未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年01月14日)

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オバマ政権に対する人気はすごいもので、就任式を見たいと全米から人が集まっているとか…それだけ期待感が高いのでしょうね。緊急演説で財政出動を発表したけれど、株価は5日連続安となり現在の予定されている政策では不足だと、市場は催促しているのでしょう。早速、反応したのはバーナンキ議長です。銀行の不良資産を買い取るか? 更なる資本増強を検討しているとか…

シティー・バンクに続き、メリルリンチを買収したバンク・オブ・アメリカも悪い内容だと言われていますが、ベアスターンズを買ったJPモルガンは21日の決算予定日より前倒しして15日の寄り前に決算発表をすると言います。トムソン・ロイターの予測ではシティーは38億ドルの赤字、JPモルガンは2億ドルの黒字、バンカメは14億ドルの黒字と言うことだそうです。しかしモルガンのアナリストは、シティーとバンカメは何れも赤字の見通しでしたね。昨日はシティーが60億ドルの赤字と言う話もありました。どの程度になるのでしょう。株価の推移とバーナンキ議長の発言から考えれば、かなり悪いのでしょう。

シティーはスミスバーニーを27億ドルで51%の株式をJPモルガンに売るのですね。この出来事が米国の銀行業務の建て直しに時間がかかると言う観測を生み、5日間連続の下げに繋がったのでしょう。景気回復も更に遅れるという見込みからバーナンキ発言に繋がったと思われます。ただ負け組みの株価は弱いですが、勝ち組はマズマズなのです。
印象としては、ここで、もう一押しじゃないかな? 
ブッシュ大統領は次期政権の要請があれば3500億ドルの追加の資金要請を議会に諮ると言っており、その方向性で動いているようなので、不良資産を買い取る可能性が出ていますね。この辺の読みが株価に関係してきます。

市場には二つの流れが存在します。米国金融の動きと中国の財政出動の動きですね。
米国のGDPは13兆8075億ドルに対し財政出動は2年で7750億ドルなので、5.61%です。一方、中国のGDPは24兆9530億元に対し財政出動予定は同じく2年で4兆元ですから16.0%の規模です。およそ米国の3倍の規模なのです。だから春節明けの中国の経済活動は注目を集めるわけです。BDI指数(バルチック海運指数)が注目されていますが、どの程度、実態を反映しているかどうか…。

一方、国内景気を示す景気ウォチャー指数は過去最悪を更新しています。注目されるのはアンケートに答える人の中で悪くなっていると回答する人の比率が非常に高くなっています。このアンケートは、良くなっている0.5%、やや良くなっている3.0%、変わらない11.1%、やや悪くなっている29.9%、悪くなっている55.4%なのです。この中でグラフは良くなっていると言う数と、悪くなっていると言う数を掲げDIを追っています。ここでは合わせて単純平均株価も見てください。米国は大丈夫だし、中国もおそらく大丈夫でしょう。一番、心配なのが日本ですね。混迷する政治に自分勝手な人種です。東洋電機など例を掲げるまでもありませんが企業経営者も3流ですから…

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米国ヤフーのようにTOBの要求を撥ね退けても良いのですが、株価が低迷すれば経営者は交代するのです。ソフト開発のキャロル・バーツ氏が後任に選ばれたようです。非常に分かりやすいですね。バーナンキ議長の対応を追うと株価が下がれば対策をドシドシ出しています。市場の動向を見ながら政策を発動しているのです。
ところが…日本は市場動向は関係なしですからね。共産党、一党支配の中国でさえ市場経済の政策を採用しているのです。このままでは日本の経常黒字は減り続けるのでしょう。でも株価はグローバルだから…あまり心配はしていません。歴史的な下げを演じた位置ですからね。私は11月25日の寄り付きの株価を、ひとつの基準にしています。この前日に米国でシティー・バンクに二度目の公的資金投入を実施し、政府保証をつけたのです。つまり米国の金融システムを守る決意声明の日だったからです。
さてそろそろ、再びの上昇波動の目が出てきましたね。


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投稿者 kataru : 2009年01月14日 19:17