今日の市況(2008年07月09日)
かたる:米国ではバーナンキ議長の金融システム維持に向けた金融支援延長のニュースを受け金融株は軒並み高くなっていました。4-6月期の業績見通しから、NYダウ平均株価は1930年以降78年ぶりと言う歴史的な下げを6月に演じました。しかし1-3月期のアナリスト予想は22%引き下げられましたが、4-6月期は11%となっています。この違いは金融株の業績修正が小さい為だといわれています。でも住宅関連などは、依然、低迷したままですね。
本日は5月の機械受注が発表され10.4%増加し1兆1146億円となっていました。日本は歴史的に面白い時期にありますね。その様子を下のグラフからその様子を感じ取って下さい。日経平均株価と単純平均株価、そうして街角景気と鉱工業生産指数の動きを示したグラフです。
時代や:前から言っていることだよね。単純平均は2003年より悪くなっているのに、日経平均株価はそんなに下がっていない。
かたる:理由は?
時代や:ウ…。
トロ:国内景気(内需)とBRICs(外需)の差だね。
かたる:うん、内閣府が発表しているデーターの街角景気は調査開始以降2001年の10月が一番悪く27.2となっているよ。2001年といえば、9月11日に米国で同時多発テロが起こった年だね。春には、住友銀行やさくら銀行が一緒になり三井住友になり、三菱も信託を組み込んだ再編を、三和、東海、東洋信託がUFJ銀行になった年でもあるよ。
実は街角景気が20台に落ち込んだのは、そんな年と同じ景況感だと庶民は感じているんだね。この年の春に小泉内閣が誕生したんだね。ある意味で20台入りは危険な兆候とも言えるね。やはり株の動きは正直だね。54年ぶりの連続安記録を作るのだから…
時代や:分かったよ。それで、一体、かたるは何を言いたいの?
かたる:その後、景況感は回復していくんだよ。おそらく、ここ数ヶ月が、一番、暗いんじゃないのかな? 速報だけれど、中国ではGDPの伸びが二桁を割り9.8%になったらしいね。そうして6月の物価上昇は前月の7.7%から7.1%に減速したと言われているね。原油価格はサミットへの敬意かも知れないが、一応、落ちついているね。街角景気は、その後、月を追って回復して、6ヵ月後にはなんと60台に回復しているからね。
トロ:小泉政権の指導力があったから、景気が持ち直したんじゃないの。福田はお前が批判する消費者庁を新設したんだよ。
かたる:日本人の意識改革をしないと駄目だね。賞味期限など…。僕はいつか書いたが、世界の常識から日本人の感覚は逸脱しているからね。その内、世界中から日本はおかしいと言われるかもね。
時代や:そんなことより、どんな株が良いのかね?
かたる:全ての景気回復の過程は…先ずは金融なんだね。金融から不動産、証券へお金が流れるのが正常なパターンだよ。これから何かが、起こるんじゃないのかな? 積極的な金融拡大とか…
トロ:清貧思想がはびこる日本で、そんな事はありえないよ。
かたる:でもみずほなどの株価を見ると頑張っているね。NTTなどは、この連続安の最中でも、逆行高を演じているからね。やはり株価の派手さはないが注目されるよ。
時代や:でも…今日の株価を見ても何か覇気がないね。全然、勢いが感じられないよ。
かたる:僕はそうは思わないよ。どんな株でも下げ続ければ、必ず上がるものだよ。下値の鉄板水準はあるものだからね。一度、底入れをすれば人間は不思議なもので、今度は逆に売りたいと思った心理が、買いたい心理に変化するんだね。不思議なものだね。この心境と言うものは…。しばらくは短期の売買も仕方ないかもしれないが…大きなチャンスが来ているのかもしれないよ。
いつでも前向きに考えないと面白くないよ。どっちに転んでも、ここから仕掛けて大きな損を被るとは思わないよ。さぁ、もう直ぐ米国の金融株の決算が始まるね。どっちにしても事前に株を売っているから、仮に悪くても、材料出尽くしになると思うし、良ければ意外高で大きく上がるかもしれないね。テクニカル指数でも買い場を支持しており25日の騰落レシオは70を割れているからね。仮に明日、安かったら…減数の関係で。兎も角、弱気にならずに僕は強気を堅持するよ。
投稿者 kataru : 2008年07月09日 18:05