今日の市況(2009年04月15日)
米国では本格的な決算発表を迎えています。インテルは事前予想の売り上げ69億8278万ドルより、71億4500万ドルと良かったですが、株価は事前の上げており横這いでした。注目していたゴールドマンサックスの公募は123ドルですが、株価は115ドルでしたね。事前に引き受け手が決まっているのでしょうが弱かったです。日本と違いますね。三井住友は今期に募集すると言いますが、いつするのかな? おそらくは正式には決算発表後だと思われますが…。アメリカは同時に発表し直ぐに実行する。まぁ、GSは事前に増資は予想されていましたが、株価は右肩上がりだったのです。何故、日本は希薄化懸念ばかり強調するのかな? 昔は公募増資を発表すると株価は上がったのです。だって、工場建設などの設備投資に利用され、業績の向上が見込まれたからです。まぁ、日本の不甲斐無さを嘆いても仕方ありません。
下のチャートは日経平均株価の動きです。騰落レシオは134と高まっていますが、25日線との乖離率は12.7%から4.5%へ縮小しています。この現象は物色の範囲が横に広がっている動きを物語っています。一方、注目しているBRICsの市場を見てみました。やはり中国が一番強く、ブラジル、インドなどは比較的堅調な動きを見せています。心配されたロシアも、なんとか立ち上がってきました。このチャートを掲げた意味は解説しなくても分かりますね。基本的に長く読んでいただければ、分からない事柄でも、いつの間にか、その辺の証券マンより知識が付くと思います。かたる自身も、日々勉強させて頂いている訳で、当然のことですが、私のたてている仮説が、全て当たるわけではありません。
あれはビスタニュースで書いたレポートだったかな?
中国のIMF利用論の論文がG20前に発表され、実際にIMFなどへの増資が決まったのを受け、アメリカも本気になって景気を立て直すだろうと言う仮説を立てました。この意味は非常に大きいですね。この辺りの背景を理解していないと、目先、どうしても乖離調整が先行する為に、弱気になり振るい落とされるわけです。ほぼ完璧に流れを捉えているのでは?と最近は相場が強くなってきたので、再び自信を深めつつあります。不思議なものです。事前に予想していた通りに、株価が動き始めると、だんだん自分の能力を過信するのですね。その結果が「かたるの失敗」ですからね。
チャートを見ていると先駆した銘柄は当然のことですが、お休みを入れます。安値で買った人が利食いを入れる時間が必要になります。これが乖離調整と言うわけですね。一番強いパターンが若干の右肩上がりの調整、横這いもこの範疇ですね。普通は株価が下げるものです。そうして移動平均線の底上げと、株価が重なり合う辺りが、次の変化のポイントになります。その乖離が、先ほどの4.5%です。騰落レシオの上昇は、減数の関係もあり一概に120を越えたら過熱とか…、70を割れたら買い場だとか言えませんが、一つの指標で信頼性もあるから、皆が話題として提供するわけです。最近の低位株の上昇を見れば分かるように、市場心理が少しずつ正常化しているわけです。その例としてオリックスを引き合いに出して何度か解説しているわけです。
次の焦点は何か?
かたるはBRICsのデッカプリング現象の再来を唱えており、今日は商船三井などが人気になっていました。最近の商社の動きが確りしているにもこの流れですね。この背景を様々なデータを用い、何故、BRICs関連株が高くなっているか説明しているわけです。シャープの片山社長が、驚きの声をあげるわけです。この流れが、これからどう展開するか? もう決まっているわけです。本当は個別銘柄を掲げて解説すれば、より一層、分かり易いのですが、それはビスタだけにします。何しろ、今回の失敗を受けて、色々考えさせられています。まぁ、僕の仮説がいつも当たるわけではありません。
実は投資の成果は銘柄を当てるより、売り買いのやり方の方が重要なのです。概ね業績が向上するなら、どの株も何れ上がるわけです。日本株が1万円、2万円、3万円と時価総額を膨らませる為には、国家目標が必要です。株式教室で書いたようにGDPを増やす具体的な方法で、数値目標が必要なのです。いつまでに何%上昇させるか? その為にはどんな手段を講じるか? 検証はどうするか? その後の追加対策はどうするか? 計画を立てて実行し、常に目標と実績を検証し、改善していかねばなりません。
実は投資方法も同じです。仮説と実践を繰り返し、自分の相場観と行動を修正するのですね。今、まもなく新しい流れが始まると考えています。具体論は週末にビスタで書こうと思います。うれしい事に、最近はビスタの購読者の人が増え始めています。多くの人が集まれば、またたくさんの意見が聞けるように予算が増えますね。ありがとうございます。
投稿者 kataru : 2009年04月15日 18:38