今日の市況(2009年01月15日)
1月に入り年初こそ好調でしたが、その後は連続安に見舞われています。
この原因は明らかで…、銀行の資産圧縮が更に続くと言う読みですね。シティーバンクがスミスバーニーを売却し27億ドルを手に入れるように、今日のニュースではメリルの負担が重くバンカメにも、追加の資本投入がされると言う話しが出ていました。今は10-12月決算の数字が纏まり赤字額が明らかになっているので、その欠損分を資金注入している動きなのです。しかし、これまでの所、負け組みグループだけが対象のようです。シティーバンクは売る側ですが…同時に引き受けるモルガンスタンレーは受ける余裕があるということですからね。まぁ、ギリギリの資産の入れ替えなのでしょうが…。
株が上がるか下がるかを考える前に、需給バランスを考えねばなりません。
年末からの動きで、投資銀行業務を主体にしていたゴールドマンサックスとモルガンスタンレーは既に試練を乗り越えたものと考えています。弱小のシティーバンク、そうしてバンカメが更に増強され、整理が一巡するのでしょう。この作業が終ると、あとは不良資産を買い上げる次のステップに進めますね。そうするとケースシラーなどの住宅価格指数も改善の動きになるのでしょう。あと一息で、今回の金融危機の整理が終ります。
長かったなぁ~。
僕は新興株派だったので、母体が弱い企業は景気の変動に弱く、株価が大きく上下します。こんな所まで発展することが分かっていれば…と悔やむ日々を送っていますが、今は時間との戦いで改善に向っていますから、気分は日に日に明るくなっています。やはりLIBOR金利が高止まりした11月がピークだったようですね。私が緊急レポートを書いて、買い転換したのが11月25日です。実際は10月28日、10月10日に底入れした企業も多くありました。その後は基本的には下値固めのボックス相場です。
今から思えば、昨年の夏は少し早かったですね。まさかリーマンを破綻させるとは考えていませんから…。ベアスターンズの時はサブプライム問題だけと考えていたわけです。
だから問題の峠は越えているから大丈夫だと考えており、リーマン倒産直後はこれで材料が出尽くし…と甘く捉えていました。まさか世界中の投資銀行がレバレッジの見直しの作業をするとは…今は解約をストップしていたような弱小のファンドの解約が中心なのでしょう。だから売り圧力は弱い筈です。
基本的には私の認識は、既に整理は終っているのです。しかし次の金融サミットが行われる春まで、世界中の銀行はポジション整理を迫られています。早めに処理をした所は、あとになって投げる銀行の資産を買えます。その動きの一例がシティーバンクのスミスバーニーの売却でしょう。この株が良いとか、悪いとか、…の論評はあまり意味がありません。資産調整などで、お金になるものを全部売るわけですからね。比較感で良い会社は売る量が減るかもしれませんが、基本的には会社の良し悪しより、強制的に資産圧縮をしたわけです。年初からの動きは、大所が完了した反動の揺り戻しと考えれば良いでしょう。だからこの読みが正しいとすれば、今の安値は絶好の買い場でしょう。チャートを見ると、下値のボックスから抜け出す準備運動に見えます。今日は一時8000円を割れましたが、ここから下の水準は、何処を買っても時間の問題で利食い圏になると思っています。最初は2003年型を想定していましたが25日線をあっさり割り込み、弱気心理が台頭している様子を示しています。しかし昨年のように、買っても、買っても下がり続ける相場とは違うと思っています。まぁ、いずれにしても時間の問題なのです。米国金融の決算が発表されれば一段落でしょう。
このあとは世界中の金融・財政政策がジワジワと効いてきて、株高のインフレになるのでしょう。丁度、昨年の3月から5月のイメージの相場です。私は中国の財政出動が評価される相場が来ると思っています。地理的に有利な日本は金融の痛みもなく活躍できると思っています。今年は3年ぶりの上昇相場なのです。本格的な上げ相場になります。日本の政策運営は褒められませんが、企業努力により割安水準は是正されることでしょう。私は本格的な回復相場になると考えていますから、下手に材料株を手掛けなくても景気循環を加味した投資をしていけば、かなりの成果があがると思います。楽しみですね。今年は…
投稿者 kataru : 2009年01月15日 18:06