今日の市況(2009年03月05日)
人間と言うものは、他の動物と違い脳が発達したおかげで道具を使えるようになりましたが、いろんな事を頭の中で考えるわけですね。行動の選択は、その日、その日の人間の感情が創り出すイメージにより影響を受けます。ここ数日、公的資金年金の買いと云われており、NY市場は下がっても日本株は下げません。先週末からこの動きは見られ、今週も続いています。昨日のNYダウが6875ドルなので、日本株も7000円を割れると…必然的に言われていました。これまで、ほぼ同値で株価が動いていたからですね。
漠然としたイメージは、日本株は何れNY株に鞘寄せすると多くの人は言います。NY市場が500ドルぐらい暴落すると、日本もあっという間に追随して株が下がるという恐怖心が、頭の中で幻想を創るのですね。まぁ、私の場合は上がるイメージしか頭にないのですが…。このようなチャートを見ると、どうでしょう? 私には上がる鍋底に見えるのですが、再びこのボックスを下に離れると思う人も大勢居るでしょう。
なんども私は日本の銀行は欧米のように公的資金が投入されているわけでなく、経済は正常だと述べています。GDPが12.7%と大幅に下落したのはSCMの発展で、トヨタが赤字決算を容認したから、日本全体が横並び意識で費用の前倒し化をした結果だと、一時的な損失だから、株価がどんどん下がるのはおかしいとも述べています。更に既に日本は中国との貿易量が多く、とっくにアメリカ依存から抜け出ているとも言っています。反対派はその中国は米国依存が高いから同じだというでしょう。そんな事は百も承知です。しかしそれ以上に中国の財政出動が大きな力になると思っているのです。今日の日経新聞には景気刺激へ歳出109兆円の見出しが躍っていました。上海総合指数は再び上げ始めています。
本日から中国では北京で全国人民代表大会(全人代:国会に相当)が9日間の日程で始まっています。温家宝首相は政府の活動報告でGDPの8%成長を目指すと述べたそうです。更に7兆3000億円の企業や住民の減税を実施するそうです。中国の国家予算は日本の一般会計から比べれば2倍以上だと日経新聞に書いてありました。20年度の一般会計規模は83兆円です。この内、国債費が20兆円、地方交付税が15.6兆円で、一般歳出は47.2兆円しかありません。一方、特別会計予算は368.4兆円もあります。一般会計の5倍近い規模です。内、国債費は250.5兆円です。だから実体は160兆円ほどなのでしょう。問題は何度も言いますが、特別会計は国会審議を経ないで官僚が勝手に使えるお金です。年度末になると道路工事が増えるのは、予算消化の為の無駄使いと思って良いですね。先日の新潟県の新幹線の建設費の地元負担の話も同列の話しです。
国策批判を書くと長くなるので…。兎も角、中国の財政支出の経済効果(乗数効果)は大きなものがあると思います。基本的にこのような背景認識が必要なのです。日本人は自分で物事を決断するのが苦手です。だから他人の真似をするのですね。アメリカ株が昨日キャタピラー(13.2%上昇)やアルコア(12.8%)と言う景気敏感株が10%以上、上昇しました。これを受け日本も中国関連が賑わい、日経新聞の市況解説では日立建機が採りあげてありました。しかし現状は在庫の山だそうです。日立建機が得意とするホイールローダはまだ売れていないようです。しかしロシアに注力したコマツより日立建機の方がいいかもしれません。でも建機より最初に恩恵を受けるのは海運でしょうね。中国関連といえば海運なのです。何故でしょう。今日はこんな感じでスタートです。
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投稿者 kataru : 2009年03月05日 16:48