今日の市況(2008年07月03日)
かたる:NY市場では昨日頑張ったGMがとうとう10ドルを割り9.98ドルだと言います。この株価は1954年9月以来の安値だそうです。そうして今日の日経平均株価はなんと55年ぶりの11日連続安だそうです。こちらは1953年5月21日から12日連続安という記録があるそうです。う~ん。新記録のラッシュの毎日です。スピード社の水着を着ているような時代になってきましたね。僕が生まれてもいない時代の記録ですよ。昭和20年代は戦争が終った復興期の話ですね。いやはや…世界はまさにパラダイムショックなのでしょうか? 東西冷戦崩壊から米国の一国主義が崩壊し…新しい枠組みが誕生するのでしょうか? 僕等はラッキーですね。時代の変遷に佇んでいるのです。戦後の混乱は大きなビジネスチャンスでもありました。
時代や:何がチャンスなのか? こっちは混乱に巻き込まれ風前の灯だよ。
かたる:まさに四面楚歌ってイメージだからね。しかし…やはりチャンスなのだろう。
トロ:お前はいつもそうだけれど、やはり早すぎるのさ。今日の日経にはABXの価格が載っていたね。AAAで45.88だってね。AAAだよ。
かたる:確かに07-2はそうだね。しかし06-2は69.00だし…、06-1に至っては91.48の価格が付いていたよ。良く知らないから、なんとも言えないがおそらく期間の設定の違いだろう。ABXの説明事態が良く分からない。そこで少し調べてみたら…ABX指数の説明はリスク指標になっているデリバティブ指数のなかで、サブプライム住宅ローン担保証券(MBS)に係わるのがABX指数だそうです。ABX指数はサブプライム住宅担保証券(MBS)20銘柄のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)から算出されているそうです。
そのCDSとは貸付債権の信用リスクを保障するオプション取引のことで、債権が債務不履行になったときに、その債務に対しプレミアム(保証料)を払って保証してもらう仕組みだそうです。CDS取引は債権を直接移転することなく信用リスクを移転するデリバティブ取引のことだそうです。さて、それでは07-2と06-2は何が違うのでしょう?
調べてみたら…銘柄の07-1というのは2006年7月半ば過ぎから07年1月半ばに発行されたものになり、もっとも新しい07―2というのは07年1月半ばすぎから07年7月半ばまでに発行されたABS(資産担保証券)を参照しているのだそうです。
組成の時期の違いは、債券の中身の質が違うのでしょう。06-1のAAAは91.8だからこの時期のものは正常債権と言う事になるね。つまり2005年の7月から2006年の1月半ばは正常なのでしょう。そこで、その当時の住宅価格を先日のS&Pのケースシラー指数で調べてみると、ロサンゼルスは2006-2月が231.94で現在は202.52、マイアミの2006-2月の272.39が、今は200.42になっており、NYは213.45が193.93となっているね。不思議な現象ですね。それにも拘らず、2007-2のABXと2006-1のABXの価格差は、こんなにあるものなのでしょうか? 地価の下落率から産出してもおかしな数字です。
自分で計算みれば良いのです。明らかに裁定が働く価格ですから、確実に2007-2のAAAのABXは買いになりますね。でも確かに…遅くにサブプライムローンを組んだ購入者の資産状況は、早くに組んだ人より質が悪いのは頷けます。債務不履行の可能性は高いのでしょう。でも、あくまでも担保は住宅だからね。やはり日経新聞の報道は不安感を煽るだけの片手落ちのスタイルといえるのでしょう。
そのABX指数は此方から…
そうして比較として、ケースシラー指数は此方から…
時代や:アメリカの話など、どうでも良いよ。日本の話だよ。
かたる:いや重要だと思うんだね。当初、アメリカよりドイツが大きくやられているという報道があったよね。サブプライムの報道で…。しかしドイツ銀行の4-6月期は黒字で一段の増資は必要がないと報道されているね。株価も上がっていたよ。UBSの株価は下がったけれど、こちらも増資の必要がないと報道されていたね。
時代や:一体、何が言いたいの?
かたる:11連続安の日本株の下げには、米国の金融株の行方への不安が根底になるね。つまり4-6月期の決算数字が出るまで、相場は不安定な可能性が否定できないんだね。しかしABXの中身を調べてみたり、ドイツ銀行などの経過は、シティーの動きにも影響を及ぼすものと思われるよ。だから過度の警戒感はどうかな?と考えているわけ。そろそろ市場に新しい動きが出てくる頃だよね。
トロ:いやはや…。恐れ入りました。黙って聞いていれば、結局、そうやって話しを繋いでソフトバンクの流れに持って行きたいわけ? お前の主張する米国景気の不安から外需が駄目で、内需の好業績で夢がある銘柄、しかも7月11日はアップルのアイフォンの発売日で…
かたる:見破られたか…。騰落レシオは75.66となり70台の突入している。そうしてビスタニュースに書いたように、減数の関係で数字は落ちる方向にあるよ。11連続安で歴史的な底入れ場面の到来だね。スター株の流れはソフトバンクにヤフーと続き、新興株に向うのさ。果たして、このシナリオが市場から評価されるかどうか…。あとは日経新聞さんの腕次第。ヴェリタスの記事から推測すれば、ソフトバンクは比較的に切り口が豊富で…今回は日経さんが好意的だからね。
トロ:おいおい、小説家じゃないんだよ。勝手にストリーを作っちゃって…どうするのさ。現実はそんなに甘いかな?
かたる:だって…今の環境で、やれる銘柄は限られているよ。太陽電池もいいけれど…シャープはFEDの攻勢を受ける可能性があるし、液晶の在庫リスクが消えないよ。アルバックとか、色んな選択もあるが人気がどうかね? 調整が充分な新興は、少ない資金で済むよ。
トロ:別に新興に拘らなくても、薬品でも切り口はあるんじゃないの?
時代や:何か…無理に買う銘柄を選択してないか? 55年ぶりの連続安ということは、所詮、駄目市場の証じゃないの?
かたる:株屋は株屋らしく、いつも心に太陽を…。どっちにしても色んな面から考えて日本株は薔薇色の選択肢があるよね。あとはみんなの勇気と後押しがあれば…そういえば、自民党は国家ファンドの創設を決めたとか…10兆円だって。その資金を僕に運用させれば日本に夢を与える良い相場を演出するけれど…今の日本はみんな小粒になったからね。トホホ…。
投稿者 kataru : 2008年07月03日 19:05