今日の市況(2009年04月22日)
NY市場ではガイトナー財務長官が市場での噂を否定し、ストレステストの結果について議会証言で「大部分の銀行は必要以上の資本を備えている」と発言し、金融株中心に戻ったと言います。建設機械大手のキャタピラーは17年ぶりの赤字を計上しましたが、株価は0.9ドル上がり31.39ドルだとか…デュポンは市場予測を上回り1.32ドル高の28.06ドルとか…概ね、決算に対するアレルギーは消えてきたようです。しかしGSの株価は、なかなか公募の123ドルを上回りませんね。この株価はポイントです。
一方、日本では改正産業再生法が成立し関連株が賑わっていました。
エルピーダはこのところの最大の出世株です。DRAMのメーカーで、依然、採算割れの状態ですが赤字幅は縮小しています。台湾の企業と経営統合し、サムソンと市場を二分する存在になります。台湾当局も、日本も、今回の金融不況の影響を緩和する為の臨時の処置として公的資金を注入するとか…。かつて日本は台湾を統治したことがあり歴史的な関係も深いために、日本企業を台湾は選択したのでしょう。台湾は国策として半導体の会社を税制優遇により保護しています。
しかし…金融機関にたいする公的資金投入は、止む得ないと思うのですが、一般企業に公的資金を入れて援助すると言う考え方は、保護主義の延長線上にあり市場原理の株屋としては疑問符を付ける行動です。今日は他にパイオニア、東芝、OKIなど同様の連想で買われていたようです。この手の一時的な人気株は、持続的な人気を保てるとは思えません。最近の相場を見ると、分かりやすい材料に市場は反応していますね。それも過剰になっているのかな? そんな印象を持ちます。確かに東芝はカラ売りが多いと言いますし、フラッシュの価格改善がDRAM同様に株高の背景にあります。此方は当然、強弱観が分かれ仕手化しますね。しかしパイオニア、OKIなどの二番手銘柄は論外だろうと思います。
この分かりやすい材料に反応する相場の代表は、やはりシャープでしょう。片山社長が記者会見を開いてから一貫して上昇し、今日辺りは流石に強弱観が対立している値動きです。このような材料株の人気は、長く続くものではありません。価格が上がる事によって、ある程度、好材料は織り込まれますからね。一方、先駆したオリックスなどは、流石に調整を強いられています。このように循環物色は続き、乖離率とともに騰落レシオも改善の方向にあります。GSユアサのリチウムイオン電池への期待感は高いのですが、ホンダへの供給は30万台程度のものでしょうから、利益貢献度は株価が上昇するほどあるのかどうか? 既に株価はかなりの利益を見込んで上昇している様子です。
まもなく中間反騰なのか? 本格反騰なのか? 結果が出ます。
既にかたる君は二段上げの準備をしており、本格反騰に向け備えは完了しつつあります。チャート上の変化日は連休明け前後のようです。5月4日に米国のストレステストの結果が発表されると言われています。急騰していた米国の金融株はここに来て一服傾向のようです。此方もバンカメの貸し倒れ引当金を巡り、強弱観が対立しています。私が二段上げに入ると予想している根拠は、何度も説明しているように、お金の流通量を増やす政策を実施しているからですね。私は反対ですが、改正産業再生法などの結果、日本政策投資銀行から問題企業まで資金が供与されますから、市場はジャブジャブのお金の状態になりますね。だから需給関係で株価は上がると思っています。中国人民銀行の周小川総裁が発表したIMF活用論は、米国の権力を脅かすものでありますから、その元凶である株価を上げる政策を採らざる得ない訳ですね。だからタイミングよく飛び出したガイトナー発言になったのだろうと考えています。かたる君が考える二段上げの相場はもう直ぐだからね。果たしてどのタイミングで始まるのかな?
投稿者 kataru : 2009年04月22日 17:03