ。もっと下がればもっと買うつもりだった。倒産を覚悟して買っていたからね。きっと今回の経験は良い教訓になるね。1回や2回の追証なら一般的な事例だよ。しかし僕のケースは2年間も続いているからね。1回目は忘れもしない。2006年2月だったかな? ライブドアショックのあとの相場…1回目だから、なんなく耐えられ、一度、全部戻ったんだね。マイナスがプラス転換したんだね。たしか4月ごろだったと思うよ。そうしたら6月に強烈な下げに見舞われた。あれは今の相場の警告だったんだね。
しかしその後は下値で揉みあう事になるよ。BRICs銘柄は2006年後半から上がるけれど、新日鐵が自社株買いと増資を実施したんだね。こんな馬鹿な…自社株買いをするなら増資をするべきでないし、増資をするなら自社株買いをすべきではない。官僚企業らしい誤魔化しのやり方だね。そうして年が明けて2007年、三角合併が解禁になり、M&A恐怖が上場企業に走るんだね。そうして新日鐵は、何度も株式持合いをやり始める。銀行を初め取引先企業に、自社株をはめ込むんだね。嫌いだった。「失われた時代」を通じて、証券マンは途端の苦しみを味わいながら。持合い株式を解消してきたんだよ。
ところが少し状況が良くなると、新日鐵は株式の持ち合いまでやり始める。日本の限界を思ったよ。だから絶対に買わないと決めた。しかし新日鐵を初めとするBRICs銘柄はどんどん上がったね。どの株も2倍以上になったよ。ところが僕は新興株しか買わなかった。やられ続けたよ。そうして今回サブプライム・ショックから景気後退へ、全体が下がり、再び底値のはずの新興株も下がるんだね。儲けはみんな吹っ飛び、足が出る始末。トホホ…でも僕は日本を信じているよ。こんなに綺麗な国だもの。四季があり、水が綺麗で食べ物が美味しい国が世界競争に負けるわけがない。官僚だって馬鹿じゃない。国を愛しているやつも大勢いるよ。もう直ぐ世代交代が進むからね。
トロ:おいおい、くだらない反省会は終ったか?
お前は相変わらず、あまちゃんだね。日本のために株を買うわけじゃないよ。その根底が間違っているよ。儲ける為に株をやるんだよ。株が下がろうが、どうでも良い話。今は景気後退になるかどうか…の局面だよ。株が上がるわけがないよ。業績はどんどん悪化するのだから…欧米の銀行がこれだけ損失を計上するのだから、最低でも10倍の資金量が減るんだよ。波及効果を考えれば50倍程度の影響はあるのだろう。アメリカで一番の銀行のシティーバンクや、同じく一番の証券会社のメリルが多額の損失を計上すれば、その波及効果は絶大だね。だいたい市場で景気後退になるかどうかなんて、議論をしていることが可笑しいよ。景気後退は明らかなんだよ。だから株が下がっているんだから…。
かたる:どうかな? 僕は0.75%の緊急利下げに、次のFOMCで0.25%~0.5%と言われている利下げが効いてきて、景気は持ち直す可能性もあると思うね。9.11のテロの時も果敢な利下げを実施し、株価は持ち直したよ。同じだよ。市場は起こりもしない不安に脅え株を叩きすぎたよ。仮にトロの意見が正しいとすれば、どうして金や原油が高止まりしているの? 可笑しいじゃないの。
トロ:投機資金があるということでしょう。株などを売り、金や原油に投資しているんだから…
かたる:そう考えるのが自然だね。確かにシティーやメリル、ソシエテやノーザンロックなどはやられたよ。しかしGSや一部のヘッジファンドは、多額の利益を出していると言うよ。それにシティーなどの資本増強に、アラブを始め資金がちゃんと供給されているね。公的資金投入まで行ってないよ。まだまだ序の口だね。僕には世界経済の金融は、余裕があるように見えるね。つまり仕掛けだよ。再び買うための…上げ続けることは不可能だし、下げ続けることも不可能だよ。適度な上下が金融の儲けの仕組みじゃないの?
僕はそう思っているね。さぁ、安心感が生まれるまで、ガンガン買おうね、株を…。折角またお金持ちになるチャンスを神様は与えてくれている。
時代や:あぁ~、こいつと付き合っていると…大変だね。
投稿者 kataru : 2008年01月29日 17:16