今日の市況(2009年03月17日)
今日は昨日の続きですね。
機関投資家の投資適格債の最低基準はBAA(ムーディーズ)です。S&Pでは格付けがBBBになります。武富士がこのランクでオリックスはAですね。トヨタはAAAでしたが…今度、引き下げられたかな? この債券の利回りと10年物の国債金利の鞘は通常2%程度なのです。3%を越えると警戒推移ですね。下のグラフ(出所はFRB)では、右側のメモリがスプレッドを示しています。つまり利回りの差です。12月第一週に6.12%まで開き、その後、縮小しています。3ヶ月経過した所です。そろそろ株価が反発しておかしくない時期なのです。
私は11月25日に株価の底入れ宣言をしました。この判断は今でも正しかったと思っています。ただ銘柄の選別が間違っていたのでしょう。この点の反省を踏まえ、株価と利回りのレポートを週末のビスタニュースに書こうかと思っています。非常に重要な視点だと思っています。私の考えが当たっているかどうか分かりませんが、貴重なポイントになると思っています。実はゴールドマンサックスの50ドル割れは僅かに2日間しかありません。その時期が11月20日と21日だったのです。その後、見事に上がってきています。かたる君の底入れ宣言が25日です。この理由はシティーバンクへの2度目の公的資金投入と損失保証です。異例とも言える米国政府の意思を感じたわけですね。そのGSは昨日2倍の100ドルをついに越えました。
日本の銀行株は不思議なタイミングで上がってきましたね。なんとシティーバンクやバンカメやバークレイズ並みの動きなのです。市場関係者は昨日、今日の上げはショートカバー(カラ売りの買戻し)だと言います。まぁ、その通りでしょうが、それだけでは説明が付きませんね。何故なら寄り付きに買い戻せば買いは一巡する筈ですが、その後、続伸していますね。この鍵は注目していたオリックスの動きにも現れていると思います。この解説は以前していますから省きます。おそらく需給動向が変わりつつあるのでしょう。もともと、かたる君は11月の投資銀行の資産圧縮を見て峠を越えたと述べていました。週末の株式教室で総資産と自己資本の表を載せた意味を噛み締めて下さい。
株が下がっている内は私の強気の見方は気泡のような存在でしょうが、この分析はある意味で一理あると思います。実は、この説を今日、お客様に話したところ、なんでトヨタやパナソニック、ソニーは新安値なの?と言われました。確かに、このグループの株価はトヨタが12月の初旬に安値を、その後、多少は上ですが基本的に横這い、松下も同じで、ソニーに至っては2月24日が安値に今のところなっています。私は加工貿易の衰退論を採用していますが、イビデンや日東電工、ガイシなど、ユニークな日本を代表する企業は2倍にもなっている銘柄があります。
トヨタは皆が素晴らしいと思っており、日本を代表する製造業の会社だと思っているようですが…、明らかにここ数年の戦略は失敗続きの連続です。今日はHVカー、プリウスの値下げを発表していました。ホンダの後塵に拝しています。ドイツのVWは素晴らしい戦略でトヨタの上を行っています。トヨタは米国での戦略を誤りこの国際競争に遅れました。明らかに経営ミスですね。この点を株価は織り込んでいるのでしょう。実は今のところHV(ハイブリッドカー)が主体ですが、電気自動車になると工作機械が必要なくなります。市場がかなり縮小するし、自動車メーカーもトヨタでなくても名も知らない町工場で生産が可能になるでしょう。つまりトランスフォーマーの企業は斜陽産業になります。
現在の薄型テレビがそうですね。
むしろ重要なのはNECや富士通の株価が安い原因の一つに、アスースの存在があるといわれています。台湾のアスースはパソコンの下請け企業だったのですが、しかしマザーボードなどの価格決定権を持った企業なのです。デファクト・スタンダード。この話しがメーカーの株価が低迷している理由の一つでしょう。今日は調べ物をしており、相撲があったので遅くなりました。最後のほうのコメントにはもう少し解説があったほうが分かりやすいですね。ゴメンね、時間がないのです。これから出かけるから…。
株価に色んな見方があり、株が上がる背景を考えれば面白いのですね。ディーリングで大きな利益が得られるのかどうか…やった事がないのでわかりません。まぁ、10億程度なら可能なのでしょうが、やはり王道を歩みたいですね。
投稿者 kataru : 2009年03月17日 18:38