今日の市況(2009年03月03日)
NY株が下がっていると言って日本株も同様に7000円を割れるという意見が大半ですが、何故、NY株式市場と同じ動きを日本が追随しなければならないのでしょうか?
それにNY市場の下げている中身は変わっていますね。ヘルスケア関連の株価がずいぶん弱いのです。金融株がどんどん下げているような、日本の報道は間違いです。下にJPMモルガン、メルク、J&Jなどのチャートを掲げました。AIGなど過去の話です。
下げている中身が変化していることを考えて下さい。
日本株がNY離れする理由はたくさんあります。日本の銀行は金融デリバティブの影響は余りありません。だから国のお金が入っていませんね。バブル崩壊の不良債権損失により、りそなを代表とする3流銀行は未だに公的資金を返済していませんが、みずほは形だけでも民間から資金を調達し返済していますし三菱UFJに至っては綺麗に片付いています。
不良債権は増えつつあるのは事実でしょうが、在庫調整による一過性の損失でしょうから被害は少なく短期で立ち直る筈です。確かにリーマンの破綻により日本の新興不動産ファンドや外資系金融機関から資金を調達していた所は、苦しんでいます。アイフルを代表とする企業ですね。しかし、ほとんどの企業は健全ですよ。日本の企業は最近まで借金返済をしており、過剰債務状態ではないですね。一時的な資金繰りでトヨタの金融子会社なども資金調達に苦労はしていますが、全体としては欧米に比べ健全なのです。それを欧米の銀行と同列に評価を低くして…明らかにおかしいですね。中国と同じように日本株も上がって良いのです。
先週末には、その動きがありました。今日も日本株は下げ渋り、欧米と非連動の動きになりつつあります。確かに外人投資家はまだ株を売っています。9-12月の売り越しは、およそ3兆円…。だいたい1週間で2000億円程度の売りでしょう。しかしそれ以上に年金基金が株を買っており、株式の委託売買では、毎週、買い越しなのです。何故、弱いか? 嘘の報道に近い清貧思想報道により、日本人が自信を失い先物からヘッジ売りを出しているのでしょう。日経新聞をはじめとするマスコミが創り出す幻想です。10-12月のGDPが大幅にマイナスになりました。12.7%もの大幅なマイナスですね。しかし米国は6.2%減と大きな落ち込みではありませんでした。おそらく米国は製造業の移転が進んでいる。あるいはSCM(Supply Chain Management)が進んでないのでしょう。
この異常とも思える下落が瞬時に起こったのは、日本が如何に効率的な生産をしているのかの現われだという仮説が成り立ちます。SCMの普及とIT技術に進展により、情報インフラが整備されている日本は、世界で最も早く在庫調整を終えるのです。昔なら1年とか2年とか掛かっており非効率になっていたのでしょう。トヨタ自動車の赤字決算を見れば、如何にも不自然ですからね。SCMの進化により在庫整理などと言う言葉が何れなくなるかもしれません。だから株価が立ち上がっても不思議ではありません。一例を挙げましょう。
(詳しく続きを読みたい方は、ビスタニュースで無料にて全文が読めますが、登録の手続きが必要です。注意書きをお読みになり自己責任の確認が必要になります。下の所をクリックすると登録画面に飛べます。)
投稿者 kataru : 2009年03月03日 17:00