今日の市況(2009年02月12日)
経済が落ち込めば貧しい発想が蔓延するのでしょう。経済が成長すれば豊かな発想が生まれます。
食えない人間が増えれば暴動が起こり、革命が起こります。チェ・ゲバラが活躍したのは僕の生まれた頃の話です。キューバ革命を指揮した人ですが…。文化大革命時を経た中国は、指導者に危機感がありますね。胡錦濤国家主席中東とアフリカを訪問しています。早速、トップ外交で中国中鉄はイスラム教の聖地メッカでのモノレール建設を18億ドルで受注し、上海電気集団はサウジの水関連事業会社と提携したそうです。何故、彼はこの時期に資源国を歴訪するのでしょう。更に中国アルミはリィオ・ティントに追加出資をしたそうです。日本には国家戦略と言うものが見えません。2003年は小泉改革が小さな政府を目指し郵政民営化を進めました。
今、世界はアメリカで起こった金融デリバティブ革命に失敗し痛手を負って再生中です。奇妙な事に日本のマスメディアは、時代遅れの間違った(偏った)報道を繰り返しています。今日の日経新聞はいい表現でした。映画を見に行ったら予告編しかしてなかった。米国の金融対策への批評です。しかし年初からの株価の下げを見れば、金融対策に望むものはないのでしょう。シティーバンクのスミスバーニー売却は、11月25日の私の判断が間違ったことの証なのでしょう。何故、FRBがMBSの大量の買い取りを宣言しても株価が上がらないのか? その後、BACへの二度目の公的資金と政府保証でも大きく株価は上がりませんでした。
しかし一方では劇的な変化ではないのですが…日本の清貧思想の報道とは違い、米国の金融機関であるゴールドマン・サックスは株価が上がっていますね。一方、中国の株価も確りしています。日本は付和雷同の考えない国民だから仕方ないのでしょうか? せめて中国株に連動しても良いように思うのです。ある人に言わせると、日柄が足りないというのです。9月15日ですから3月半ば過ぎまで…せめて4月の金融サミットを見てからでも遅くないという考え方もあります。G7の代弁者の日本は保護主義をメインにするのでしょうか? 強硬派のフランスはどう出るのでしょう? イギリスでは量的緩和に踏み込むとか…
誰が考えても…。世界中の中央銀行がお金をばら撒き、財政出動をしているので危機が広がるようには思えません。これは僕だけの考えなのでしょうか? 本当は11月25日の底入れ宣言ですっきり株が上がると思っていましたが、今のところ止まっただけの印象です。一部に底抜けを懸念する声がありますが…私にはそうは思えません。海運指標はある意味で先駆する指標の一つです。世界貿易のバロメーターですからね。でもバラ積み船は上がっていますがタンカーやコンテナなど…大きく動かないのも事実ですね。色んな見方が出来るようです。
今日は久しぶりに昔の読者の方からメールを頂きました。懐かしい名前でした。最近は返信メールを書かなくなりました。論調がマイルドになったと言われました。逆を言えば精彩を欠いているということかな? 株屋として夢が語れると良いのですが…。現政権の実情を考えると2006年はチャンスだったのです。結局、あの年が分岐路になりました。ブログの開設なんかもあの年がピークなのですね。活力がなくなれば成長力が失われます。先ほど、観れなかった「チェ、28歳の革命」を観て来たのですが、その後のキューバを見て思うのです。清貧思想からは文化は生まれません。お金持ちが文化を作るのですね。今のような逆境も必要ですが、長い時間、留まる必要はありません。清貧思想が、長い時間、続けば、人間が偏屈になります。努力した人が報われる社会はある程度の追い風が必要ですね。私には鄧小平氏の「富めるものから豊かになれ」と言う南巡講話の精神が日本には必要だと思います。
株は今起こっている現象で動くのはないのです。将来起こる現象で動いているのです。米国の金融対策への失望は以前から明らかだったのでしょう。在庫調整は6月が転機と言う声が多いようです。私には時間の流れから、やはり今が最後の買い場のようにも感じるのですね。
投稿者 kataru : 2009年02月12日 19:26