未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

今日の市況(2008年03月24日)

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かたる:先週末はアメリカがお休みで…
ベア・スターンズ証券を巡り、訴訟が予想され、あまりにも安い価格だというのでJPモルガンは買収価格を10ドルに引き上げるのではとの報道があったとか…。FRBの金融政策で住宅ローンを担保に資金を借りられるようになり信用収縮が止まった可能性が高まったようですね。よく日本のバブル崩壊と今回のアメリカのサブプライム問題を、一緒にする報道が数多く見られますが、両者の処理の仕方は全然違います。FRBは即座に金利を引き下げていますが、日銀はあの時、金利を引き上げたのです。更に土地税制を強化したのですよ。分かりますかね? 正反対の対応を実施しているのです。

もう一つの大きな違いは規模ですね。日本の場合は不良債権処理の損失は95兆円と言われGDPのおよそ20%ですが、アメリカは2000-3000億ドルで最大6000億ドル程度と言われているようですが、米国のGDPは日本の3倍の1500兆円ありますから最大で4%ぐらいですね。日本の1/5の規模なのです。更に特価会計適用と言って、一括処理しているのですね。予想される未来の損失を処理させられているのです。サラ金業界の過払い金の一括処理に似ていますね。3年先までの分を一括処理する。過剰な損失計上の可能性もあります。

トロ:どうかな? 金融連鎖はそんなに簡単に止まらないよ。火事と一緒だよ。消えたと思っても中のほうでは煙が燻り、再び発火することは良くある現象だよ。火のないところに煙は立たずと言うからね。やはり問題があるから、第二のベア探しが行われるのだろうね。

かたる:何を言っても無駄だからね。僕がいくら割安の株価だと叫んでみても下がっている株価を見ている市場参加者は絶対に株を買わない。これだから株は下がるのだろうが…株価が上がって来ると大丈夫だと思い、株価を高値で買いに行く連中が多くなるんだね。不思議だよ。僕は何度も株価が下がることが、最大の好材料、株価が上がることが最大の悪材料だと言っているが無視されるから…

時代や:そりゃ、これまでの実績を見れば、多くの人がそう判断するのだろうね。仕方ないよ。外れているわけだから…

かたる:まぁね。先日、僕はアーバンの株価が人気化してきたので注意を促したよね。とうとう同業種のレイコフは民事再生法を申請したね。新しい会社四季報を見ると「好調」営業利益が続伸となっており、とても信じられない人も多いと思うね。日経ヴェリタスの創刊号の一面はダヴィンチの金子社長とモルガンスタンレーのフレッド・シュミットの会話から始まっているが…、このモルガンスタンレーの不動産部門は大リストラを行っていると言われているよ。100人中60人を整理の対象だというからね。3月16日の日経ヴェリタスのトップを飾った記事を嘘とは言わないが…僕が3月17日に友達と飲んで仕入れてきた話と天と地の違い、故に人気化してきたアーバンに注意を促したわけです。セイクレストも減益修正でしたね。詳しくは週刊ダイヤモンド(3/29)に「地価暗転」と特集されています。まぁ、雑誌だからオーバーですが、こちらの方が真相に近いのでしょう。

神主さん:そう言えば、あれ以来、かたるは元気を失ったんだね。そうして体調を崩しちゃったんだね。

かたる:あんまり暗い話しをしたくないが、総量規制への可能性と題し、割賦法改正案の話が雑誌に載っているよ。まぁ、取り越し苦労だと思うが…。此方は何しろトヨタが関係するからね。

時代や:どういう事なの?

かたる:本来ね。新聞記事に載らない情報は有料なんだよ。日本人はおかしいんだね。だから経済戦争に負ける国民なんだね。自分で統計資料を調べてみれば分かるよ。海外はほとんど有料情報なんだね。ところが日本はオープンにされている。情報戦争にお金を使わない戦略のない日本か…太平洋戦争に負けるわけだよね。暗号を解読されていることを知らないのだから…。自衛隊は機密情報を流すし…やはり国民性かね。

時代や:前置きは良いよ。それで…

かたる:色んな資料を見ていると表面化しだしてきたね。もともとサラ金法の改正にあるのだけれど…年収規制と言う項目があり、年収の1/3までしか、お金を貸せないのだね。総量規制だよ。その動きを拡大解釈しクレジット業界まで広げると…車のオートローンが規制の対象になるかもしれないと疑念が生まれてきたんだね。ハッキリするのは秋の話らしいが…、年収300万円の人は軽自動車も買えないよ。狂っている行政指導だとおもうが仕方ない。

神主さん:実施されたら大変だね。自動車のオートローンが専門のオリコは…危ない銘柄の筆頭になるよ。

かたる:間違っては困るよ。だから…、憶測、推測なんだね。これは経済産業省の管轄だから、例のディトレは馬鹿だとの発言した北畑さんの省だね。しかし担当は「総量規制を行う意図はない。適正な与信をする為に、年収以外の調査を求めただけ」と話しているね。日本の仕組みは「フィルタリング規制」もそうだけれど、規制をちらつかせ業界に貸しを作るわけ、そうして関連機関を創設して寄付を求める。その機関に天下り先にする。業界から資金を集め、役人の下請工場を作るわけよ。こうして財団法人、経済産業調査会などは作られたんじゃないのかな? この財団は北畑さんを招いて、例の問題講演を主催した所なんですね。一度、彼の講演内容を見てみるのも良いよ。サイトに載っているね。ある意味で、彼の発言はもっともだけれど…僕ら市場原理主義者と違う考えだね。

トロ:しかしお前もしつこいね。まだ、あの問題を引っ張り出すの?

かたる:でもね。僕も彼の考え方は一面を捉えていると思うよ。しかし何か問題があると一罰百戒のような法案改正に、問題があるんじゃないかな? 金融商品取引法、建築基準改正法、改正貸金業法など…ここに来て必要性は理解できるが、行き過ぎていると思うね。スーパーの過剰包装のようなイメージかな? 更に、この法律を世間は過剰に捉えている。証券会社の資料を見れば分かるね。あんなに大きく当たり前の事を書いてあるよ。日本人と言うのは、それほど馬鹿なのかな?と思うね。

僕なんか、やはり生きている以上、何らかのリスクはあると思うんだね。癌にかかるかもしれないし、交通事故にあうかもしれないし、株で損をして破綻するかもしれないし…。みんな色んなリスクを抱えて生きているわけだよね。だから過剰にお国守ってもらわなくても良いわけです。もっと自由にしたいわけだよね。仕事をしようと思うと…色んな制約があるからね。これじゃ効率が落ちるのが当たり前だね。

時代や:またかよ。

神主さん:しかし、かたるの言う問題意識はよく理解できるよ。やはり最後はその問題なんだよね。株が上がるか下がるかは…バックボーンが確りしてないと株は上がらない。かたるが投げやりになって、日立などTOBされればいいと言うが…

かたる:僕だって日本を愛しているが、悲しい現実がたくさんあるわけよ。銀行マンは手足を縛られて、不動産融資できない現実があるわけだよね。ところがマスコミは誰もそれを報道しない。NHKは現実の問題点を提起すれば良いよ。不動産の投資利回りは7%にも、10%にもなっているのに、銀行は資金提供しないとか…

トロ:だから株はカラ売りなんだね。時価総額が下がるも意味があるんだよ。PBR1倍以下の銘柄がゴロゴロしているのも意味があるの。少子高齢化を迎え時間がないのも現実なの。

かたる:年金改正法が施行され、毎年企業負担も個人の負担も上がっていくよ。ますます可処分所得が減る事になるね。時間がないんだね。もっと早く政策を動かさないと…でも株式相場は最悪期を脱した感じがするね。今日の株式の動きは筋が良いよ。先日の動きは無理だろうと思ったけれど…今日の動きは的を得ているね。それでは今日はこの辺で…

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投稿者 kataru : 2008年03月24日 18:39