今日の市況(2009年01月16日)
今日の市況はNYの戻りを見て、極度の警戒感が後退した感じです。ただ依然、弱気派は安値更新を言っています。まぁ、根拠のない妄想だろうと僕は考えていますが、可能性はあるのです。米国の資産デフレが止まらないケースですね。現在進行形で資産デフレは進んでいます。しかしJPMの10-12月期の決算が発表され、事前予想の2億ドルの黒字より増え結果は7億2百万ドルの黒字だそうです。これを受けて株価は高く始まったのですが、ムーディーズがAa2よりAa3に格付けを引き下げ株価は安くなりました。
この時期の環境からすれば立派な決算だと思います。貸し倒れ引当金73億ドルと前年同期比2.9倍を含む合計不良債権処理は110億ドルとか…。
加えて噂されていたバンカメに200億ドルの資本注入が発表され、更に1180億ドルの資産に損失保証が付けられるとか…報道されていました。しかし銀行株の動きは鈍く、値下がりしています。GSやMSに焦点を合わせるか? それともシティーやバンカメに焦点を合わせるかにより、相場観が変わりますが政府支援ですから心配ないと思います。
MSはシティーのスミスバーニーを27億ドルで買っているわけですからね。基本的に資産の圧縮の動きはここまででしょう。弱小のヘッジファンドが解約売りを出しても、たかが知れています。むしろGSやMSなどの有力行が資産を入れ替える作業の方が大きいと思います。何しろ既にGSは23.7倍から13.7倍へ、MSは23.4倍から11.4倍まで資産のレバレッジを、昨年の9-11月期で前四半期より下げたのです。だからスミスバーニーを買えるのですね。分かりますかね? 要するに売り方と買い方の綱引きで、早めに資産整理をしておけば、優良な物件を買う力が残ると言うわけです。国内でもGSがUSJのTOBを検討していると言う話しがありますね。つまり株価を大きく下げた資産圧縮の動きが一巡するわけです。
ここで重要な事があります。資産圧縮の動きが収まれば、もともと指標面から馬鹿割安なバーゲン価格の状態に株価は位置していますから、だから上がるしかないわけですね。実体経済が、どうのこうのと言うレベル以下まで株価が下げているのです。その証拠に、最近赤字を発表したソニーにしても、東芝にしても、そうして今日、日経で報道されている三菱UFJにしても株価は高くなっていますね。少し環境が改善すると碍子などの株が、直ぐに上がるのはそう言うことなのでしょう。
こんな事は小学生でも分かります。三菱銀行の持っている資産は一級品です。全部と言うか…大部分は駅前の土地ですね。それも都心の土地ですよ。田舎ではありません。買いたくても買えない優良物件の土地の価格を基準にした純資産を割れているのが現実ですからね。馬鹿な日本人ですね。こんなチャンスはそうはないでしょう。安全で確実に儲かる水準で、どの株もゴロゴロしているのです。
マスコミに100年に一度の不況で…と言う統一化された間違った宣伝により、僕らは洗脳されています。自分で考えれば分かります。有価証券報告書を見れば一目瞭然です。
株価の動きだけで判断するから間違うのですね。常識を基準に考えてもらえば良いのです。新日鐵だって古い企業ですから都心に土地をたくさん持っています。北九州の土地とは価値が違います。話は変わりますが…BACに200億ドルの資本投入って、すごい金額だなぁ~と考えますが、JPMの四半期で110億ドルの不良債権処理を計上しての黒字ですから、米国の大手行と言うのはすごいものですね。ざっと年間で4兆円ですね。先日、三菱がMSの20%の株式を1兆円で買いました。まぁ、今のところは権利だけかな? だいたい1年分ぐらいの価値ですね。まぁ、JPMとMSは違いますが、考え方に大きな違いはないでしょう。そう考えると今の米国の銀行株は安いですね。
今日は時間がないので、この辺で…。基本的にはトンネルの出口は見えています。あとは時間だけの問題ですね。
投稿者 kataru : 2009年01月16日 16:33