未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年04月01日)

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外人投資家の株式保有割合がどのくらい減ったのか? …調べてみました。
昨年末までに日銀の資料によれば、およそ100兆円の株式保有額が減りました。
その様子が下のグラフです。2006年の3月末に155兆円で一旦、ピークを付けますが2007年6月までまた増えた後、170兆円をピークに一貫して減り続けています。2008年末は78兆円の保有割合です。その後の統計は発表されていませんから1―3月は東証の資料から推測し、2兆2913円ほど売っていますから、その数値を仮に用いてグラフは作成されています。2000年3月からの統計ですが2003年3月の42兆円がボトムで、その後、保有割合は上昇し日本の株高を外国人が支えました。

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同じく日銀の統計から日米の家計の資産構成のグラフを掲載しました。日本の株式保有は僅かに6%で、米国は32%もあるわけです。市場経済の国、米国での株安は政権の支持率が下がる主要因の一つなのです。だからFRBは必死になって、株が下がれば政策スタンスを変えるわけですね。株屋は信用されないそうだから仕方ないのかな? そういえば贈与税の免除の話でお金を使ったら…の条件だそうですが、株式を買って譲ったらと言う条件を加えれば、波及効果は大きいですね。個人の総資産は1434兆円で55%が現預金ですから、その内の5%が動いたら…、40兆円のお金が市場に流れ、おそらく5倍ほどのレバレッジが働き、200兆円ほど時価総額は上がり、値上がり利益で消費が増え、10%が消費に向うとすれば、景気回復は簡単に実現できますね。何しろ20兆円です。

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そういえば読売新聞か朝日だったか忘れましたが、高速道路の割引処置を、新聞は茶番と批判していましたが、私は効果が大きいと思いますね。景気をよくするには、人を動かすことが重要なのです。金融危機の影響で為替の旨みが増えて海外旅行が増えたように、僅かな動機付けが、大きな効果に繋がるのですね。高速道路の割引制度は、一時的な景気浮揚効果でしょうが、この時期に人が動くことは景気が良くなる事を意味しています。丁度、電子レンジのようなものですね。あれは原子レベルか、分子レベルか知りませんが、電子をぶつけて物体を暖めるのですね。動くことは過熱するのです。経済も物理も一緒ですね。お金が動くから良い政策です。

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さて今日は日銀短観が発表されています。製造業の業況判断指数は-58となりました。このグラフからも分かるように過去最悪だった第一次オイルショック-57を上回る結果となりました。日銀短観は全国の主要企業10848社からの聞き取り調査をまとめたもので、継続性があり信頼感のある資料です。ただ製造業ばかり取り上げられますが、既に日本経済構造は非製造業の方がGDP割合も大きく、此方は-31となっており、1998年の-41を下回っていないわけで、ユニクロ、マクドナルドのような好調企業も存在するのですね。統計資料に基づいた投資方法に、最近は関心を持っているわけです。だから昨日は薄板鋼板の在庫の話や半導体(DRAM、フラッシュ)の話しをしたわけです。

投資をやり始めた頃は、私もずいぶんチャートを研究しました。かなりの本を読みましたね。酒田五法から一目均衡表まで幅広く、最近では色んなテクニカル指標が発表されています。しかし一番大切なのは、やはり大勢観でしょうね。ライブドア事件が市場に与える影響やブルドックソースの最高裁の判決が、外人投資家の売りに繋がっていると言っても過言ではないでしょう。反面、中国は世界の中でもっとも早く立ち上がってきているのですね。野村證券では久しぶりに中国株投信を募集するとか…。

不思議な事に、目先の材料に過敏に反応する市場は、物色意欲が出てきたのでしょう。
昨日の日清紡に続き、今日はエルピーダです。なんと東証の信用取引残高によると、売りが9944億円で、買いが8987億円の逆転現象だそうです。株数は買いが依然勝っていますが、金額ペースでは売りが多いということは値嵩株を売っていると言う事ですね。だから昨日、例に上げたガイシのような例が生まれるのでしょう。

一目均衡表の立ち上がりのパターンをもう一つ紹介しましょう。
下のグラフは2003年の日経平均株価ですね。この時にように今回も立ち上がるか? それとももう一つのパターンのように調整が続くか? 結果は神だけが知っているのでしょう。まぁ、私は楽観論者だから、FRBの資産拡大効果は、絶大だと考えています。

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投稿者 kataru : 2009年04月01日 17:51