今日の市況(2009年02月09日)
お客様の話ではバッドバンクの行方が怪しいと午前中にテレビで放送していたとか…
この手の情報は嘘が多いので…正式の発表まで私は信じないのですが、多くの人はテレビが報道をすると、それを事実だと思い込むようで…。私も以前はそうでした。法律の仕組みも分からない時は…自民党税調だと、政府税調だとか…。さも日経新聞などは決まったような書き方をするから、つい騙されます。多くの情報は、その後、事実になるのですが、偽物も多いですから気をつけないといけません。先週はお客様がバッドバンクの設立が決まったような話しをされたので株を買ったのですが、実は米国のテレビ局の観測報道だったのです。真偽は何処にあるのか、決まってからで充分なのでしょう。
今月は目白押しに政策が決まるようで、米国では財政出動の法案と金融法案、13日からローマでG7があるそうで、こちらは春の金融サミットへ向けての下調べで米国が主導権を握れるのかどうか…。現在の市場経済の決定権は米国にあり、その動きが注目されるわけです。しかしオバマ大統領の清貧思想を私だけが心配しているようで、今のところ、オバマ大統領の手腕を疑う記事は全面には出てないようです。100日の猶予期間があるそうですから…。実は午前中にバッドバンクの否定観測の話しを聞いたのですが、相場はあまり下がりませんでした。もし事実なら今晩のNY市場は安いはずです。午後からは流石に相場が下げてきましたが、案外、株式相場は打たれ強くなっている印象を受けました。
今日は円安に振れているので値嵩株が強かったですね。
トヨタなどは業績の見通しが見えないのにも拘らず高かったですね。一方、公募増資が指摘されていた野村證券は商いを伴って下げていました。ムーディーズも格下げ方向だとか…リーマンを買収して、じゃじゃ馬を上手く乗りこなせない印象です。野村は大好きな株ですが、双日、エルピーダなどをみるにつれ、流石の野村も力量が落ちたものだと感じています。損失補てん事件以来、氏家体制の悪夢をそのまま引きずっているような印象です。まぁ、野村だけに言えることではないのですが、日本全体が稼ぐ営業を軽視しているようです。法令は守らなくてはなりませんが、過度の締め付けが人々の行動を阻害しているように感じています。このままでは、何れ貿易収支だけでなく国際収支も赤字の道へ。
ベルリンの壁崩壊から市場経済化が進み、その恩恵で日本の問題点が薄れましたが、あまり変わっていませんからね。むしろ悪化しているのかもしれません。ここに目を向けないと…。今日は日銀から1月のマネーストック統計が発表され、広義の流動性がマイナス成長に入っています。4ヶ月連続のマイナスです。お金が回らなければ経済は動きません。悲しいことです。政策担当者に実力がない人がいることは…。日本はずっと間違った政策を実行しているから、どんどん国民は疲弊していきます。
真っ暗闇のように思えるかもしれませんが、既にグローバル化になっており、日本政府の動向だけで株価が決まるわけではありません。日本には世界で活躍する企業が多く存在します。幸いにも中国経済は動き出しているようです。株価は正直なものです。春節明けのご祝儀もあるかも知れませんが上海総合株価指数は2200台に入ってきました。エコノミストは効かない財政出動などと、あまり根拠が薄い報道を続けています。世界最大の小麦の産地である中国北部、内陸部では干ばつが続き大変な事になっている様子です。世界経済が成長する前に中国の実需買いが進むと世界経済はどうなるか?この辺りは興味のある話です。今週のビスタニュースではこのさわりを述べました。
米国の金融政策か?
中国の財政出動か?
相場は完全に二分されていますね。どちらを選択するかの問題です。
投稿者 kataru : 2009年02月09日 19:03