今日の市況(2009年02月05日)
NY市場は実に微妙な株価位置にあります。
アメリカンドリームを持つ移民の国は復元力が強いと信じていました。しかし共和党政権から民主党政権になり、政策運営スピードが鈍ったように感じるのは私だけでしょうか。サブプライム問題以降の危機対応を見ていると、日本との比較を考え、流石、アメリカは市場経済の国だな。と考えていたのですが…、年明け後の動きを見ると首をかしげる事が多くなりました。ゴールドマンサックスはオバマ政権の意向に反し、異議を唱え公的資金の返済に動くと言います。最近の株価の動きを比べて下さい。
(青がGSで黄色はMS、一方商業銀行のJPMとWFCの株価比較です。)
投資銀行は株価が強く商業銀行の株価は弱い。先日、私はケースシラー住宅価格指数の変化を見て同様の指摘をしました。サブプライム問題で影響のあるマイアミやロサンゼルスより、影響の少ないNYの地価が値下がりしているとの指摘です。明らかに米国景気は第二の兆候を示しているのです。早く処理すべきなのに日本と同じように合成の誤謬と言う間違いを犯しつつあります。清貧思想のオバマ氏らしい失敗です。市場経済は株価の動向を見て政策を変えるのです。自分たちの信念より優先されないとなりません。下げ相場の時に買い進む馬鹿な私の失敗を見ているような思いがします。果たしてバッドバンクなどの金融対策が上手く発動されるかどうか…
一方、日経新聞に疑問符が付いていた中国の財政出動です。誰が考えても4兆元もの投資がそう簡単に実現できる筈がないと考えます。道理です。しかし中国は共産党政権ですからね。文化大革命と言う記憶は新しい出来事です。4人組の話も最近の話ですよ。現政権は政策の失敗が自分達の汚点に繋がることを良く理解している人間です。日本のように失敗しても責任の所在が曖昧になる国とは違います。どうも世界の覇権は主導権が変わるようなイメージを今から抱くのは早いでしょが、有り得る話しです。国家戦略がない日本と比較して記事を書くと痛い目にあいそうな気がします。月足の上海総合株価です。いくらなんでもそろそろ底入れの動きが出て不思議ではありませんね。
日本では公的年金が不動産投資をするという報道が市場を元気付けていました。
ノーパンしゃぶしゃぶが問題になり大蔵解体が叫ばれ、権力の集中を分離する為に、検査権を分離して金融庁が誕生しました。当初、検察などの人間を多く用いた為に金融行政が歪んだまま推移しています。その象徴はサラ金法の改正でしょう。どこの国で過去の出来事まで遡って罪を問う事をするのでしょうか? それなら当初の法律を創った人を罰せねばならないはずです。確かにサラ金業界は暴利を貪り、行き過ぎだと思っていました。しかし…。今の法律も異常な国を象徴しています。金融庁の存在が明らかに日本の成長を妨げているのでしょう。母体を検察庁にした事が間違いの素です。
日本は今、米国と中国の間に挟まれ揺れ動いています。
いつまでも態度を曖昧なままで保留できないでしょう。いつかは明確にしろと求められることがあると思います。その時に中国の軍事力に対応できるのでしょうかね? 日本には時間制限があります。まもなく与えられた時間を使い切りますね。政治家や官僚は何を考えているのか…私にはサッパリ分かりません。嘆いていても始まらない。与えた条件下で今の株式相場を考えると、なんだかそんなイメージなのです。どちらのシナリオに乗るかどうか…。
先日、MSのバランスシートを見てもらいましたよね。既に整理は終わったのです。しかし市場ではヘッジファンドの解約売りに脅える傾向があります。まもなく3ヶ月が来ると…。ヘッジファンドも馬鹿じゃないですから、解約に備え既にポジションを現金化しています。その為の3ヶ月の猶予期間だったのです。解約に備えた資金以上の解約要請がなかったら再び運用を始める事になります。僕の話は端を折って語っていますから、勉強してないと理解できないかもしれません。ビスタニュースでは3つのシナリオを掲げ、そのメイン銘柄を採り上げて動いています。11月の底入れ宣言以来、ある程度の成果は出ているように思います。同じ情報でも活用度合いにより成果は違うのでしょう。
投稿者 kataru : 2009年02月05日 19:14