« 2009年01月 | 戻る | 2009年03月 »
2009年02月27日
2月27日
世界の株価は模様眺めに終始している様子です。
トヨタ自動車の赤字決算発表で、日本の企業は我も我もと、一斉に生産高を急激に減らしました。実はあまり報道されてないようですが、トヨタ自動車は昨年、経営戦略を間違えたのです。本来ならプリウスなどの環境カーや小型車の生産に力を入れるべきですが、大型車に力を注いだのですね。その為に米国ではホンダに比べ悪かったのです。その失敗もありますが、これ幸いと…在庫圧縮を口実に、今回の景気後退を利用したと…見方を変えれば言えるかもしれません。他の自動車メーカーの在庫調整はトヨタより早く終えるようですね。しかし生産高を従来の水準に戻す気配は今のところありません。
何度か述べているのですが、重要な事は日本メーカー各社が赤字を容認して、これ幸いに重くなっていた従業員の解雇に動いています。つまりリーマンショックを利用して、経費の削減を実施しているのです。理由がなくては人員を簡単に削減できません。トヨタが赤字なら、トヨタが人員を削減するなら、我々も目立たないとの日本人特有の横並び意識で大幅な減産調整を実施しています。その影で、日産自動車などは国内工場を閉めて、生産基地をタイに移管するとか…。京セラは中国に太陽電池の新工場を作るとか…。パナソニックまでが、インドに生産設備だけでなく開発所も設けると言います。
多くの市場関係者は勘違いをしているようです。
今回の不況は、本来、一過性の金融不況なのです。ファイナンスが付かなくなったので危うい地域の開発は止まります。資源価格の下落でロシアなどは苦境に陥っていますが、中国、インド、ブラジルはまずまずなのでしょう。ここ2日間程度、日本株の方がアメリカ株より強い動きを続けています。12.7%もの大幅なGDPの下落を演じたのは、日本人特有の共同精神の影響が大きいのでしょう。在庫調整は完了し、一過性の株式評価損などは決算期を越えれば終わりです。それでは何故、倒産が増えているのか?
日本はバブルの清算に長年苦しみました。その為に潜在的に防御本能が抜けていません。自信喪失から過大な幻想に陥っているのでしょう。資金繰り倒産など、通常起こらない現象なのです。過度のバブルの不良債権後遺症の為に過剰反応しているのでしょう。だから少し株を買えば、りそなのように新高値を更新できるのだと思っています。おそらくストレステストの過剰反応により、外人投資家が11月に続き、持ち高整理に動いたのが実情でしょう。僅かな売りに脅える日本株と言う印象ですね。この仮説が正しければNY市場との連動性が次第に薄れる筈です。既に貿易量は中国との方がアメリカより多いのです。そのような動きを感じ始めたのかもしれませんね。
一方、昨日も述べてように、オバマ大統領の議会演説を聴いて、私のように安堵している投資家も多いと思います。これまでの談話では清貧思想を疑われても仕方ありませんね。しかしあの議会証言は微妙に発言が修正されています。だからシティーバンクを除いて、米国の商業銀行の株価は上がりだしました。国有化が懸念されていたバンカメも同様です。JPモルガンの1-3月期の決算は、アナリスト予想では1株辺り0.33ドルです。10-12月期の0.07ドルより大きく増える見込みですが、経営幹部は、このアナリスト予想を容認したと言われています。ウォールストリート・ジャーナルの報道によれば、シティーバンクの政府の持ち株比率は30-40%で決着すると伝わっています。まだ検査の途中ですが、最悪のシナリオは回避できそうで、目先は戻り相場に入りそうだと思っています。
米国の検査結果と中国の経済政策の行方。日本の依存度は既に中国の方が大きいのですね。両国はCDSなどの欧米資金の依存度は低いのです。日本で外資に依存していたのは、新興企業が中心です。故に2006年から新興株式の軟調相場が始まりました。ライブドア事件だけではなく、背景には金融デリバティブ資金の引き上げがあったのですね。奇妙にも新興株の相場と、米国の地価動向は一致しています。2006年から逃げ始めていたのです。さてリーマンの破綻でCDSの存在が明らかになったのですが、そろそろ積みあがったキャッシュは動く時期を迎えているのでしょう。今年の春の金融規制の行方が一番気になりますが、リーマン倒産がやはり分岐点なのでしょう。
決算期を迎え、手形のジャンプが出来ずに倒産が相次いでいますが、2003年同様に倒産リストが市場では出回っていると言います。昨日、倒産したトミヤアパレルはリストにあったと言い、今日はCSKを市場では叩いていました。このリストには大成建設やソフトバンクも入っていると言います。2003年の木村リストと同様で、まぁ、心配することはないと思っています。日本の政治に期待は持てませんが、グローバル企業の多くは不況を利用し生産の効率性を高めているのです。多少、値動きが重い銘柄が散見されますが、信用期日の影響もあるのでしょう。僕には丸紅が、何故、300円を割るのか理解できませんね。丸紅は食品の割合が高い商社です。だから減益度合いが小さいのですね。まぁ、異常な状態が長く続くとは思えません。日本は中国と同様で、今回の金融危機の影響は小さい筈です。
2009年02月26日
2月26日
今朝の日経新聞の掲載されたオバマ大統領の施行演説を読んで大丈夫かな?と思い始めています。シティーバンクがスミスバーニーを売却し、年末年始のスピード感ある金融対策からみると、政権後退後、オバマ大統領になってからスピード感が鈍っているように思われ、清貧思想発言が気になっていました。
これじゃ金融は持たないかもしれない。と思う懸念が付きまとっていましたが、昨日の議会演説を読んで、ホッとしています。
問題は金融に対する大統領の認識ですが、最初に『この景気対策は経済を回復軌道に戻すための最初の一歩だ。だが、それは最初の一歩にすぎない。なぜかというと、たとえこの計画を完ぺきに実行しても、金融システムを深く傷つけた信用危機を解決しないことには本当の回復はないからだ。』と述べて金融システムの重要性を認識しています。
次に『 前政権が議会に対し経営不振銀行への支援を求めた時、民主党員も共和党員も前政権の運営のまずさと、それがもたらした結果に激怒した。納税者もそうだ。私もそうだった。 だから私はいま銀行を救うことがいかに不興を買うかわかっている。銀行の誤った経営判断のせいで誰もが苦しんでいる時だけになおさらだ。私はそれを理解していると約束する。
だが私は危機の時に怒りにまかせて政権運営したり、その時々の政治に屈したりすることはできないこともわかっている。私の仕事、我々の仕事は、問題を解決することだ。責任の感覚を持って国を統治することだ。ウォール街の経営者に報いるのに1セントも使う気はない。だが従業員に賃金を払えない中小企業や、倹約してもなお住宅ローンを借りられない家庭のためならどんなことでもする。
私の計画の目的はこういうことなのだ。銀行を救おうとしているのではない。国民を救おうとしているのだ。融資が受けられるようになれば若い家庭は新居を買え、企業はその家を建てるために労働者を雇う。労働者は消費のためのお金を手に入れ、さらにローンも組めれば、車を買ったり事業を始めたりすることもできる。投資家は市場に戻り、米国の家庭は再び安心して退職後の生活を送れる。ゆっくりだが確実に信用は戻り、我々の経済は回復するだろう。』
このように述べています。日本の場合は現実の困難から逃げて、問題を先送りしました。困難に立ち向かう勇気が政治家になかったのです。だから傷がどんどん膨らみ被害が増えました。しかしFRBは4ヶ月程度、金融緩和が遅れましたが利下げを実行し、その後、2007年1月には果敢に金融利下げを実施して挽回しているので、致命傷になっていません。
日経ビジネスのジョージ・ソロスの談話を見れば分かりますが、ポールソンは事態を性格に把握してなかったようですね。故に準備がなくリーマンを破綻させたのでしょう。私はあの時に、ポールソンはゴールドマンサックスの出身ですから、事態を把握していると思い銀行株の打診買いに動きました。しかし9月15日から11月の金融混乱の現実を見るとポールソンは市場経済を信じていただけで、準備がなかったようです。ここに混乱の目があったのでしょう。誤算は続きます。
その後のスピーディーな対応をみて、シティーへの二度目の公的資金注入と政府保証で大丈夫だと私は判断し買い向かいましたが、しかしオバマ政権は厳格な人のようです。もう一度、自分で確かめないと駄目なのですね。原点を大切に考える人なのでしょう。ゴールドマンサックスの株価を見れば分かるように、峠は越えていることは明らかですが、同時にシティーバンクなどは清算に動いているようにも見えます。相当、資産劣化が進んでいるのでしょう。AIGの決算を見れば分かります。一方でJPモルガンは黒字決算を掲げ、CEO自らが自社株を買っていました。ゴールドマンサックスは一度入れた政府資本を民間から調達しなおして、返すと言いはじめています。このふたつの話と株価をみると適切な政策さえ取られれば、経済は回復に向うと思われます。
ストレス検査、その後の資本増強、金融規制など、これから起こる出来事の推移を見なくてはなりませんが、就任演説の痛みを耐えろとか言う清貧思想は緩和されているように感じます。この施行演説は上手く修正されています。まだ予断は許しませんが、悲観シナリオが後退した印象を抱いています。一度、ご自分で演説を読んでみると良いでしょう。
さて本日の日本株式市場は高かったのですが、引けにかけて下げました。買う人が存在しないのでしょう。しかしオバマ演説を聴けば、急いで日本株を売る必要もなくなります。ただストレステストの結果が悪ければ、当然、資産の圧縮が進みます。11月の山とオバマ政権誕生後の懸念を越えましたので、株価は少し戻るでしょう。しかし本格的な上昇に繋がるかは検査の結果と、その後の対応が問題になります。GMは何らかの形で救うようで、市場原理に反することも事実です。だから穏やかな相場の回復になるかもしれません。在庫調整は世界中で完了します。これから財政出動が効いて来ます。明るさを少し感じています。
タイミングよく指標株のオリックスは戻り、日本製鋼所などの仕手性が強い銘柄も動いています。まだ銀行が上がる段階ではないようですが、米国の商業銀行株がどう言う動きをするかにより日本の株価動向も決まるのでしょう。特にJPモルガンの推移とゴールドマンを見れば良いでしょう。新聞を何紙も読んでいると分かりますが、新聞は恣意的に記事を書いています。たぶん…。同じ記事が回るのです。だから株価の動向をみるのが一番正しいのでしょう。
2009年02月25日
2月25日
バーナンキ発言により銀行の国有か懸念が後退し、米国株は上がったそうです。オバマ大統領は両院本会議で施政方針演説を述べ、読売新聞の報道では『米政府は、金融危機で損失拡大に歯止めがかからない金融機関を救済するため、約2000億ドルの公的資金を注入してきた。オバマ大統領は「(金融安定化の)計画には、政府からのかなりの資金が必要だ。恐らく我々がすでに確保した予算を上回る額になる」と述べ、公的資金をさらに投入して、金融システムの健全化を急ぐ考えを示した。』となっていました。
銀行の経営状態を把握する為にストレステスト(健全審査)を実施し、毀損部分の自己資本を先ずは民間で補完させ足りない分を政府が補填する。その場合の優先株は普通株への転換権を持つということだそうです。詳細は分からず、市場は疑心暗鬼になり揺れているわけです。普通株の発行が時価評価になれば希薄化が進み、今後、健全化された時に負担が重くなります。2003年のみずほのケースなら問題はないですね。検査の結果大きな毀損だと処理が難しくなり、小さな損失なら民間資本の投入で株式は上がります。この辺りの読みは分からず、結果待ちになります。しかしこのストレス検査を実施する事により問題が透明になる効果は非常に大きく、明らかになった段階で株式が上昇波動に入ることもあります。逆に問題の毀損が大きく、民間の応募もなく政府資金も足りないとなると、また、もめる材料になり不安になりますね。全ては検査の結果次第です。
昨日の株価を見るとゴールド・マンサックスは90ドル台を回復しており、経済が立ち上がる可能性を示唆しているようにも感じます。肝心の資産劣化は進んでいるようでケースシラー住宅価格指数は再び悪化を続けています。昨年、一度、底入れのタイミングがありましたがチャンスを逸し実体経済の悪化が統計に表れているようです。ピンク色の前月比の下落率が縮小すれば良いのですが…。2007年のような急激な落ち込みではないですが上昇していませんね。株価が上昇すれば底入れが早まるのでしょう。此方は遅行指数ですから懸念することはありません。世界の金融システムはユダヤ資本が支配しています。土地を持てないユダヤ人は利息を取る人の嫌がる商売をして食べてきました。だからイスラム金融のように利息を取ることを悪とするアラブ人とイスラエルが対立する構図が生まれるのも頷けるように思います。
世界は金融規制の方向性にありヘッジファンドが情報開示に前向きに動いています。規制強化を回避する為に必要な作業なのでしょう。多くの人が、規制はある程度、仕方がないと思っています。しかし過度の締め付けは経済が萎縮しマイナス効果になります。此方は日本で実証済みです。一般的にはSFCGの破綻を強引な取立てによる倒産と見ていますが真実は違うと思います。2006年に11月にサラ金法が改正され、その時点から法律が適用されたのではなく、過去に遡って適用認定されたのでノンバンクは疲弊しています。その為に経済が痛手を受けています。常識的には法律改正された日から改善すべきだと思いますが、過去に遡るのは異常な法律ですね。例えば、高速道路が今日から300円下げて700円に値下げになりました。ところが毎日利用している利用者には、過去5年間も遡って300円の値下げ分を返せと言っているような法律です。しかも金利を付けて返せと言っているのです。明らかに異常ですね。過去は認められたのに、これからは駄目と言うルールなら分かりますが、過去の罪を問うのはまるで犯罪者扱いで理解できません。
金融規制が過度に掛かると、金融は疲弊し経済は停滞します。今日の経済不況は金融不況なのです。金融デリバティブの試練だと考えています。CDSの仕組みは、考えれば素晴らしい仕組みです。リスクを分散できるからチャンスが広がるのです。サブプライム・ローンは、初めから地価の上昇が前提で作られた商品です。適切な規制を実施し金融デリバティブが容認されれば世界経済は再び成長期に入る事が出来ます。どこまで金融規制の枠組みが広がるかどうか…。当面の焦点は米国金融の検査結果とその対応、そうして金融規制が相場の天井の高さを決めます。更に中国経済などを中心にBRICsの発展スピードの問題などが焦点でしょう。この時期に中国はリオ・ティントの出資を決め、今日は政府系ファンドのCICが豪州の鉄鋼石のフォーテスキュー・メタルズ・グループに30億豪ドルの投資をすると報じられています。日本は貿易赤字が膨らみ円安になっています。(ベンチャーリンクの決算が発表され、債務超過は回避され延命処置が図られたようです。相変わらずゴーイングコンサーンは付いています。詳しくは週末にビスタでアフターを書きます。)
2009年02月24日
2月24日
外部環境は全滅に近い症状です。
世界経済で明るい兆しが感じられるのは、中国ぐらいのものでしょうが、此方は意見が割れていますね。私は公共事業投資が呼び水になり、内需が盛り上がると考えていますが、民需の不足を補えないという見方が、相変わらず大勢を占めています。注目しているオリックスの株価は下げ続けています。この株は外人持ち株比率が大きく、投資銀行業務を秘めている会社ですので、売られ続けているのでしょう。しかし今日は久しぶりに強弱観が対立してきたようですね。出来高が通常より大きく膨らんでいます。更に全体相場も、意外にしぶといな…との印象を持っています。
昨日は米国で金融安定化策が出たようですが、既存の発表形態を追認するものだけの効果のようです。金融株の動向はシティーとバンカメは若干上がり、ゴールドマンとモルスタは少し下げていました。既に金融不安から実体経済の悪化に焦点は移っているようです。景気悪化が続き、このような下げ相場になりますと、根拠のない不安心理が先行し株が下げ続けます。ジョージ・ソロスの記事が、日経ビジネスに掲載されており面白く読みました。彼が得意とする「再帰生論理」が採り上げられていましたね。オバマ大統領は、再帰生と言う現象を充分にレクチャーされている筈で、既に実態把握も出来ている筈です。ソロスはポールソンの市場原理主義を批判していましたね。
ここで良く考えて下さい。おかしな現象はいつまでも続かないものです。
日本自動車工業会の発表数字を見ると米国の2006年の保有台数は2億4402万台です。年間純増で300万台ぐらい増えていますから、2008年はおよそ2億5千万台でしょう。この年の販売台数は1324万台だったそうです。先日、GMが発表した今年の販売予測は950万台から1200万台の予想でした。ゴールドマンサックスでは1100万台予想をしています。計算すると、買い替え台数が24年に1台の消費計算になり、耐久年数から見て、この数字の現実性は薄いのでしょう。過去の統計でも1700万台水準で推移していたようです。1月は中国での車の販売台数が米国を抜く時代です。
一方、以前、私が指摘した新規住宅着工件数の推移ですが、日本が100万戸に対し人口も、一人あたりのGDPも、人口増加率も勝る米国が、日本の半分の数字50万戸と言うのもおかしな現実です。株価が下がるから弱気になる気持ちは分かりますが、自分で統計数字を調べて考えてみれば良いのです。誰が考えても異常な数字が長く続く道理がありません。つまり株価もそうですが、いくらなんでも異常な数字が並び始めているのです。原油価格が100ドルを越えた辺りから、私はGDPが3万ドルを上回る日本人がガソリン高に苦労しているのでから、この現象は長く続かないと考え、BRICsの株式が下がるだろうと考えていました。同じ現象の逆が、今、起きていますね。
先が見えれば、恐くはありません。ここから恐慌論を言う人も大勢います。しかし現実の数字をみると、果たして真実はどうなのでしょうか? 昨日は日本株の水準が配当利回りの世界にあると言いました。成長力を失った日本ですが、地理的にも非常に有利な環境になります。清貧思想の賜物で、金融でリバティブの処理は必要ないのです。日本の銀行株は株式の評価損だけで一過性の損失計上ですね。トヨタが赤字決算を作ったので、右に倣えをした日本の製造業は在庫調整が完了したのです。そろそろ勇気を持って買い向かってみたいと再び考え始めています。米国株の株価位置も正念場です。
2009年02月23日
2月23日
売買代金上位を見ますと、みずほ、住友鉱山、三井住友、三菱UFJ、トヨタ、東芝と並んでいます。住友鉱山は金価格の上昇を囃し、ディーラー筋中心の短期売買により株価が上がっており実質的に一番人気なのでしょう。最近は短期のポジションが多いようです。今日はSFCG(商工ファンド)が破綻しました。金融業なのに銀行から融資が受かられず外資系もアウトになれば、既存の返済を資金繰りに充てなくてはなりません。しかも過払い請求金が積み重なり、借金の返済も迫られれば、帳簿上は黒字でも資金繰り倒産しますね。今日は同業のNSIをはじめ、武富士、オリックスなども大幅安になっていました。
基本的に住友鉱山を買い、金融システム不安を売るポジションをヘッジファンドなどは採用しているものと思われます。南アフリカのゴールド・フィールズを買い、シティバンクを空売りする構図ですね。この背景には米国の金融システムの信認問題が絡んでいます。産金株の高騰はドル不安の表れで、基軸通貨転換の可能性を示唆しているのでしょう。金融システムを守らなくて、小手先の財政出動で景気が立ち直る道理はありません。最近の米国金融株動向を見ると、商業銀行の株価は下がる一方です。一般債権の悪化が懸念されているようです。不安は投資を縮小させます。デフレ心理を植えつけると、日本のように失われる時間は長くなります。果たして米国政府の取る戦略は如何に?
共和党政権下の米国と、民主党政権下の米国では、雲泥の差があるようです。金融デリバティブ被害が軽微の中国は8%成長のノルマが背中を押しているようです。共産主義ですから政策をトップが決定すれば、全体の方向転換は直ぐに出来るのでしょう。日経産業新聞には、中国の続編取材がされており、鉄道基盤整備予算は前年比2倍の需要があるとかで馬鞍山鉄鋼はフル操業状態だそうです。しかし民間投資は冷え込んだままで宝山鋼鉄の高炉は休止したままだとか…まだら模様のようです。当たり前ですね。公共事業投資が行われて、一般景気に火が付く為には、半年ぐらいのタイムラグがあるのでしょう。それに本格的な公共事業投資の拡大は、全人代総会で予算が決まってからでしょう。日本郵船の社長談話がエコノミストに載っており、仮にこの規模の財政出動が決まると、今の水準より年間で1億トンの鉄鉱石が必要だとか…すごい量です。上海万博を控え再び建設ラッシュになるのでしょう。
米国が回復にもたつき、中国は成長するとなれば、覇権国家が何れ交代するかもしれません。今日の日経新聞には化学メーカーの在庫調整ははやく、終わりそうだと載っていましたね。ここで米国金融が立ち上がれば、世界中の落ち込みが抑えられ、再び成長路線に向かうことが出来るのに…。時間の経過は資産の劣化を招きます。責任論は、一旦、鉾に収め、金融システムを守るべきでしょう。一旦はお金を入れて、あとで経済が立ち直ってから、振り返って、今回の結論を再び検証すれば良いのです。米国は市場主義の国だと思っていましたが、今回の問題で真価が問われます。
日本でも内需振興が必要なのですが、マスコミ論調が暗い影を作っておりマイナス思考のままですね。いくら株が割安でも、そう考えない人が主導権を握っていれば、世の中は暗くなります。現在の東証一部単純平均株価は214円の水準です。1969年に配当利回りの時代からヤマハの公募増資が実現して成長論が言われるようになり、PERの概念が生まれます。当時125円(1968年)だった単純平均は171円(1969年)に上がります。今の単純平均株価は1971年から1972年の水準です。昭和46年から47年の株価の位置ですね。1971年8月15日にニクションショックがありましたが、11月以降の景気悪化により金融・財政政策の出動で、三光汽船やジャパンラインなどの仕手株が活躍します。そうして翌年は更に株価が急騰していくのです。3%に回っていた配当利回りが2%台になり、1%台に下がるのです。丁度今は、日本の成長性が薄れ、配当利回りで株を買う時代に、逆戻りしているイメージです。時代の逆回転ですね。
今日の市況は少ない外人売りに脅える日本叩きを年金資金が買い支える動きでした。PBRの概念が崩れたのは、ブルドックなどの一連の事件が大きく関与しているのでしょう。サラ金法改正や建築基準改正法、金融商品販売法など…行政不況の影響も甚大です。日産自動車が国内工場を閉めて、タイへシフトしたり、京セラは中国に太陽電池の工場を新設したり…。自動車の期間工などの契約社員解雇の世間の風が強く、グローバル企業は戦略を見直しています。もともと空洞化が進み就職浪人が増えたので、雇用確保の観点で契約社員制度が出来たのでしょう。しかしグッドウィルの処置などをみると、厚生労働省の政策に一貫性がなく国家戦略が見えません。だから止まらない株価なのでしょうが…、ものには限度と言うものがあります。本日、単純平均の話しを出したのは、既に日本の現状はそこまで追い詰められた株価だと言うことですね。
ニクションショック後の株価上昇を見ても分かりように、下がれば上がるのが株でしょう。配当利回り水準の株価位置です。3%台の株はずいぶんありますね。慌てて買う必要はありませんが、今日も現物でコツコツと買うだけですね。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年02月20日
2月20日
市場は力なく下げています。売り物らしい売りが出ているわけではないのですが、政策への信頼感がないので買いたくても買えない有様なのでしょう。既に日本株式市場はグローバル化しており今日の低迷は2006年のブルドックソースなどに起因するのでしょうが、あまりにひどい有様ですね。金融の世界は連鎖するのです。
2月に入り倒産企業も急増しており、連日、報道されていますね。
2月5日中道機械(札幌市場)76億円、2月5日日本綜合地所(東証1部)2142億円、2月10日Spansion Japan(ナスダック子会社)741億円、2月13日ニチモ(東証2部)757億円、2月16日小杉産業(東証2部)97億円、2月19日あおみ建設(東証1部)407億円など…。普通、企業は売り掛け金に対応して手形を発行しています。その資金の回収見込みを前提に資金繰りをしているので、売掛金の入金がないと、黒字でも資金繰り倒産するのですね。銀行は既に危ないような企業には、貸し倒れ引当金を積んでいますから、倒産させても大きな損失が出ないこともあります。マンション会社から、その工事を請け負った建設会社が連鎖破綻するのです。
アメリカ大手のAIGを救済したのはCDSを保証しており、仮にその保証がないとヘッジ機能がなくなり、混乱が次々にばら撒かれるので金融システムを守る為に資金援助しなくてはならないのです。金融機関のレバレッジは10倍程度、CDSは70倍ほどのレバレッジですから波及効果が大きいのです。オバマ大統領は充分に金融問題のレクチャーを受けていると思うのですが…。何故か、経営陣のボーナスなどの報酬の話に言及し、金融システム不安を煽っているような談話です。市場はその発言の真意が分からないので、疑心暗鬼になっており手探り状態なのですね。巷の声のなかにはウォール街は救うのに、何故、一般市民を救わないのか?と言う疑問の声があるのだそうです。金融関係者には金融システムを理解しているので理屈は分かりますが、一般国民には、銀行も一般企業も同じに見えるのでしょう。
何故、株が上がらないか?
この金融システムの維持の為の不良資産の買い上げ問題などの理由もさることながら、他に金融規制の話しがあり、株高のシナリオが見えにくいのだと思います。市場原理主義者でも、明らかに今回の金融レバレッジは行きすぎで、モラルが欠ける行為だと思っています。だから強欲とレッテルの貼られたリーマンの破綻は仕方がないと思っていることでしょう。丁度、日本の日債銀や長銀のイメージでしょう。日債銀はあの当時、政治家の裏金ポケットとの評価もありましたから…。ここにきて再び銀行の国有化論が賑わっているようですが、シティーには中東のSWF(国家ファンド)の資金が入りドル資金還流の為に国有化はないと思っています。当然、バンカメも同じでしょう。
何度も述べていますが、ゴールドマン・サックスの株価は高いのです。50ドルを割っていたのが、昨晩は86ドルなのです。この株価が意味することは既に投資銀行業務で生じた損失を株式市場は織り込んでいるということでしょう。ところが…、これまで健全とされていたバフェットが投資したウェル・ファーゴ(WFC)は12ドルと最近の安値です。WFCは投資銀行ではなく商業銀行なのですね。その株価が安いということは、実体景気が悪化しており一般債権が悪化しているということですね。つまり最初は、投資の損失で損失計上すれば一過性の損失だったのですが、景気悪化の進展により損失が膨らむ負の連鎖が始まってきたという事でしょう。
11月にポールソン元財務長官は、反対を押し切って銀行の不良債権を買い取り始めればよかったのですが遅れましたからね。資産が劣化し始めているのです。2月10日の金融安定化策の発表は、具体性がなく最終結論が2週間から3週間遅れるとガイトナー氏は述べたとか…。既に1週間を経過し、早ければ来週の水曜日に…。まぁ、来月の始めには何らかの結論が出るのでしょう。先ほどの企業倒産の話もそうですが、指標には色んな見方があります。
先日掲載した日米の住宅着工件数の話しを覚えていますか?
先頃、米国の1月の着工件数が46万6千件と発表されました。それに引き替え日本は100万戸ほどあります。おかしいですね。人口増加率も、人口も、GDPも、全ての面でアメリカの方が有利なのです。この指標を見て景気後退は深刻で、株は駄目だという見方もありますが、一方ではこれはおかしい。いつか正常な状態に戻るから、今は異常な状態なので、チャンスだと考える見方もあります。株に買いと売りがあるように…。
有名な話で、ある靴のセールスマンがアフリカに行きました。そうしたら現地の人はだれも靴を履いていません。裸足なのです。一人のセールスマンは、これは誰も買わないや…。靴を履いている人が居ないから…と思いセールスを諦めます。もう一人のセールスマンは誰も靴を履いてない。これはすごい市場規模になるな…。皆に靴を履かせようと意欲満々になったのだそうです。
さて、この株安であなたはどっち派でしょうか?
2009年02月19日
2月19日
相場動向を見ていますと非常に弱く、何を買っても駄目なような展開に見えます。
期待が高かったオバマ政権の政策評価は未だに分かりませんが、失望感を感じる展開になっているようにも感じます。世界で一番頑張っているのは、中国の活躍です。定説になりつつあるのは、中国が一番、早くこの苦境から立ち上がるというものです。全人代総会が3月5日なので、予算が付くのはそれからなのでしょう。つまり本格的な立ち上がりは、4月になってからと言うことです。一方、景気予算が議会を通った米国も、これから需要が生まれますが、此方は力不足のようで株価は今のところ反応していません。逆に金融安定化策の行方が気になるのか…商業銀行の株価は低迷しています。
やられ続けていると、弱気の考えを支持したくなるのが人情です。マスコミ論調をはじめ強気を唱える声は皆無の状態になりつつあります。ドイツの一部の銀行は国有化の話しが出ており、オバマ大統領は否定しているようですが、市場主義のアメリカにも国有化論が出ています。しかし株価の安いシティーバンクには、中東をはじめとする国家ファンドの資金が入っており、戦略上、国有化を選択できるのか疑問です。一方、日本のマスコミが良く話題にするGMですが…既に倒産会社の格付けの「CC」なのです。市場では織り込んでいるでしょう。日足のSP500をみると、如何にも二段下げを演じる形に見えます。
考え方は二通りです。
Aと同様の下げがA1となって現れるという考え方もあります。逆にBと同じような形でB1となる形も想定できます。今の状況下では二通りの選択が考えられます。B1ならば、下のボックスを抜け出す上昇波動も期待できますが、A1ならば世界は再び混乱します。この形を決定するのは、具体策が乏しかった米国の金融安定化策の行方でしょう。米国の出方を待っている市場と言う展開です。日足をみるとそう見えるのですが…迷った時には時間軸を伸ばすと良いのですね。次に月足のSP500を見ると…どうでしょう。かなり下方乖離が開いており、下がるにしても一旦は上がるように見えますね。だから底割れはないと思っているのです。
日本株のトヨタの増産記事が、昨日、日経新聞に載りました。言葉は面白いですね。
増産ではないのですが、1-3月からみれば生産を増やすので増産になりますね。しかしこれまでの生産水準から見ると、少し戻る程度の印象なのでしょう。日本企業は横並び意識が高いからトヨタの赤字容認により一斉に費用の前倒し計上をしたのですね。だからGDPが大幅なマイナスになってしまいました。気掛かりなのは米国金融の動きです。トヨタだけが上がり米国金融が下がっている道理はありません。つまりトヨタの上値は限られるのです。しかし需給は改善されておりカラ売りが多いのか?取り組みは売り長です。
ここでの対処の仕方は幾つかあります。
中国に期待するやり方。米国の政策に期待するやり方。既にポジション整理は終わったので、日本を代表する独自技術のあるユニークな企業の打診買いをする方法です。気をつけることはチャートの形を重視する方法ですね。需給状態はチャートの形に表れます。一目均衡表で好転現象が起きており、信用の取り組みなども見る必要があるでしょう。私が底入れ判断したのは11月25日なので、上のSP500のチャートではBの地点になります。米国の政策発動スピードが鈍ったので、折角、1月の始めに上昇したのですが、再び株式市場はオバマ政権のリトマス紙に成り下がりました。
2009年02月18日
2月18日
格付け会社のムーディーズが、東欧で事業展開する欧州金融機関の財務などへの懸念を指摘したことなどを受け、世界の金融システム不安が、改めて強まり銀行株が下がったと言います。このような背景から景気指数などの動向を受けてNY市場は株価が崩れたといいますがオバマ大統領の方針が分からず、市場は疑心暗鬼になっている様子です。世界の金融の源を培っているNY市場の上昇がなければ、日本株が上がるという道理がなかなか見えてきませんね。
一方、中国は好調のようです。
全人代大会を控え景気の回復をアピールする狙いがあるのでしょう。農村部おいて家電製品の購入に対し13%の補助をする「家電下郷」政策により1月の薄板生産は好調のようです。2月よりこの政策適用地域を都市部にも広げ全国展開しました。更に3月には「汽車下郷」政策が実施されそうです。オート三輪を1300CC以下の小型乗用車に買い替えると、補助金が出るのだそうです。自民党もデジタル化対策を検討している様子です。中国の政策の真似をして、デジタルテレビ購入顧客に対し2万円の補助金を検討中とか言います。宝山鋼鉄は冷延鋼板の価格の引き上げを実施するのだそうです。更に2012年度までに、まだ鉄の生産を2倍に増やす計画だとか…。すごい量です。
信じられないのが中国の1月の銀行の貸し出しです。どうも嘘みたいな気がしますが…1兆6200億元も貸し出したというのです。年間GDPが25兆7306億元しかない国なのです。単月で異常な数字なので、たぶん返済の分が加味されずに指数に反映された。…と勝手に判断をしています。数字は兎も角、世界で一番早く経済は立ち直るのでしょう。中国アルミが、何故、リオティントに出資したのでしょう。胡錦濤主席は中東や、アフリカと盛んに訪問していますね。電気自動車も動き出しBYDの株価は右肩上がりです。政策担当者が国家目標を持って、GDPのノルマがあるというのは良いですね。この姿が当たり前なのでしょうが、日本ではバブルの反省が行き過ぎて、金融商品販売法かな?更に個人情報保護法案など…。立て続けに清貧思想論者思考が広まり成長を忘れたカナリアですね。
野村證券では証券不祥事以降、営業部隊が冷や飯を食わされ、仕事の出来ない裏方の活躍が長く続いていますね。その野村證券は新安値更新です。コンプライアンスを重視しすぎて、喰えなければ意味がないと思いますが…。私には社会の流れが分かりません。どうも境界線が極端に歪んでいるように感じます。サハリン2の開設式典に出席した麻生さんは男を上げるチャンスですね。北方領土返還は日本の悲願の一つです。資金難に苦しむロシアに対しシベリア開発で恩を売り需要を作れば良いのです。資源を確保して将来に備えます。コマツはこの相場のなかプラス圏で引けましたね。北方領土返還と議員定数の削減を掲げれば、自民党にも神風が吹き選挙に臨むことが出来ます。
相場の中身をみると、やはり株価は正直ですね。清貧思想の米国は沈み、積極財政の中国は浮く展開になっているようです。BRICs銘柄の復活なのでしょう。だってCRBは既にこの水準まで異常に売られているのですから、反動相場が始まっても不思議ではありません。
2009年02月17日
2月17日
案の定、今日も株価は下げ、今年の安値を下回りました。
なす術がないという状況なのでしょうか? G7での記者会見の対応から中川昭一財務大臣が辞任するとか…僕だったら「笑って少し酔っていました。何しろこれだけの経済危機なので、大きな気持ちになって事を運ばないとなりませんから…」と笑いながら応じますが…小粒になった日本人の対応らしく辞任とは…。いくら表舞台の記者会見とは言え、たかが記者会見だから…ね。辞任するほどの事かどうか…。兎も角、市場では今晩のGMの話題が盛り上がり、夜間取引が安いから今晩のNYは安く、明日も日本株は下がるから、カラ売りだと…売り屋さんが大勢騒いでいました。しかし何故、多くない売り物に脅えるのでしょう。オリックスの下げ方をみれば、外人売りが継続しているのでしょうが、それにしても行きすぎだと思うけれど、自信を喪失している日本の投資家は、売りしか考えていません。悲しいことです。
住宅着工件数が悪いといっては株を売る。どの指標も下落していますから、売りの材料にするのです。折角上がったバルチック海運指数まで売り材料だからね。トホホ…。中国株は強いのに…分かりません。調べてみると日米の新規の住宅着工件数は過去の歴史ではおよそ2倍の推移でした。米国が200万戸に対し日本は100万戸と言う具合です。ところが近年の数を見ると、昨年12月までの3年間の動きは…御覧のように米国は日本の半分の水準になっています。おかしいですね。明らかにこんな馬鹿な現象が長く続く道理はありません。何故なら、米国の人口はおよそ2億8千万人、日本は1億2千万人です。米国は人口が伸びており日本は低迷しています。加えて米国のGDPは13兆8413億ドルもあります。日本は4兆3797億ドルです。参考までに世界のGDPは52兆1154億ドルしかありません。日本はおよそ8.4%でも米国は26.5%ですね。でもドイツが3位で3兆3235億ドル、中国が4位の3兆2417億ドルです。2007年の数字ですが…
車にしても自動車にしても最近の統計値は異常な数字で、この現象は長くは続かないでしょう。昨年の原油価格が異常高した現象と同じです。同じ統計値でも前向きに捉えれば、それだけ需要が溜まっているから、経済が落ち着くと爆発的に戻るとみる見方も出来ます。先日、久しぶりに山本清治さんのホームページを見たら、同じような発想で車の話が載っていましたね。今の米国は25年に1回しか車を買わない現象だとか…。僕と同じような発想で物をみています。株式市場は買いと、売りがあり、必ず相反する見方をする人がいます。目先的にはどちらが正しいか分からないので、チャートを参考に多くの人が売り買いをしていますが、おかしな現象が散見されており、まもなく流れは変わるでしょう。
BRICs株が人気化している時に、私は新日鐵の価格はおかしいと思っていました。同じように住友鉱山が3000円を付ける時は、明らかに異常だと思っていたのです。しかし連騰する相場の流れには、逆らえませんでした。上がるんだから、かたる君の考えはおかしいとお客様から言われ、仕方なくお客様の希望で新日鐵や住友鉱山を買ったものです。今はその裏返しの現象が起こっていますね。
相場は行き過ぎるものでしょうが…既に投資銀行は商業銀行の資産ポジションに縮小し、レバレッジが30倍から10倍へ。統計数字も異常な数字を連発し、時間の問題で相場は反転するでしょう。中国の異常な銀行貸し出しをバブルと懸念する声があり、銀行借り入れで株式を買っているとの見方があります。なにしろ1兆6200億元の貸し出し増加額だそうです。経済規模からみてこの数字はおかしいのですが…借り換えじゃないかな?と思うのですがね。まぁ、数字は兎も角、何故、中国人のように強気にならないのかな?
何故か日本人は弱気論者ばかりで…。トホホ。いい加減に嫌になります。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年02月16日
2月16日
今日は閑散の市場でした。売買代金が1兆円を割れるのでは?と思いましたが、辛うじて1兆円の大台を維持しました。朝方発表された10-12月期のGDP統計値は12.7%のマイナスです。基本は外需の需要不振が原因なのでしょう。貿易統計からも輸出が大きく減った様子が分かります。注目して欲しいのですが、既に中国の存在は米国を抜く勢いなのです。このグラフは輸出だけを取りましたが、輸入では金額的に2002年より中国の方が多いのです。更に2ヶ月だけでしたが、昨年は7月、8月と米国への輸出額を上回ったのです。日米関係を市場関係者は重視していますが、中国との関係を見直すべきでしょうね。
その中国の株価は堅調です。
全人代(全国人民代表大会)総会が、3月5日より開かれるそうです。中国の財政出動が話題になりつつありますが、前倒しで家電の消費補助などを実施していますが、実際に予算が付いて盛んになるのは、この1年に1回、開かれる会議で決定され動き出します。
日本人は中国を軽視する傾向がありますが、ロシアと共に見直すべきでしょうね。ロシアは資源価格の下落により大変な時期にあり、日本に秋波を送っています。この機会に北方領土問題を解決し、シベリア開発に積極的にかかわり日本の存在感を示すチャンスだと思います。
世界の人口は伸びており、最大の消費国である中国のGDPは上がっていますから、どう考えても資源価格は上がるでしょう。技術革新で何処まで効率化できるのか?…定かではありませんが、日本に必要な戦略だと思います。
まぁ、先の話は兎も角、日本株は中国株と共に活躍できるチャンスがあります。その中国は立ち上がり始めているのに、日本のマスコミがサブプライムローンを煽り、経済危機を煽るから、それに経営戦略の致命的なミスを犯したトヨタが便乗し、大幅な赤字決算を計上したので、他の企業は我もわれもの大合唱です。付和雷同の日本人らしい現象です。
この寄与率をみても分かるように、内需の落ち込みは、そんなに大きくないのです。どうもマスコミが真実を伝えないで、世間を煽る傾向にあるから株価が安くなるのです。
おそらく、これから日経新聞はGMの破産報道を煽るのでしょう。もともとGMを初めとする自動車産業に公的支援をするのは保護主義の行動です。何故、バイ・アメリカン条項が保護主義で、自動車産業に資金援助するのが保護主義ではないのでしょう。おかしいですね。フランスのルノーもそうだし、ドイツの労働者への賃金保証も保護主義の変形ですね。市場経済は非効率な企業と淘汰し、効率的な企業を繁栄させるのです。その努力をしてきたから、資本主義は共産主義に勝ったのですね。エルピーダに公的資金を…との話がありますが、おかしな話です。民間企業が支援するなら分かります。一民間企業を助けるべきではありません。銀行は仕方ありません。金融が機能しないと、あらゆる産業に影響しますからね。しかし普通の産業を助けるべきではないですね。むしろ金融機関に、この環境下の中で、積極的な貸し出しノルマをかけるべきでしょう。今こそ貸し出し競争によって1985年からバブル政策を再現させるべきなのです。日本製紙がオーストラリアのAP社を買収するとか…いい買い物ですね。今の為替水準を考えれば上手いお金の使い方です。今こそ韓国企業の買収とかを考えれば良いのです。いくらでも効率的なお金の使い方がありますね。
それにしても株価は不思議です。マリーンが2265円もして、野村が470円か…。
いつかは逆転して欲しいものです。株安もある意味で良いと思うのです。銀行は今度こそ持ち合い株をやめると思います。フジテレビの影響で、悪い慣習が再び広がり、市場原理を歪めましたからね。日枝さんは確か鹿内さんからクーデターによって支配権を手に入れた方でしたね。村社会から移行した会社社会を、日本はやめるべきですね。真のグローバル化を実現しないと、日本はどんどん疲弊します。非効率の運営をすべきではないでしょう。トヨタの大政奉還が話題になるように時代ではないと思いますが…。
日本株の現実は明るいと思うのですが、なかなか行動をする人がいないのが現実です。
目先の損得に左右される人がやはり多いのでしょう。100万円を付けていた「みずほ」は買えるけれど、20万円の「みずほ」は買えない。面白い理屈です。最後にゴールドマンサックスは、シングルAは株価に信用リスクが織り込まれていないというレポートを出したとか…。BBBは既に悪いことが認知されているが、シングルAはBBBの最低適格債のワンランク上だから安全との認識から日銀もCPを買うのですね。オリックスが下がるわけです。この間違った考えをついたレポートの話が興味を引きました。金融とはやはりアイディアなのですね。なるほど…。
2009年02月13日
2月13日
米国の経済対策は力不足との評価が多いようです。私は肝心な住宅減税や車減税などはあっても良いと思いますが、直接、民間企業にお金を供与するのは、どうかと考えます。
GMなどを含め、市場原理を優先させるべきだと考えています。台湾の半導体企業も然し…フランスではルノーへの資金給与が保護主義ではないか?との批判があるとか…。
私もそう考えますね。バイアメリカンなどの条項より、民間企業に資金提供するほうが保護主義でしょう。オバマ政権移行後の株式市場は、まだ様子見の段階とは言え、彼の政策に批判的な反応を示していますね。周りの証券マンの話も、ボックス割れが話題になっているようです。
しかし…私は例の如く強気です。理由は米国の投資銀行の株価が強いこと。中国経済がどうも立ち上がり始めたような…印象があること。上海総合指数は強いですね。なんと言っても、世界中の政策担当者が景気浮揚に動いているから大丈夫だと思っていますね。
残念ながら、日本の政策には呆れるばかりで…。今、話題になっている薬事法改正もどうかと考えます。金融庁不況と批判され、金融政策が問題化されています。僕らの業界はコンプライアンスが厳しく、お客様が呆れるほどです。本人から損をした株を売りたいといっても、上司のチェックが入るのです。異常なほどのリクス確認など…。まるでいい年をした大人が小学生以下の扱いです。根底には役人に頼りすぎた日本国民の依存体質が、その原因を作っているのでしょう。何か問題が起これば、必ず、監督官庁の責任論に発展します。
でも不思議なのは「かんぽの宿」問題は、郵政公社の西川さんやオリックスの宮内さんがターゲットにされていますが、元を作った郵政省の無駄な投資を許可した役人の責任が問われないことです。問題を取り違えていると思うのですが…。マスコミの対応は違う方向に向いています。国民を誘導するマインド・コントロール機能が働いているのでしょう。米国の金融政策は利害関係が対立し、清貧思想が蔓延しやすく難しい問題ですから、多くは期待できません。しかし作るという実績が重要なのでしょう。既にゴールドマン・サックスの株価は戻り始めていますからね。この週末はG7の話題になるでしょうが、目新しいものは出ずに様子見の顔合わせ程度なのでしょう。
米国の金融政策に、一応、目が集まりますが、徐々に中国経済と在庫調整に主眼が移るのでしょう。鉄のミタルCEOの発言で在庫調整が順調に進んでいるとの発言もあります。まぁ、彼はエルピーダの坂本さんや、商船三井の芦田さんのように強気の考え方ですから、私と同じように信用度は低いでしょうが…。新聞、雑誌などの観測記事によれば、やはりこの4-6月期に在庫調整が完了するとの予測が一番多いようです。バルチック海運指数は2000の大台に乗せてあと反落しましたが、4兆元の財政出動が民間の需要を押し上げる効果があるかどうか? 日本の新聞を読んでいると悲観的な意見が多くあります。
真水が少ないとか…まるで日本の公共事業を考えているようですね。新潟県の知事が追加の新幹線の工事費の払いを拒否しているようですが…、在来線があり、高速道路があり、社会的なインフラ整備が出来てない国と、日本のように既存の社会資本が充実している国と、どちらに経済波及効果があるのでしょう。既に街が完成しているのです。しかし中国は、これから幹線道路が整備される国です。新しい道路が街を作るでしょうね。経済効果は同じ金額でも、雲泥の差があると考えるのが自然でしょう。だから胡錦濤国家主席が資源国を歴訪しているのでしょう。
なにやら、デフレ経済も20年を経過すると、みんな、うつむき加減の発想ばかりの人間になりました。面白くないですね。誰も冒険をしないのは…。私は11月25日に底入れ宣言をして、株の売り買いを活発化させましたが、大きな成果は生まれていません。まぁ、多少儲かるようになった程度で、リスクに見合うリターンをあげているわけでもありません。年初のシティバンクのスミスバニーの売却に接し、再びトーンを下げましたが今はやはり分岐点なのでしょう。明確な政策支持が株価を押し上げるのですが、1年以上前から実施している金融政策が効き始め、徐々に回復過程にあるようにも感じています。根拠のない底割れを、心配しなくても良いのではないでしょうか? 週末は注目企業の決算を分析して、今後の対処を考えたいと思っています。今日は忙しいのでこの辺で…。
2009年02月12日
2月12日
経済が落ち込めば貧しい発想が蔓延するのでしょう。経済が成長すれば豊かな発想が生まれます。
食えない人間が増えれば暴動が起こり、革命が起こります。チェ・ゲバラが活躍したのは僕の生まれた頃の話です。キューバ革命を指揮した人ですが…。文化大革命時を経た中国は、指導者に危機感がありますね。胡錦濤国家主席中東とアフリカを訪問しています。早速、トップ外交で中国中鉄はイスラム教の聖地メッカでのモノレール建設を18億ドルで受注し、上海電気集団はサウジの水関連事業会社と提携したそうです。何故、彼はこの時期に資源国を歴訪するのでしょう。更に中国アルミはリィオ・ティントに追加出資をしたそうです。日本には国家戦略と言うものが見えません。2003年は小泉改革が小さな政府を目指し郵政民営化を進めました。
今、世界はアメリカで起こった金融デリバティブ革命に失敗し痛手を負って再生中です。奇妙な事に日本のマスメディアは、時代遅れの間違った(偏った)報道を繰り返しています。今日の日経新聞はいい表現でした。映画を見に行ったら予告編しかしてなかった。米国の金融対策への批評です。しかし年初からの株価の下げを見れば、金融対策に望むものはないのでしょう。シティーバンクのスミスバーニー売却は、11月25日の私の判断が間違ったことの証なのでしょう。何故、FRBがMBSの大量の買い取りを宣言しても株価が上がらないのか? その後、BACへの二度目の公的資金と政府保証でも大きく株価は上がりませんでした。
しかし一方では劇的な変化ではないのですが…日本の清貧思想の報道とは違い、米国の金融機関であるゴールドマン・サックスは株価が上がっていますね。一方、中国の株価も確りしています。日本は付和雷同の考えない国民だから仕方ないのでしょうか? せめて中国株に連動しても良いように思うのです。ある人に言わせると、日柄が足りないというのです。9月15日ですから3月半ば過ぎまで…せめて4月の金融サミットを見てからでも遅くないという考え方もあります。G7の代弁者の日本は保護主義をメインにするのでしょうか? 強硬派のフランスはどう出るのでしょう? イギリスでは量的緩和に踏み込むとか…
誰が考えても…。世界中の中央銀行がお金をばら撒き、財政出動をしているので危機が広がるようには思えません。これは僕だけの考えなのでしょうか? 本当は11月25日の底入れ宣言ですっきり株が上がると思っていましたが、今のところ止まっただけの印象です。一部に底抜けを懸念する声がありますが…私にはそうは思えません。海運指標はある意味で先駆する指標の一つです。世界貿易のバロメーターですからね。でもバラ積み船は上がっていますがタンカーやコンテナなど…大きく動かないのも事実ですね。色んな見方が出来るようです。
今日は久しぶりに昔の読者の方からメールを頂きました。懐かしい名前でした。最近は返信メールを書かなくなりました。論調がマイルドになったと言われました。逆を言えば精彩を欠いているということかな? 株屋として夢が語れると良いのですが…。現政権の実情を考えると2006年はチャンスだったのです。結局、あの年が分岐路になりました。ブログの開設なんかもあの年がピークなのですね。活力がなくなれば成長力が失われます。先ほど、観れなかった「チェ、28歳の革命」を観て来たのですが、その後のキューバを見て思うのです。清貧思想からは文化は生まれません。お金持ちが文化を作るのですね。今のような逆境も必要ですが、長い時間、留まる必要はありません。清貧思想が、長い時間、続けば、人間が偏屈になります。努力した人が報われる社会はある程度の追い風が必要ですね。私には鄧小平氏の「富めるものから豊かになれ」と言う南巡講話の精神が日本には必要だと思います。
株は今起こっている現象で動くのはないのです。将来起こる現象で動いているのです。米国の金融対策への失望は以前から明らかだったのでしょう。在庫調整は6月が転機と言う声が多いようです。私には時間の流れから、やはり今が最後の買い場のようにも感じるのですね。
2009年02月10日
2月10日
まもなく米国の財政出動策が実施されると言います。中身を見ると道路補修が430億ドル公共の建物の建設・修繕が310億ドル電力の配電施設の近代化に320億ドル、環境は33億ドルで、他に失業保険給付に430億ドル、食券給付に200億ドル、失業者の医療保険に400億ドル州政府に対する高齢者医療補助に870億ドルであとは減税など…と言う報道をみました。環境関連が市場では賑わいましたが…どうなのでしょう?
一方、バッドバンク構想は、一部の政府出資か、政府保証とか…不良資産を切り離すといいますが既に投資銀行の株価は高いので整理は終わっているのでしょう。むしろ商業銀行の株価が安いから、実体経済の悪化による貸し倒れ費用の増加を警戒しているのではないかと推測しています。報道の内容も悪いものと改善を示すものと混じっており、まだら模様の展開になっています。米国の車の購入の90%近くがローンの利用だという話もあるし販売実績は25年に1台の売れ行きだというし…。やはり米国経済は余程のへまをしなければ立ち上がるように感じるのは私だけかな?
一方、中国経済の近況が日刊工業新聞に載っていました。自動車は予想より売れていませんが世界で唯一の成長を示し前年度比6.7%増の938万台。テレビの利益は上がりませんが数量は伸びており稼働率は落ちていないとか…電線は公共事業投資の影響もありフル操業でも追いつかないとか…ただ電子部品は軒並み縮小しているようです。バークレイズが5日間連騰しており、この下期に配当を出すとか言っています。下のGSの株価を見てもわかるように、最近は陽線が多く株価もこの3ヶ月では最高値の位置にあります。
過度の悲観をするのはどうでしょうか?
新日鐵の三村さんは文藝春秋で、100年の1度の危機と言いますが、日本には創業から100年以上の生延びてきた企業が10万社以上もあり、200年以上だと世界7千社のうち3千社が日本企業と言っていました。日本企業は危機に対応する企業だと述べ自信を持って頑張れが良いと言っています。まぁ、彼は株式持合いの考え方は嫌いなのですが…。
多くの会社が大幅な減産調整を実施しており大きな赤字を計上していますが、日本もそうですが、今では世界中の企業がSCM(Supply Chain Management)を取り入れており、調整(整理)は長引かないのです。ここが重要ですね。この談話の中で三村さんは6月に調整が完了すると言っていましたね。先日のトヨタが増産に転じる日が4月17日の予測。まぁ、多くのボトム予想は第二四半期なのでしょう。
世界景気の実態を表す一つの指標が海運指標です。コンテナ船や原油を運ぶタンカーなどは儲かりませんが、資源や穀物を運ぶバラ積み船は儲け頭です。そのBDIの指標は600台から1800台になってきましたね。金融規制の行方が問題になるのでしょうが、底が見えれば安心です。最近の株価はそんな値動きを思わせます。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年02月09日
2月09日
お客様の話ではバッドバンクの行方が怪しいと午前中にテレビで放送していたとか…
この手の情報は嘘が多いので…正式の発表まで私は信じないのですが、多くの人はテレビが報道をすると、それを事実だと思い込むようで…。私も以前はそうでした。法律の仕組みも分からない時は…自民党税調だと、政府税調だとか…。さも日経新聞などは決まったような書き方をするから、つい騙されます。多くの情報は、その後、事実になるのですが、偽物も多いですから気をつけないといけません。先週はお客様がバッドバンクの設立が決まったような話しをされたので株を買ったのですが、実は米国のテレビ局の観測報道だったのです。真偽は何処にあるのか、決まってからで充分なのでしょう。
今月は目白押しに政策が決まるようで、米国では財政出動の法案と金融法案、13日からローマでG7があるそうで、こちらは春の金融サミットへ向けての下調べで米国が主導権を握れるのかどうか…。現在の市場経済の決定権は米国にあり、その動きが注目されるわけです。しかしオバマ大統領の清貧思想を私だけが心配しているようで、今のところ、オバマ大統領の手腕を疑う記事は全面には出てないようです。100日の猶予期間があるそうですから…。実は午前中にバッドバンクの否定観測の話しを聞いたのですが、相場はあまり下がりませんでした。もし事実なら今晩のNY市場は安いはずです。午後からは流石に相場が下げてきましたが、案外、株式相場は打たれ強くなっている印象を受けました。
今日は円安に振れているので値嵩株が強かったですね。
トヨタなどは業績の見通しが見えないのにも拘らず高かったですね。一方、公募増資が指摘されていた野村證券は商いを伴って下げていました。ムーディーズも格下げ方向だとか…リーマンを買収して、じゃじゃ馬を上手く乗りこなせない印象です。野村は大好きな株ですが、双日、エルピーダなどをみるにつれ、流石の野村も力量が落ちたものだと感じています。損失補てん事件以来、氏家体制の悪夢をそのまま引きずっているような印象です。まぁ、野村だけに言えることではないのですが、日本全体が稼ぐ営業を軽視しているようです。法令は守らなくてはなりませんが、過度の締め付けが人々の行動を阻害しているように感じています。このままでは、何れ貿易収支だけでなく国際収支も赤字の道へ。
ベルリンの壁崩壊から市場経済化が進み、その恩恵で日本の問題点が薄れましたが、あまり変わっていませんからね。むしろ悪化しているのかもしれません。ここに目を向けないと…。今日は日銀から1月のマネーストック統計が発表され、広義の流動性がマイナス成長に入っています。4ヶ月連続のマイナスです。お金が回らなければ経済は動きません。悲しいことです。政策担当者に実力がない人がいることは…。日本はずっと間違った政策を実行しているから、どんどん国民は疲弊していきます。
真っ暗闇のように思えるかもしれませんが、既にグローバル化になっており、日本政府の動向だけで株価が決まるわけではありません。日本には世界で活躍する企業が多く存在します。幸いにも中国経済は動き出しているようです。株価は正直なものです。春節明けのご祝儀もあるかも知れませんが上海総合株価指数は2200台に入ってきました。エコノミストは効かない財政出動などと、あまり根拠が薄い報道を続けています。世界最大の小麦の産地である中国北部、内陸部では干ばつが続き大変な事になっている様子です。世界経済が成長する前に中国の実需買いが進むと世界経済はどうなるか?この辺りは興味のある話です。今週のビスタニュースではこのさわりを述べました。
米国の金融政策か?
中国の財政出動か?
相場は完全に二分されていますね。どちらを選択するかの問題です。
2009年02月06日
2月06日
米国の金融株を見ていると、とうとう、まともな株価を付けているのは、CEOが自社株を買ったJPモルガン、バフェットが株を買っているウェルファーゴとゴールドマンサックス、そうして三菱UFJ銀行が投資をしたモルガンスタンレーだけになってしまいました。メリルリンチを傘下におさめたバンカメは国有化が噂され、シティーバンクはAIG同様に、生きる屍のイメージしかありません。オバマ大統領は清貧思想を振りかざし、この金融危機の水準を妥当と考え、時価会計で不良資産処理をさせるのかどうか? 当面の焦点は、ここに絞られた感じですね。報酬問題に触れた途端に、ゴールドマンサックスは反発し、公的資金返済を言い始めています。通常の経済状態なら1兆円程度の金額は簡単に集まるのです。三菱UFJも日本株の株価水準により損失が変わるので新たな増資を模索しているようです。
外需頼みのカンフル剤が切れた瞬間に、古来からあった日本の構造問題が問題化されています。雇用の問題も重要ですが、一番重要なのは政治家の発言がぶれることですね。
何故なら、何を基準に、ものごとを考えていいか分からなくなるからです。今、問題になっているオリックスの「かんぽの宿」問題。このことで一番、問題なのは、一度契約した決まり事を、ひっくり返したことですね。買収価格が安いの、高いのと言う価格問題以前の話だと思うのです。決めた事を簡単にひっくり返せば、何を信じればいいのか分からなくなります。まるで後出しジャンケンです。法令の解釈もケース・バイ・ケースの不透明な裁量決済が、再び蔓延っている印象を受けます。株屋は難しいね。揺れ動く判断基準の中で株価を判断するなんて…。自分の価値観を確り持ち、流されないような基準を自分の体の中に持たないと流されますね。まぁ、僕の場合はずっと一貫しているつもりですが…。逆に、この頑固さが間違いの素だったわけです。トホホ…。
そういえば、先ほど久しぶりの清ちゃんと言うほど親しくありませんね。山本清治さんのホームページを見たら…僕の意見を聞いているような錯覚を感じました。同じじゃないの…言っている事が…と思った次第です。同時に彼はお金持ちなので、僕もそろそろ、そのレベルに入れるかな?などと考えた次第です。みんな考えていることは一緒だな。と思いました。あと、どの程度の時間が必要か定かではありませんが、既に回復しているのですね。後は背中をプッシュする人が存在するかどうか…商船三井などは、仕手化してきましたね。この週末はある銘柄の検討をする事になります。何しろノルマがあるので儲けなければなりません。市況が上昇相場なら簡単なことですが、横這いの相場でノルマを果たすのは至難の業です。今日はあまり気が乗らないので、ここでやめにします。山本さんのクラブ9は、参考になりますのでこれを読んで相場を考えて下さい。
中国株は確りしていますね。円安の方向性が出ていますし…。相場が面白くなるかな?
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年02月05日
2月05日
NY市場は実に微妙な株価位置にあります。
アメリカンドリームを持つ移民の国は復元力が強いと信じていました。しかし共和党政権から民主党政権になり、政策運営スピードが鈍ったように感じるのは私だけでしょうか。サブプライム問題以降の危機対応を見ていると、日本との比較を考え、流石、アメリカは市場経済の国だな。と考えていたのですが…、年明け後の動きを見ると首をかしげる事が多くなりました。ゴールドマンサックスはオバマ政権の意向に反し、異議を唱え公的資金の返済に動くと言います。最近の株価の動きを比べて下さい。
(青がGSで黄色はMS、一方商業銀行のJPMとWFCの株価比較です。)
投資銀行は株価が強く商業銀行の株価は弱い。先日、私はケースシラー住宅価格指数の変化を見て同様の指摘をしました。サブプライム問題で影響のあるマイアミやロサンゼルスより、影響の少ないNYの地価が値下がりしているとの指摘です。明らかに米国景気は第二の兆候を示しているのです。早く処理すべきなのに日本と同じように合成の誤謬と言う間違いを犯しつつあります。清貧思想のオバマ氏らしい失敗です。市場経済は株価の動向を見て政策を変えるのです。自分たちの信念より優先されないとなりません。下げ相場の時に買い進む馬鹿な私の失敗を見ているような思いがします。果たしてバッドバンクなどの金融対策が上手く発動されるかどうか…
一方、日経新聞に疑問符が付いていた中国の財政出動です。誰が考えても4兆元もの投資がそう簡単に実現できる筈がないと考えます。道理です。しかし中国は共産党政権ですからね。文化大革命と言う記憶は新しい出来事です。4人組の話も最近の話ですよ。現政権は政策の失敗が自分達の汚点に繋がることを良く理解している人間です。日本のように失敗しても責任の所在が曖昧になる国とは違います。どうも世界の覇権は主導権が変わるようなイメージを今から抱くのは早いでしょが、有り得る話しです。国家戦略がない日本と比較して記事を書くと痛い目にあいそうな気がします。月足の上海総合株価です。いくらなんでもそろそろ底入れの動きが出て不思議ではありませんね。
日本では公的年金が不動産投資をするという報道が市場を元気付けていました。
ノーパンしゃぶしゃぶが問題になり大蔵解体が叫ばれ、権力の集中を分離する為に、検査権を分離して金融庁が誕生しました。当初、検察などの人間を多く用いた為に金融行政が歪んだまま推移しています。その象徴はサラ金法の改正でしょう。どこの国で過去の出来事まで遡って罪を問う事をするのでしょうか? それなら当初の法律を創った人を罰せねばならないはずです。確かにサラ金業界は暴利を貪り、行き過ぎだと思っていました。しかし…。今の法律も異常な国を象徴しています。金融庁の存在が明らかに日本の成長を妨げているのでしょう。母体を検察庁にした事が間違いの素です。
日本は今、米国と中国の間に挟まれ揺れ動いています。
いつまでも態度を曖昧なままで保留できないでしょう。いつかは明確にしろと求められることがあると思います。その時に中国の軍事力に対応できるのでしょうかね? 日本には時間制限があります。まもなく与えられた時間を使い切りますね。政治家や官僚は何を考えているのか…私にはサッパリ分かりません。嘆いていても始まらない。与えた条件下で今の株式相場を考えると、なんだかそんなイメージなのです。どちらのシナリオに乗るかどうか…。
先日、MSのバランスシートを見てもらいましたよね。既に整理は終わったのです。しかし市場ではヘッジファンドの解約売りに脅える傾向があります。まもなく3ヶ月が来ると…。ヘッジファンドも馬鹿じゃないですから、解約に備え既にポジションを現金化しています。その為の3ヶ月の猶予期間だったのです。解約に備えた資金以上の解約要請がなかったら再び運用を始める事になります。僕の話は端を折って語っていますから、勉強してないと理解できないかもしれません。ビスタニュースでは3つのシナリオを掲げ、そのメイン銘柄を採り上げて動いています。11月の底入れ宣言以来、ある程度の成果は出ているように思います。同じ情報でも活用度合いにより成果は違うのでしょう。
2009年02月04日
2月04日
今日はNY市場の株価が高くなり、安心感を誘ったのでしょう。日本株も高くなりました。しかしNY市場の株高の主因はディフェンシブ銘柄である薬品会社のメルクの株価が高かったためと言われています。出来高上位のバンカメやシティー、GEの株価は何れも安く出来高上位6銘柄、全てがマイナスなので、たんなるリバウンドなのでしょう。やはり私はオバマ政権に対し、信頼感がなかなか生まれません。しかし日経新聞の報道によれば、保護主義の兆しである鉄鋼製品のバイアメリカン条項には、見直しが必要と発言をしたとか…。公的資金注入行のボーナスなどの報酬が問題視にされていますが、この程度の規制は当たり前で問題ありません。彼の真意が何処にあるのか判断がつかないので、市場も下値不安を隠せないのでしょう。下のグラフは5日間のNYダウ平均株価の動きです。どうもチャートの動きは、今のところ芳しくありませんね。
一方、中国の上海総合指数は2100ポイントを奪回し、だんだん中国の財政出動を評価する声が増えています。何故、私が興味を覚えているのか? それは基本的な社会基盤整備を終えた日本と基幹道路の整備もまだ行われていない中国の状態が違うからです。同じ公共事業投資10兆円規模を実効しても、社会基盤が整っている所では波及効果は小さいでしょう。逆に整備されていない国の公共事業投資の信用乗数は高いと思うのです。道路のインターチェンジの近くには、物流基地などが作られるでしょうし大きな街が出来るでしょう。その投資額が52兆円? きっとまもなく、すごい需要が沸き起こるのでしょう。中国は原油の備蓄を大量にしているようです。何故か日本のメディアは、欧米に比べ中国に対し軽視していますね。更に、胡錦濤主席はアフリカに行かれたようですね。資源の確保の準備かな?などと、窺った見方を株屋はするのです。
金融対策の発表は来週だそうで…、オバマ氏の述べている主張は、僕も正しいと思いますが、部分的に正しくても全体論を見ると間違った政策を実行する事があります。日本でもはやった所謂「合成の誤謬」と言うやつですね。社会全般を考えて効果的な政策を実行できるかどうか…。実は昨日のNY市場の株価が上がったのは、他に意外な住宅指数の発表があったからです。全米不動産協会(NAR)が発表した12月の仮契約住宅販売指数が6.3%増(予想は0.5%低下)だったのです。ここで思い出してください。昨年の1月FRBは必死になって利下げを敢行していましたね。その効果が出始めているのでしょう。だからこそ、この機会に金融界を支援して、一気にV字回復をやり遂げるチャンスなのです。国民に覚悟を求めるのではなく、成長を確信させる政策が必要なのでしょう。
今日の日経新聞にはエルピーダが公的資金適用対象になるかも…と報じていました。本当かな? 僕はこの記事を見て坂本社長は好きですが、援助は感心しないと思いました。エルピーダは明らかに、経営の失敗で苦境に陥っているのです。下げ相場に買い向かった僕のようなミスを坂本さんはしました。他の民間企業がエルピーダを支援するなら分かりますが、国がやるのは税金である政府資金ですからね。金融機関に公的資金を入れる話と、次元が違います。僕は反対ですが株は上がっていましたね。
お客様の話では不況の世の中でも好調の所があるようです。風力発電の下請けの工事さんは好況でうれしい悲鳴が止まらないとか…。あまり儲かりすぎるのでマンションでも建設しようと思っているのだそうですが、世間の目が恐いので今は自重しているというのです。いかにも日本的な話しですね。トヨタが赤字転落した途端に、われも我も…。ここぞとばかりに赤字の山を探して整理する動きを国内企業は続けています。みんなが一緒なので、批判されませんからね。いかにも日本的です。だいたい上場企業などと言うものは、ある程度の利益操作は簡単に出来るものです。ここで思い出すのが日産自動車のV字型回復の決算です。あの時は将来発生する費用を、今期に追加計上して大赤字を演出しましたね。似たようなものが横行しているのでしょう。
さて気掛かりなのは、オバマ新大統領の試練です。北朝鮮にイラン、そうしてロシアがアメリカ政府を試していますね。挑発行為をして出方を見るわけです。CNNが報じています。「中央アジアのキルギス共和国のバキエフ大統領は3日、米軍がアフガニスタン作戦拠点として使用してきたマナス空軍基地の閉鎖を計画していると語った。ロシア通信が伝えた。バキエフ大統領は訪問先のモスクワで開いた記者会見で、マナス基地閉鎖手続きを開始する意向を表明した。報道によるとロシアはキルギスに40年間で3億ドル(約270億円)の大型援助を供与し、1億8000万ドル(約160億円)の債務を放棄する計画とされる。米国防総省のモレル報道官は、マナス基地が「著しく重要な空軍基地」だとコメント。キルギス政府のこれまでの協力に感謝を表明したうえで、基地使用を継続したい考えを明らかにした。」
株式市場はなかなか単純に動きませんね。様々な事例をどう考えるか?
今日はハイテク株の値戻しで反発しましたが、果たしてここの位置から反発できるのか?オバマ大統領の手腕が問われるわけです。
2009年02月03日
2月03日
熱狂的な人気を誇ったオバマ政権だけれど…。早くも月刊選択では、疑問視する記事を掲載していました。演説を英会話の教材に使うぐらい人気ですが、一方では、あの演説の評価に厳しい声もあるようです。私は昨日、江戸時代の田沼政権と松平定信の比較を書きました。今日の朝日新聞によれば、オバマ大統領はNBCテレビのインタビューで「銀行はすべての損失を認知していない。損失を処理する必要があり、一部の銀行は助からない」と、不良債権の処理の過程で一部の銀行の淘汰が不可避との考えを示したそうです。更に不良債権対策では「悪い資産の一部を切り離す必要がある」と指摘。「銀行は極めて弱い状態にある」と対策強化の方針を示したが、「特効薬はない。事態が改善するまで当分時間がかかる」と言ったとか…新たな金融政策では、銀行が抱える損失の一部を政府が保証する一方、金融救済法を活用して不良資産を政府が買い取る制度を強める見通しだ。と伝えています。この中身を見ないと先走りは出来ない印象です。
一方、日銀は株価の低迷を受け、銀行保有株の買い取りを、年度内に約4年半ぶりに再開することを決めたそうで、買い取り規模は最大1兆円で2010年4月までの時限措置と発表したようです。この報道を受けて後場寄りは先物から日経平均株価は上昇し、一時、8000円台を回復しましたが、効果は一時的で、引けには逆に安くなっていました。
日銀が市場から株を買えば良いのです。そうすれば資産デフレに歯止めが掛かります。日銀は金融機関に黒字企業なら資金繰りに応じるように行政指導すれば良いのです。デフレを止めることは簡単なことですが…。
話は変わりますが、高裁では、村上氏はインサイダー取引の認定を受けて有罪になったようです。執行猶予が付いていますが…。これがインサイダーなら、全ての証券関係者はインサイダーで、御用ですね。だって買うかどうか分からない人間の発言を信じて、株を買って売ったらインサイダーなのです。インサイダーの認定が、結果論で変わるということですね。兎に角、小耳に挟んだ怪しい情報を元に、売り買いは出来ないと言うことでしょう。あとで真実だったら罰せられるわけです。嘘だったら構いません。事実だったらアウトですから、どちらにしてもメリットはありません。
商社株は安いのではないかな?と思います。
全部の企業が決算を発表していませんが…、一度、調べてみようと思います。理由はこうです。資源の値上がりで多くの商社は利益をあげました。そうして需要が低迷し資源価格が急落しています。例えばインド産の中国向け鉄鋼石価格です。ピーク時は1トンあたり200ドルぐらいまで行ったそうですが、そこをピークに値下がりして60ドルぐらいまで下がり、現在は70~80ドルだそうです。中国の鉄鉱石の港頭在庫は、ピーク時に8000万トン~9000万トンだったそうですが、最近は6000万トンを割れているそうです。日本はジャブジャブに余っており、陸上の置き場もなく船に乗ったままとか…。どうも昨年上がった分を、そのまま引き下げることは難しいようですね。バルチック海運指数は上げた以上に下げましたが、原料価格は難しい…と言うことは、かなりの下げを見込んでいる商社株は見直される可能性がありますね。
当面の焦点は米国と中国ですね。
この二大強国の動向に日本は揺れるわけです。春節明けの中国の株価は順調のようで2000ポイントを回復しています。3年の年季を明けた中国銀行株に、一時、外資の売りが出ましたが消化して株価は再び強いようです。英国を訪問している中国の温家宝首相がケンブリッジ大学で講演中に、会場にいた男から靴を投げつけられる騒ぎがあったそうです。
会場の後方にいた若者が突然、笛を吹いて立ち上がり、「ここに独裁者がいるぞ。よく彼の言うウソを聞いていられるな。どうして大学は独裁者に身を売ることができたのか?」などと叫んで黒いスニーカーを投げつけたそうですが、温首相は取り乱すことなく「我々は平和にやっている。男の行為が中英の友好を妨げることはない。調和は武力によって妨害されないと歴史が証明している」と再び語り始めたとか…。流石、一流の政治家はアドリブも上手いですね。中国は追加の財政出動も用意があると述べているようです。今の分だけでも消化が出来るのかどうか…。4兆元(52兆円)はすごい金額ですから、しかしやらなくても、指導者がこのような発言をする事に、意義があるのですね。オバマ大統領のような発言をしていると、折角のバッド・バンク構想も効果が打ち消されます。この点が、私には引っ掛かるのですね。
2009年02月02日
2月02日
先週末のNY市場を受け東京市場は安かったですね。
これまでのオバマ新大統領の印象は、僕ら金融関係者にとって決していいものではないでしょう。何故なら、最初の政策発動がイラク撤兵やキューバのグアンタナモ米海軍基地にある収容所の閉鎖で、経済政策ではなかったからです。もともと株屋は共和党の考え方を支持するもので、民主党的な考え方は好きではありません。GMなど、私は倒産させるべきだと思っていましたし、市場原理が優先されるという考え方なのです。しかし新政権は発足して僅かなので、まだ分かりません。でも私は田沼意次のあと、政権を握った松平定信のような印象を抱いていることも事実です。
一方、今週のエコノミストは中国経済の復活に、批判的な記事を寄せていましたが、中国経済の行方に誰しもが期待するわけです。エコノミストの代表的なレポートは公共事業投資も経済効果が薄い。何故なら、米国経済の不振から貿易黒字の減少を補えないから…という意見が多かったですようです。しかし日本と比べること事態が、ナンセンスです。確かに日本は社会基盤整備がされており、バブル不況の頃の公共事業投資の経済効果は薄かったですね。しかし中国は幹線道路も整備されておらず、このような交通機関などの基幹社会整備の信用乗数は、かなり高いでしょう。日本の公共事業投資が、仮に3程度だとすれば、中国は倍以上の効果があるのではないでしょうか? この辺りの読みは相場の物色銘柄に影響を与えるわけです。結果はいつの時代もあとにならないと分かりませんが、私はそう考えています。
今日はこんな感じで始まります。
(詳しく続きを読みたい方は、ビスタニュースで無料にて全文が読めますが、登録の手続きが必要です。注意書きをお読みになり自己責任の確認が必要になります。下の所をクリックすると登録画面に飛べます。)