今日の市況(2008年07月10日)
かたる:米国では住宅金融会社が再び下落し新安値。ファニーメイ(FNM)は2.31ドル安の15.31ドル、フレディマックは3.20ドル安の10.26ドルとなっている。理由はリーマンの増資必要説だけれど、昨日は監督当局のロックハート局長は増資の必要はないと言ったのに…、株価は新安値。これを受け相変わらず金融関連株が安い。一方で、金融監督当局は住宅ローンを担保にした社債(カバード・ボンド)の発行を検討しているとか…ポールソン財務長官も前向きな発言。既に欧州では2兆5000億ドルも発行されているという。
シスコシステムやインテルなどへのUBSのレーティング引き下げもあり、NYダウは安くなった。NYダウは限られた銘柄なのでSP500を見てみたが、こちらも高値から既に弱き相場の目安といわれている2割の下落(1260)を越えて1240ポイントとなっているね。しかしチャートを見ると分かるが、ここから下値は株価の抵抗ラインでかなり堅い水準が窺える。
トリシェECB総裁は先日の利上げで、ノー・バイアス発言(方向性は決めていない)をしていたが、昨日はインフレ発言をしたとか…ドルは売られたが、原油価格はそんなに上がってなかったね。この所、原油価格の上下の振れが大きくなっており市場の意見は対立し始めた様子が窺える。多くのアナリストは米国経済のリセッション入りを唱えているが、現実は2007年7-9月期の4.9%から、2007年10-12月期の0.6%増と大きく落ち込んだが、2008年1-3月期は1.0%増と回復し、更に足元の2008年4-6月期はまだ出てないが、推測では2.0%増と言われている。通常リセッションとは、2四半期連続のマイナス成長を言うのだが…
トロ:おいおい、日本のことも分からないのに…米国の事が分かるのか?
かたる:うん。そうだね。でもこれまでの話しを総合すると…S&Pでは今年の1-3月期にサブプライムローンの残高はピークを越えているんだね。GSがひつように損失が拡大し増資が必要と言っているが、GSは空売り派だよ。つまり勝ち組だね。先日のドイツ銀行のアナウンスもそうだったよ。既にピークを越えたのに…僕はおかしいと感じているわけ。ここに来てファニーメイやフレディマックの株価が下がり色々言われているが、監督局の連邦政府の役人様は増資の必要はないと言っている。
実際の経済統計も強いのに…何故かな? 中国の貿易黒字は前年度比で6月は11.8%ダウンし990億ドルになっている。資源高で輸入が31%増えたのに、輸出は17.6%しか伸びなかったとか…確かに世界景気は減速している様子が窺えるが…僕にはやはり米国株がどんどん下落するシナリオは考え辛いね。本日の騰落レシオは66だし…銀行株が確りしているよ。
時代や:珍しく…かたるは株を買いに行っていたね。
かたる:うん。今日は買い場だと思っているよ。どっちにしても来週かな? 大手銀行や証券の決算数字が明らかになれば…材料出つくしで米国株はこれまで下げているから、上がると思うよ。日本株は世界で一番、好環境だからね。みずほの売買高が増えてきたよ。自社株買いをやっているし…取り組みも捨てたもんじゃない。
時代や:じゃ、みずほを買うんだ。
かたる:僕はやはりハイリスク派だから、もう少しひねって値幅効果が出るものを買い始めているが…此方は何か出るリスクはあるよ。でも今、続いているファンドの売りがまもなく切れるだろうから、きっと…上がると思うけれど。
トロ:おいおい、売りが切れる、売りが切れるって、言いながらヤフーを買っていたみたいだが、株価はサッパリじゃないの。
時代や:でも、ソフトバンクはこの下げの中で、唯一、利食いが出来たね。
かたる:あれ、もう売ったの?
時代や:自分だって売っていたじゃないの。
かたる:うん。お客様の心理が弱いから信用の負担を軽くすれば、投資心理が変わるかな?と思ってね。今はチャンスだけれど…1月や3月と同じで安いときは、なかなか買い心理にならないから大変だよ。
トロ:そりゃ、お前が損ばかりさせるから…当たり前だろ?
かたる:うん。言えている。ここは積極的な動きが成功につながると思うよ。明日も買い向うぞ! ビスタの原稿が生きているね。
投稿者 kataru : 2008年07月10日 19:58