今日の市況(2009年01月08日)
今日の東京市場の動きは当然のお休みなのでしょうが、下げ幅が大きくハッキリとした金融相場なのかどうか? 意見が割れます。
2003年の最初の上げは4月の下旬から5月の上旬ですが、その調整期間は7日間ぐらいですね。75日線を一旦上回り、直ぐに下げて25日線で止まって反転しています。今日の25日線は8559円ですから、少し調整が必要なのでしょう。まぁ、こんな比較に意味があるかどうか…経済情勢は違いますからね。
米国株が下げたのは民間の雇用調査が69万3千人と市場予測の51万5千人より悪化した為と言われています。事前に悪い数字が出ていれば問題はないと思いますが…オバマ政権の経済対策は明らかになっていませんが、新聞によれば色々言われています。かなり大規模の財政出動をするような話しです。FRBは2007年の夏から金融政策の転換をしましたが、実質上、慌て始めたのは昨年の1月です。その効果がそろそろ実体経済に効いてくるはずですね。通常、金融政策効果は1年後に表れると言われています。
今日の日経新聞の市況欄には中国からの引き合いでスクラップ価格が上がり始めたと載っていましたね。実はこの動き、昨年末に業界紙では報じられていました。相場の読みは難しく中国では不動産不況が深刻で鉄鋼の在庫が1億トンもあると言われていました。そのために中国の鉄鉱石の輸入は10月は9月の半分の輸入でしたが、11月はこの輸入をストップしたと言われていましたね。だからバルチック海運株指数が急落していたのです。ここで6日の今日の市況を思い出してください。胡錦濤国家主席の年初の談話です。中国は37%もある輸出の伸び悩みは明らかですから、それを補い成長を遂げる為には大規模な財政出動が必要でその需要がどうなるか? 日本の鉄鋼株をはじめ商社、海運株の株価の推移はこの見通しによる訳ですね。だから上海総合株価の推移も重要なのです。
色んなデータから今後を推測します。例えば昨日、明らかにされたインテルの10-12月の売上が前年比23%ダウンの話しですが…他の同業はもちろん、概ね、20%程度の需要がリーマンショック以降、減っているようです。投資銀行の資産圧縮が加速したのがこの時期でLIBOR金利が跳ね上がったのも、この時期です。この時期を経済状態が今後も続くと見るかどうか…。この辺の読みが今後の株価予測に影響するわけです。
まぁ、1-3月期の業績推移を見れば、今後の概略は掴めるのでしょうが、今の時期の読みは難しいですね。株価が揺れるわけです。FRBが5000億ドルもMBSなどを買うと宣言しているのは、どう経済に跳ね返るか?
今日の日経新聞にはFRBの政策の見方が載っていましたね。私はFRBがインフレ・ターゲット論を採用するのではないか?と述べました。バーナンキ議長はミルトン・フリードマンとアンナ・シュワルツの大恐慌研究の「金融危機がデフレを悪化させた」と言う研究を高く評価していると言われています。FRBは何でも出来るのです。今、恐れられているのは不動産価格の下落などの資産デフレです。事実、値下がり傾向が続いていますからね。しかし私はGSEの差し押さえ件数が減っていると昨年末書きました。在庫が減りFRBが果敢に銀行の資産を買い取れば、銀行は融資枠が増えますね。だから、どう考えても株価が上がりますよ。FRBの行動は注目に値します。日銀とは違いますよ。市場経済の国米国ですからね。おそらく中国も大丈夫。胡錦濤国家主席の年初の談話から推測すれば2009年は薔薇色の株式相場の展開になりますね。
2003年型なら、来週が最後の買い場。それとも、あなたは大恐慌派ですか?
投稿者 kataru : 2009年01月08日 18:54