今日の市況(2008年02月08日)
かたる:今日も遅くなったので簡単にします。
3連休と明日のG7を控え模様眺めの市場展開でしたね。BRICs株は日経新聞でGSの見解が載っていますが…この動きを先取りした動きになりましたね。同じく日経新聞の市況解説欄で、きのう私が取り上げたBHPビリトンによるリオ・ティント買収の話が載っており、新日鐵の解説で原料高により収益が圧迫されると報道されていますが、片手落ちの記事です。これまでも鉄鉱石や石炭の価格は上がっており、製品に原料高は転嫁され高収益をあげて来ました。故に解説は間違っている可能性があります。勿論、短期的にみればありえる話ですが…。私は新日鐵がもともと株式持合いなどにより、市場価格以上に割高になっていたのだと思います。そうしてこの持合い運動が一服した為に、本来の株価に下落したのでしょう。市況関連のPERが16倍まで買うことが異常なのでした。しかし新日鐵がアジア展開を加速させれば話は変わるでしょうが…。
今日、日経新聞の私の履歴書、1月のグリーンスパンの手記を読み返しました。日本の成長にも触れていましたね。移民の是非を問うていました。更に「創造的な破壊」を取り上げ、効率の高い企業が低い企業と入れ替わる話しが掲載されていました。新日鐵を批判するのは「緩やかな提携」と言う手段を用い、市場経済の理論である自然淘汰を否定しているのですね。本来なら、住金や神戸製鋼に対しTOBを用いるべきです。先送りの手法を用いるから、日本はいつまでも成長率が上がらないのでしょう。日本に高炉メーカーが何社も必要でしょうか? 当然、失業も増えるでしょうが、「創造的な破壊」を実践すれば効率社会になります。そうして長期的にみれば豊かになります。効率的な企業が非効率の…、生産性の低い企業と入れ替わるのを阻止するのがブルドック事件でした。ライブドアのホリエモンの主張である時価総額主義経営は、ある意味で正しいと私は思っています。
単純平均株価の推移を見れば分かります。株価は政策に呼応して動いています。現在の単純平均株価は327円です。この水準は2003年の日経平均株価8000円前後と同じなのです。指標はある意味で正確ですね。さて今日は日経のGSのジム・オニール氏が述べているデカップリング(非連動)とリカップリング(再連動)について考えて見ます。
丁度良い材料が市場で展開されていました。下のチャートを見てください。青はコマツの週足、オレンジは日立建機です。御覧のようにここに来てコマツと日立建機の株価は逆転しました。さて何故でしょうか?
幾つかの理由が考えられますが、私は3つの仮説を挙げました。一つは日立建機に介入していたファンドの決済売りです。しかし現実の一株利益予想は、コマツがEPS206円、BPS897円で、日立建機はEPS251円、BPS1406円なので、どうもおかしいですね。そこで流動性の違いを考えました。現在のような相場展開では、どうしても流動性リスクが生じますからね。この解説が必要ですよね。そうしてもう一つが本論です。ジム・オニール氏の意見が背景にあるのでしょう。ご自身で最近発表された決算短信を見て、私が考えていることを読んでみて下さいね。
明日の株式教室で、かたるの考える理由を述べます。ただ、明日も時間がないので書けなかったら来週になります。本来はビスタニュースの記事なのですが、私は週末、出かけますからビスタニュースの記事も休みます。ごく簡単に解説する予定です。それではおやすみなさい。
投稿者 kataru : 2008年02月08日 22:16