今日の市況(2009年02月13日)
米国の経済対策は力不足との評価が多いようです。私は肝心な住宅減税や車減税などはあっても良いと思いますが、直接、民間企業にお金を供与するのは、どうかと考えます。
GMなどを含め、市場原理を優先させるべきだと考えています。台湾の半導体企業も然し…フランスではルノーへの資金給与が保護主義ではないか?との批判があるとか…。
私もそう考えますね。バイアメリカンなどの条項より、民間企業に資金提供するほうが保護主義でしょう。オバマ政権移行後の株式市場は、まだ様子見の段階とは言え、彼の政策に批判的な反応を示していますね。周りの証券マンの話も、ボックス割れが話題になっているようです。
しかし…私は例の如く強気です。理由は米国の投資銀行の株価が強いこと。中国経済がどうも立ち上がり始めたような…印象があること。上海総合指数は強いですね。なんと言っても、世界中の政策担当者が景気浮揚に動いているから大丈夫だと思っていますね。
残念ながら、日本の政策には呆れるばかりで…。今、話題になっている薬事法改正もどうかと考えます。金融庁不況と批判され、金融政策が問題化されています。僕らの業界はコンプライアンスが厳しく、お客様が呆れるほどです。本人から損をした株を売りたいといっても、上司のチェックが入るのです。異常なほどのリクス確認など…。まるでいい年をした大人が小学生以下の扱いです。根底には役人に頼りすぎた日本国民の依存体質が、その原因を作っているのでしょう。何か問題が起これば、必ず、監督官庁の責任論に発展します。
でも不思議なのは「かんぽの宿」問題は、郵政公社の西川さんやオリックスの宮内さんがターゲットにされていますが、元を作った郵政省の無駄な投資を許可した役人の責任が問われないことです。問題を取り違えていると思うのですが…。マスコミの対応は違う方向に向いています。国民を誘導するマインド・コントロール機能が働いているのでしょう。米国の金融政策は利害関係が対立し、清貧思想が蔓延しやすく難しい問題ですから、多くは期待できません。しかし作るという実績が重要なのでしょう。既にゴールドマン・サックスの株価は戻り始めていますからね。この週末はG7の話題になるでしょうが、目新しいものは出ずに様子見の顔合わせ程度なのでしょう。
米国の金融政策に、一応、目が集まりますが、徐々に中国経済と在庫調整に主眼が移るのでしょう。鉄のミタルCEOの発言で在庫調整が順調に進んでいるとの発言もあります。まぁ、彼はエルピーダの坂本さんや、商船三井の芦田さんのように強気の考え方ですから、私と同じように信用度は低いでしょうが…。新聞、雑誌などの観測記事によれば、やはりこの4-6月期に在庫調整が完了するとの予測が一番多いようです。バルチック海運指数は2000の大台に乗せてあと反落しましたが、4兆元の財政出動が民間の需要を押し上げる効果があるかどうか? 日本の新聞を読んでいると悲観的な意見が多くあります。
真水が少ないとか…まるで日本の公共事業を考えているようですね。新潟県の知事が追加の新幹線の工事費の払いを拒否しているようですが…、在来線があり、高速道路があり、社会的なインフラ整備が出来てない国と、日本のように既存の社会資本が充実している国と、どちらに経済波及効果があるのでしょう。既に街が完成しているのです。しかし中国は、これから幹線道路が整備される国です。新しい道路が街を作るでしょうね。経済効果は同じ金額でも、雲泥の差があると考えるのが自然でしょう。だから胡錦濤国家主席が資源国を歴訪しているのでしょう。
なにやら、デフレ経済も20年を経過すると、みんな、うつむき加減の発想ばかりの人間になりました。面白くないですね。誰も冒険をしないのは…。私は11月25日に底入れ宣言をして、株の売り買いを活発化させましたが、大きな成果は生まれていません。まぁ、多少儲かるようになった程度で、リスクに見合うリターンをあげているわけでもありません。年初のシティバンクのスミスバニーの売却に接し、再びトーンを下げましたが今はやはり分岐点なのでしょう。明確な政策支持が株価を押し上げるのですが、1年以上前から実施している金融政策が効き始め、徐々に回復過程にあるようにも感じています。根拠のない底割れを、心配しなくても良いのではないでしょうか? 週末は注目企業の決算を分析して、今後の対処を考えたいと思っています。今日は忙しいのでこの辺で…。
投稿者 kataru : 2009年02月13日 16:13