今日の市況(2008年05月30日)
かたる:米国株は1-3月期のGDPは速報値0.6%から0.9%に改定され、原油価格の下落などもあり続伸しました。マスターカード株が新高値とか…消費は本当に落ち込むのでしょうか? そんな中で小売大手のシアーズの2-4月期は値引きの為に最終損益が5600万ドルの赤字だとか…。一方、米連邦預金保険公社(FDIC)が発表した銀行財務分析によれば、貸倒引当金が371億ドルとなり前年同期比4倍以上に膨らみ、問題行は07年末の76行から90行に増えたと言います。しかしバンク・オブ・アメリカによるカントリーワイドの買収の株主総会が開かれることで、両社の株価は上がっているのだそうです。ここに来てドルが強くなり、原油も下がり円安の傾向が強まり、日本株は輸出企業の多いハイテクに物色の中心が移ったように見えますね。
トロ:内容の良い株が動いてきて良いね。ソニーは大商いで高値を更新しそうな動きだね。全体の売買代金も膨らんできたよ。もう直ぐ3兆円だね。
時代や:わしは、かたるのせいで関係ない株ばかり持っているが、株が上がるという事はいい事だね。なんでも高齢者の配当に対しマル優制度を設けるとか…
かたる:株式の優遇は歓迎だけれど、何故、高齢者ばかりなのだろう。今、生活が苦しいのは、高校生や大学生を抱えた世帯だよね。年金で旅行したり、遊んでいる世代をどうして優遇しなくてはならないのかな? まぁ、市場経済を応援する政策は賛成だけれど…。
時代や:そういえば、アデランスの役員が、株主総会で否決されていたことが話題になっていたね。この否決を受け、なんと、株が高くなっているよ。
かたる:市場経済だからね。経営者は雇われマダムだから…成果が出ない人は首を切られて当たり前だね。一応、僕はまだ髪の毛があるから、あまり関心のない株だからね。そういえば、この話しを聞いたお客様はスティールが買っている、他の株を買いたいと言っていたね。この方法は理屈が通るかもしれない。でも苦手だね。そのような投資方法は…。
時代や:続くのかね? この株高は…。今日も先物が主体だけれど、実弾もかなりあったようだね。投資信託の買いかね?
かたる:残念ながら、多くの会社の今期は、減益になるよ。例えば東京エレクトロンだね。この会社の今期は大幅な減益予想だけれど、株価は回復してきたね。今日は新高値だけれど、3月17日は5540円から今日は7340円だね。何故かね? 実はよく調べてないので分からないのだけれど、先ほど受注残の推移を見たら次の通りだった。
半導体にも色々あり、前工程と後工程では業績の推移が偉い違いだね。昔、エレクトロンと人気を二分していたアドバンテストはテスターが中心で、今では株価面で大きく水をあけられたね。でも何故、減益予想なのに株は上がるのだろう? 疑問に思い、先ほどエレクトロンの決算説明会を聴いたら理由が分かったね。DRAM価格の回復が6月頃から始まり3Q~4Qには需要が供給を上回る予想なんだね。このような背景の中で、アメリカ景気の落ち込み軽減が背景に出てきたから、株価が上がってきたのだろうね。目先は緩むかもしれないが、安易な空売りは危険なのかもしれないね。
トロ:できるじゃん。ちゃんとした株の解説が…。駄目な新興株など見捨てて、健全な会社を手掛けたほうが良いよ。だいたい10倍になるような銘柄ばかり狙い、リスクを取ることがおかしいよ。そんな際を狙うから、赤字からの転換を目指すような難しい決断を強いられる銘柄を選ぶようになるんだね。馬鹿らしい。それでは貧乏人は、いつまでも貧乏人だよ。2003年のような歴史的な環境変化は、そうあるもんじゃないよ。
時代や:早くから注意してくれればいいのに…。大きくやられたところで言われても…。トホホ。
かたる:僕は新時代を築く新興を応援するんだよ。出来上がった会社を選んでもしょうがないからね。前から述べているよ。ハイリスク・ハイリターンだって…。失敗だったのは景況感の読み違いだね。僕は、中弛みは大きくなく、直ぐに所得の増加から消費が盛り上がると思ったのに…政策の選択が違った。日銀の量的緩和解除からゼロ金利の解除。ライブドア、グッドウィル、金融庁不況と…続いたからね。おまけにサブプライムだから…。踏んだり蹴ったりだったね。果たしてここで立ち上がるかどうか…この判断は難しいね。
しかしサブプライム問題の本質は、質の悪い住宅融資の焦げ付きで、住宅価格の下落は30%としても…金融機関の損失が引当金ほど広がらない筈だよね。原点を考えると…。そう思って当初、サブプライム問題の影響は大きくない。と考えたけれど…、レベル3の資産は増える、増える。ここがネックだったね。しかし今日も76行から90行に問題銀行が拡大していると報道されていても株価は上がっているから、やはりサブプライム問題の二番底は終っている可能性があるね。あとの問題は中国だけれど…
時代や:どうも難しいよ。お前のその発想は…理解が出来ないな。
かたる:どうでも良いよ。どっち道、僕の予想は外れる可能性もあるわけだから…やはり不安はあるから外需に依存する銘柄を大きく手掛けるのは難しいから、ネット関連の好業績銘柄を、かなり入れるのが良いと思うね。エレクトロンやソニーなどの外需依存銘柄は落ち着いたら取り上げるべきだよ。問題はBRICs関連だね。商事は増額含みだから、その増額発表の時に売るべきかな? たぶん発表前が高く発表のときは安いのだろうね。一時、4000円を越えて4500円と進めば仕手化して面白そうに思ったけれど、その発想は難しいのかな?
時代や:お前は、先日までカラ売りも…って言ってなかった?
かたる:うん。やはり値幅が大きくないから売りも取り上げないと、少ない資金でフル回転が出来ないね。騰落レシオの高原状態が続く強い相場入りとなる可能性も否定できないが、その為には幾つかの条件をクリアしないと駄目だろうね。まぁ、難しい話しを説明しても仕方ない。僕だって与えられた条件の範囲で考えるのは限界があるし、予想はあくまでも予想だから…。
さて昨日嘆いたヤフー君。今日は陽線だったね。果たして売りは切れたのかな? 常識的な考えでは、80日の自社株買い期間内で600億円も市場から買うとすれば、1株5万円として一日辺り1万5千株を買う事になるね。出来高が15万株で1割の買い付けだよ。本当に買うのかどうか分からないし、相対売買で売る奴がいるのかどうか分からないが、普通の計算では業績は良いし、株価はあがると思うけれど…どうなるのかね? 僕はガンガン強気の買い増しだと思うが、お客様の反応は鈍いね。はぁ~。
投稿者 kataru : 2008年05月30日 19:00