今日の市況(2008年05月22日)
かたる:今日は遅いので簡単にします。
FRBの議事録が発表されインフレ警戒感から利下げの打ち止め説が一般化しNYダウ平均株価は大幅安したようです。原油価格は133ドルとなりドル安の目減り分を転嫁していると言います。しかし欧州市場はそんなに安くなかったですね。湾岸諸国の政府系ファンドはアジア投資に傾斜していると言われています。オイルマネーが日本株を買っているのでは?との憶測の前提には、最近の上げは後場から強くなるケースが多いですからね。そのあたりの動向からオイルマネー買いの説が一般的になっているのでしょう。
それにしても強かったですね。日本株は…
NY平均株価の動きを見たり、日経平均株価のテクニカル指標の警戒感から利食い売りが広範囲に広がったようです。一方、買うほうも昨年からの下げのイメージがありますから躊躇するのでしょう。三菱商事は上場来の高値ですからね。当然の下げかと午前中は思っていました。窓を埋め買うべきかどうか迷っていたら上がってきたというのが正直な感想です。新日鐵が強いのは驚きました。価格が決まったのかどうか正式なコメントがないので分かりませんがおそらく今期の予想一株利益33円は大幅に増額修正されると思います。価格交渉がどうなっているか分かりませんが、50円弱程度が決着点かな?仮に一株利益が50円だとすると700円の株価はPER14倍ですからかなり市況物としてはいい評価なのでしょう。新日鐵の株価が更に買える前提を捜すとなると、ブラジルやタイなどへの本格的な進出なのでしょうが…この行動はもろ刃の剣なのでしょう。経営判断は難しいですね。粗鋼生産の伸び率は高く連続の増産を強いられています。
三菱商事はかなり上積みが見込まれるのでしょうね。現在の予想一株利益は353円ですが400円近くに膨らむかもしれません。まぁ、資源価格次第でしょうが…商船三井は先日、日経新聞に社長が出ていましたね。相変わらず、強気の展開なのでしょう。このような市況がらみのBRICs関連銘柄が主役になっています。商社、鉄鋼、海運などが…私は市況ものに対し強気になれませんが、私の予想を覆し、かなりの期間、BRICs相場が続いています。代わって私が強気なのが、ネットやモバイルの新興株ですが…会社が小さいが為に、どうしても短期の収益見通しは狂いがちですからね。新興の会社がスピードを重視するあまり、無理なM&Aを実施した為に、減損処理を強いられている会社がかなり多いですからね。僕には分かり辛い面があります。赤字の会社でも有望な為に、100億円を出して買収した会社の価値が、いきなり10億円などと言う乱暴な会計処理は私には理解できませんね。つまり大きく「のれん代」を計上したり、減損処理をした会社の価値は潜在的に上がっていいわけですね。このあたりに大幅に上昇する銘柄が、存在するかもしれませんね。
相場の流れは主役が好業績のBRICsですが、此方は際ですからね。私のイメージは…しかし警戒するあまり乗れないのも癪ですからね。本来なら強気を貫くのが証券マンのスタイルのでしょう。この辺りが一般のセールスと歩合の違いかな? お客様の利益を考えるあまり慎重になりすぎる。まぁ、こんな所で慎重になって他で抜けていれば意味はありませんが…
どちらの流れを選択するかは難しい問題です。株は上がるか下がるの二通りなのに…何故、こんなに難しいのでしょうか。目先は読みやすいけれど、中長期はなかなか見えない。私は最近、月足も気にするようになりました。チャートと言うのは時間軸を伸ばせば株価波動の位置や方向性が見えてきますからね。皆さんも自分の持っている銘柄が上を向いているのか?下を向いているのか? 判断が難しくなったら、ふだん6ヶ月を見ているものを、1年にして3年にして10年にすれば…株価波動が見える場合もありますね。果たして皆さんは、どう考えるのでしょうか?
投稿者 kataru : 2008年05月22日 22:16