今日の市況(2009年04月13日)
なんとも強い相場が続きます。ハイテク株は一服状況ですが、予想通り中国関連株が賑わいを保ち、株価は続伸し始めました。個別株はビスタニュースで述べているような展開になっています。上海総合指数は遂に2513と大台を回復しました。1兆8900億元と空前規模の貸し出し増加が続いています。温家宝首相は実体経済に向わない資金の流れに警告を出しているくらいに過熱し始めています。昨年から財政政策規模は世界中で群を抜いており、中国はGDPの8%成長を達成しなければなりません。出来ないと中国では政策指導能力を疑られ、左遷される国ですから胡錦濤主席をはじめ政策担当者がトップ外交を実施するので強いですね。官僚の作文で動くロボット内閣とは出来が違います。かねてから申し上げているような展開に市場は動き始めています。
今週から米国では本格的な決算発表が行われます。
今は基本的な流れとして、行き過ぎた悲観論が修正される場面なのでしょう。日本の市場はそのような傾向が色濃く現れています。だいたい株価が下がると言うだけで本質的な価値を無視して売り下がる、目先筋の為に異常な株価が出現しました。悲しい事に、これに買い向うセクターが少ないのです。その為にカラ売りと分かっていても、締め上げる事が出来ずに、なすがままの生き地獄を経験してきました。日本人の市場に対する考え方を、再び思い知らされた思いがします。
昭和40年の証券不況の時に株式の1000円攻防と言う買い支えを実施し、資金が足りなくなり政策当局が株を買ったことがあります。当然、政策を総動員するので、その後、景気は回復し株価は上がります。買い支えをした資金は膨大な利益が生み、お金を返済した余りで証券会館などの付属設備を建てました。証券会館は実に立派なビルです。
今日、坂本公園の前を歩いていたら第二証券会館、第三証券会館のビルが並んでありました。おそらく証券人口はバブル期の半分以下でしょうが…、関連する施設が、何故、多く残っているのでしょう? たしか…この第二会館には、アナリスト協会などの団体が入居している筈です。所謂、ぶら下がり団体が多く、増殖した結果なのかな? と考えて奇妙な思いで消防署前を歩いていました。
日本の構図は年金を受けると人は増えますが、それを支える人は減るのです。遊んでいるぶら下がり族がどんどん増え、実際に働く人が気持ちよく働けない。コンプライアンスって、誰の為にあるのでしょう。不思議な思いがします。上海総合指数が上がるのはわかります。国を挙げてGDPを増やす努力をしています。株が上がるか上がらないかは、付加価値の増加がないと駄目ですね。株式の上昇は効率化を示すバロメーターなのです。1989年に単純平均株価は1579円まで買われます。まぁ、バブルなのでしょうが…。それから一貫して下がり続ける単純平均を上げる為には、やはりGDPを増やさなければなりません。
女性や老人にも働いてもらうしかありません。能力のある人は他人が出来ない特殊技能で高い給料を得なくてはなりません。年収1000万円以上の所得の人口が増えれば、株価は1万円、2万円、3万円と上がるのです。農業や介護分野では人材不足ですが、はたして年収1000万円をもらえるような効率的な仕事が出来るのでしょうか? 車を一台売っても利益は知れています。それより高い価値のある情報産業を育てれば、利益は膨らみますね。ユニクロの洋服ではなく1流のデザイナーが作る洋服は、ユニクロの100着以上の付加価値を有するのでしょう。やはり日本が生き延びる世界は、アジアの情報インフラ・ビジネスじゃないかな? 更に癌を克服するバイオ技術などの産業かな? ただこの分野は独創的に発想が必要ですね。日本人はゲームなどを見れば分かるように、携帯電話やインターネットの情報サービスの覇権を握るべきではないでしょうかね?
かたる君は次の相場展開も時々考えるようになっています。だいたい今年、これから起こる相場動向は読めますからね。株価が上がった後の展開を早くから時々考えないと、新聞を読んでいても見逃すのですね。常に新しい展開を証券マンは考えているのです。それにしても理想的な相場状況です。先駆した値嵩ハイテク株が一服し、大きく下がっている中国関連株の浮上。先駆した銘柄はガイシなどが代表的な株です。11月25日は1024円だったのですね。1月にこの水準を抜き、確実な上昇波動を歩みますが、ビスタのレポートで狙っていた金融セクターは、1月の高値を抜けないで下値を模索しています。12月、1月はマズマズだったけれど、2月、3月の前半は…トホホ。でもここに来て再び快調です。予想通りの展開で楽しみな毎日が続きます。
投稿者 kataru : 2009年04月13日 17:56