今日の市況(2009年03月30日)
今日は少しビックリしましたね。予想以上の下げ方だったからです。如何に市場心理が弱気に傾いているかを物語っています。当然、利食い売りもあるのでしょうが、板状況を見る限り、カラ売りと思われる売りも多かったように感じました。簡単に市場心理は好転しないのでしょう。
市場心理を描写するチャートの中で一目均衡表と言う時間軸を取り入れた手法があります。私は専門家ではありませんが、一般に転換線が基準線を下から上に突き抜けるゴールデンクロスを好転と言うのだそうです。(このグラフの場合は緑が基準線、オレンジが転換線で、青が遅行スパンです。)、好転は市場心理が変わる目処とされています。しかし私は実線(株価)が雲の上に顔を出し、遅行スパンが基準線を抜くパターンに注目しています。大勢観が問題になるのです。今回の押しの場面は非常に注目されます。
2003年の時は、ここから1週間ぐらいの押しで、再び雲の上に実線が顔を出し底入れの形になりました。あの時のパターンと同じなら、基準線の辺りが買い場になります。
今日の基準線の価格は7932円です。長く読んでもらっている読者なら分かるでしょうが、既に時間の経過は充分なのですね。ITバブル崩壊時から回復するパターンより、長い時間、整理が強行されています。こんな株価で株を売る人がいるとは…世の中、分からないものです。僕の常識は市場の非常識なのでしょう。
懸念材料を話せばキリがない。私は政策当局の勝ち戦だと思っていますが、何しろデフレ経済は長く、草食族が主体になる日本ですからね。
それにしてもマスコミは面白いあだ名を付けます。最近の若者は性欲も物欲も名誉欲もない種族が増えているらしく、これらの欲がない人間達を草食族と呼ぶとか言っていましたね。考えてみるとバブル崩壊から20年が経過し、デフレ経済下で積極的に行動する人は、悉く失敗していますからね。バブル当時はリクルートの江副さん、最近ではライブドアの堀江さん、経営者ではエルピーダの坂本さんや東芝の西田さん、みんな困難に直面しています。借金をして事業を拡大する意欲的な経営者の受難時代なのでしょう。株式はインフレ社会の中でないと上手く行きませんからね。希望を抱いてチャレンジしても叩かれるなら、最初からしないほうが良いとあきらめる種族が増えても仕方ありませんね。
『絶対にあきらめない、出来るまでやりぬく』この精神を日本電産の永守氏は説いていましたが、今の時代では、辛い人生のことは事実でしょう。画一化教育からの家畜化計画を進駐軍は実践し、日本は未だに占領下の憲法を掲げている国だから仕方ないのでしょうか? 平々凡々の人生より、思い切って一所懸命に生きた方が良いと思っているのですが…結果は死ぬ間際に分かるのかな?
今日はみずほのレーティングをゴールドマンサックス証券が引き下げたとか…。
彼らのコメントに素直に反応する市場を見て、悔しい思いを抱いています。終身雇用、年功序列と言う日本の素晴らしい仕組みを崩した要因の一つが先物取引でしょう。市場に存在しない株券を売ることが出来ますから…。今回もそうですね。現物の需給バランスは買いが明らかに優勢なのです。ところが株価は下がりました。市場に存在しない株を空売りしているのです。マスメディアに踊らされ、考えない機関投資家が下がり続ける株価に脅え、先物で繋ぐのでしょう。幻想に脅えるのです。考えてみれば、株式の純資産価値は解散価値なのです。田舎に工場を持っている会社の純資産はあてに出来ないでしょうが、都心の一等地に持っている資産より、大きく下がっている株価を見て悲しい現実を感じますね。
このような暴挙を可能のしたのは日本人自身なのですね。フジテレビの日枝さん、ブルドックソース、Jパワーの北畑さんなど…。くれてやればよかったのです。買いたい人に会社をくれてやれば良いのです。むかし、兼松日産と言う株が暴騰しましたが、親会社は売りませんでした。そうして兼松は経営危機に苦しみましたね。サッポロビールが欲しければスティールにくれてやれば良いのです。そうすれば純資産価値が生きるのですね。会社の支配権が手に入らない株価では紙屑と一緒の価値ですからね。ここが農耕民族と狩猟民族の差なのでしょうか? みずほが売られるなら、年金基金でどんどん買えば良いのですね。自分と言う価値観を持っている中国株は強い展開を維持して、他人任せの国家観のない日本株は下がるとは…もっと日本人は自信を持ちたいものです。
投稿者 kataru : 2009年03月30日 18:38