今日の市況(2009年01月07日)
人間と言うのは不思議なもので安心感が広がると考え方が変わるのでしょうか?
実は昨日は、年末に買った「新日鐵を売ってくれ」って、お客様から電話を頂いたのです。私は年初から一貫して「売りはゆっくりで、買いは急ぎましょう。」と応えており、相変わらずの強気を堅持しているのです。そのお客様は、昨日305円の時に売ってくれと言われたのです。しかし「一日待ちましょう」と説得して、今日、半分の5万株を310円の指値をしていたら、312円と、寄りで高く売れました。今日の高値は328円ですが、引けが322円なので、今度は320円ぐらいで、明日は指値をしようかなと思ったら、お客様は強気になったのか? 330円だと言うのです。この投資心理は不思議ですね。
流石に強気の私も、そろそろ大丈夫かな? 何しろ7連騰だから…と考え始め、過去のデータを調べてみました。最近では2003年が金融相場の始まりなので、その結果は下記の通りです。なるほど…。このまま本格的な回復なら、やはり慌てて売る必要もない。果たして…本物の回復なのかどうか? 流石に7連騰もしており、売買代金が2兆円を越えてくると…、6500円とかと言う弱気説を唱えたアナリストの影は薄くなってきました。ガンガンの強気を堅持すべきかどうか…。戦略上、多少利食いを入れたのですが…。
相場の中身を見てみると…相変わらず、過小評価され過ぎた銘柄のリバウンド。
シャープなど、いろんな材料を言っていますが、1株純資産が1126円ですからね。
四季報予想では黒字ですが、どうかな?
まぁ、上がったといっても、まだ株価は897円ですから安い水準なのですが…。もともと日本の国がデフレ政策を堅持していれば、資産規模が大きな会社はマイナスです。色々考えても、やはりROEと言う基準が生きると思うのです。ビスタでは年初のレポートで、このスクリーニング資料を掲載しましたが、今日の日経新聞に掲載されていた日本電気硝子は10位にリストアップされていましたね。つまり割安株が物色されている相場なのですね。年末から、既にどの銘柄も2割程度は上がっています。
今日の話題の中では、やはり日経新聞が報じていた対日投資の税率が軽減される話は、大きな材料なのでしょう。アジア株は安いものもありましたが、東京市場が強いのはこの影響もあるのかな? ただ、まだ法令改正が通った訳じゃありません。昨日は中国経済の見方に対し日経批判をしましたが、今日の分裂の話題を取り上げた記事なら納得がいきますね。中国にも様々な考え方の人がいるから、意見が分かれているという記事なら分かるのです。昨日の記事は、如何にも危ういという印象を連想させますからね。文章の書き方により、受け取り方は同じ内容でも違いますね。同じ記事を読んでも、人により受け取り方が違うものです。当然、筆者の狙いと読者の行動は違うし…、微妙な食い違いが生じるものですね。
僕は商売ではありませんが、このサイトを10年近く書いていると、読者からのメールを頂き読んでいると、色んな人がいるものだな。…と感じます。僕の価値観は歪んでいるのかな?とか…、考えるのですね。どうも僕は世間から見ると、少し変わっているようです。自分では普通だと思っているのですが…。こんな話しはどうでも良いですね。しかし重要なのです。どの情報も色んな見方をする必要があるということです。相手の意図を探らないと駄目なのです。日経新聞なんて…、一般の人は何気ない記事に思うかもしれませんが…、ずいぶんと作為的な感じを、私は抱きますよ。
話は逸れましたが、重要な事はこれからどうなるか?
水準訂正は広範囲に行われていますから、売買代金が膨らんできたのです。分かりますかね。この感覚が…。ようやく投資家の人が売り買いをする水準になったということです。だから、この水準から、儲けることはだんだん難しくなっていきます。ビスタで話している第一シナリオのトップランナーは休んでいますが、二番手に後場から動きがあり売買高が膨らんできましたね。あの後場寄りの買い気配は、買戻しでしょうか? それとも…。また三番手も良い形のチャートになっています。果たして、ここから飛ぶのかどうか…。トップから二番手、三番手に物色が広がり、幅広い銘柄の値戻しが始まっている姿が、今の市場の動きなのでしょう。今日はお客様に、列車の話しをしました。乗りたくても勇気がなくて出発を見送った人が、次の列車に乗れるかどうか? 相場の輪がさらに大きくなる為には、この乗り遅れ組みも、列車に乗せなくてはなりません。
人間は不思議なもので、直近の高値から押し(下がると)を入れると、心理的に買いやすくなるものです。だから…、このポイントが何処か? この辺が焦点なのでしょうね。
しかし、まだ二番手に広がったばかりの印象もしますね。何処が焦点か見極めるのは難しいものですね。
投稿者 kataru : 2009年01月07日 18:14