未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年04月06日)

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最近はマクロ統計と株価の動きに興味があるのです。
やはり手痛い失敗を経験した為に、大きな流れを見失って、間違った方向性でスタンスを取ると言うのは馬鹿げた行為と考え始めたのです。考えてみれば、自分がいくら頑張っても国の方向性が違えば、株価が反応するわけではありません。昔は興銀などが日本の産業基盤を作るために、異常な貸し出しを実施して銀行が冒険を犯し日本を育てました。興銀の中山素平さんは立派な人でしたね。銀行マンらしい人間でした。証券界にも多くのサムライがいました。自分たちが株価を上げて企業を育てたのです。見所のある会社に資金を与えれば育つケースはたくさんあります。リーマンの悪評ばかり聞きますが、リーマンのおかげで大きくなった会社もたくさんありますからね。

しかし…今は貸し手責任が問われ、良かれと思ったことが結果責任を問われ、特別背任行為になるのですから…。地検が立件して最高裁で負けた珍しい判決が長銀の裁判です。
まぁ、内容は少し違いますが不良債権かどうかの認定は難しいですからね。一時期だけを捉えれば不良債権でも、その不良債権が金の卵になり、将来、利益を上げるかもしれないのです。2003年前後に行われた不良債権処理で、厳格に損失計上を迫った外国人は、自分達の番になると、厳格な減損会計をしなくて良いと言うのです。おかしな話です。まぁ、公認会計士が違法だと言う基準も曖昧だし、何処に真実があるのか、難しい問題なのです。

先日のデータだけだと誤解を生みますから、日銀の資金循環統計から作成した外国人の株式の保有残高(ストック)とフローの動きを追ったものを一緒にグラフにしたのが下のものです。確かに先日のグラフのように株式保有割合は100兆円ほど減りました。ピーク時には170兆円もの株式保有額がありましたが、昨年末で78兆円に減っています。しかし…100兆円減るまでに、100兆円の株式を売ったわけではありません。僅か8兆円の売りなのですね。この差の90兆円は…リスク許容度が下がるわけですね。私が贈与税免除に、株式で譲渡すれば…と言ったのは、こういうことなのです。この水準で実弾の買いが10兆円もあれば、日本株は100兆円程度、時価総額が上がり、高額商品が売れるようになります。気分の問題ですね。景気など…。

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ここ2週間から3週間で、株価は2000円弱上がりました。どうでしょう?
お客様に連絡すると、もう大丈夫かな? そろそろ株でも買ってみようかな? このような声をよく聞くようになりました。株が上がれば、待っていた投資が再開され相乗効果が生まれますね。今日の日経新聞でしたかね? 信用乗数の話が載っていましたが、1の力が2になり、3の力となるのです。同じ力でもポイント(時期)により大きく違うのです。今日の日経平均株価は上がっていましたが、流石にTOPIXは一服していましたね。

当たり前ですね。TOPIXが下げたのは、時価総額の大きな銀行セクターが下げていたのも要因の一つですが、三菱銀行は3月10日から3月27日までの僅か13日間でよく上がりました。377円から553円です。率にして46.7%も上げました。今日の主役は輸出企業です。円安の影響もあるのでしょうが…値嵩株が上がっていたから日経平均株価は高いのです。代表的な銘柄のトヨタは3月12日から4月6日まで17日間で2790円から3820円と此方も36.1%も上げています。

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IRNETの読者の人は、金融株を主役に書いていますから、今日の動きは不満かもしれませんが市場は正直ですね。大型株が5割近く上がったのです。多少の休みも当然でしょう。しかし景気循環から見て景気回復パターンは決まっています。金融機能が正常に機能しなければ経済は動きません。その為には金融部門が元気の出るように、利益が生まれなければ貸し出しは増えませんから、全体の産業も駄目なのです。こんな事は小学生でも分かる理屈ですね。だから、いつの時代でも金融相場の始まりは金融セクターの動きが一番良いのです。

少し調整が入ると、また弱気が跋扈します。エコノミストと言う雑誌は日経新聞同様に弱いですね。どうして、あのような記事ばかり選ぶのでしょう。日経ヴェリタスは先週号辺りから強気の記事を載せるようになりました。欧州は少し腰が引けていますが、世界中のGDP1-3位までの国が、挙って財政出動をして、金融緩和を実施しているのです。
誰が考えても足元は確かに弱いですが、徐々に景気は動いてくるでしょう。まだ決まってないと思いますが、住宅政策もすごいですね。チャンスですよ。この金利で借りられるのです。サラリーマンの人は買うと良いですね。人口を増やす政策に、何れ舵を切ります。移民政策も実施するでしょう。まぁ、長い目で見れば良いのです。

またハッパをかけられました。「こんな100年に一度のチャンスなんだから、今度は上り調子だよ。頑張りなさい。」って、最近はお客様に元気を付けられています。どちらが証券マンか、分からない日々を送っています。東京はさくらが満開、兜町の坂本公園のさくらは、早くも散り始めました。でも僕のマンションの周辺は、今が満開ですね。

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投稿者 kataru : 2009年04月06日 17:31