今日の市況(2009年04月23日)
今日の日経新聞には野村證券の7000億円前後の赤字と言う記事が一面トップに掲載されていました。読売新聞では6000億台の予想のようですが、似たようなものでしょう。加えて米国金融の「負債評価益」により、利益を嵩上げしている記事も書かれており、株価が高い位置なので、連休もあるから調整局面が続き安いかな? と思ったら…、なんと野村證券はプラスの場面が後場から出る始末です。ビックリしましたね。最近は決算悪の5月危機を打ち消す形で株価が推移しています。週刊「エコノミスト」の編集長さん、そろそろ強気の記事を掲載するように心掛けたらどうでしょう。日経新聞さんも永井さんのような人の意見を採用するのはどうかな? それに引き替え、此方は寄稿記事でしょうが大機小機の富民さんの「日はまた早く昇る」はいい記事ですね。
今日は私がお金の流通を増やしているから、株価は下がらないと述べている見方以外にも、なるほど…こんな見方もあるんだね。と感心しました。この記事の要旨は、交易条件が改善し15兆円ほどの資金流入、更に資本収支も改善が臨まれるのではないかと言う主旨で、景気は劇的な改善を示すと言う内容です。少し皆さんには難しいかな?
まぁ、かたる君も証券マンですが、交易条件などと言う言葉を最近まで知らなかったのですね。一昨年だったかな? 景気拡大局面は続いているのに、何故、景気が良くなっている感じが少ないのだろう?と言う疑問に応えるために、この指数が話題にされ可処分所得の話しが出たのを覚えていますかね? IRNETでも何度か採り上げました。要するに交易条件とは輸出の抵抗力と言うか、競争力が強いか、弱いかの指数だと、かたる君は単純に理解しています。その条件は原材料価格が下がり(原油価格など)収益が得られやすくなると言うことです。製品価格は直ぐに下げませんから、損益分岐点が下がり利益が生まれると言うことでしょう。
一方、資本収支の改善を予想していましたが…此方はかたる君も日本の政策によるし、どうかな?と疑心暗鬼です。ただ世界の投資銀行のポジション訂正が終ったように、日本から資金を引き上げる条件は薄れていますね。これは事実です。だから2003年から株価が急騰したような劇的な資金流入はないでしょうが、徐々に日本に資金が溜まるでしょう。更にかたる君独自の見方ですが、銀行の貸し出しがバブルの清算で一貫して減っていましたが、多くの銀行が公的資金返済をしたように2005年ごろから増え始めています。つまり日本の企業は過剰債務状態ではないのです。米国のようにこれから貸し倒れ損失を気にするのは理に反していますね。何しろ日本企業は健全です。つまり世界に先駆けてGMやクライスラーのような金融危機を2003年に経験しているのです。2008年に欧米の金融危機は深刻になりましたが、日本が先輩格ですね。故に株価は上がるだろうと考えています。
まだあります。一番大きな理由が…何しろ麻生政権は完全な官僚のロボット内閣です。だから自民党に主導権を握ってもらう為に、官僚は必死になって政策を動かし始めました。先日のGDP120兆円の増額目標などもその一例でしょう。民主党は日銀総裁に予定されていた武藤さんの事例でも分かるように、反官僚派でしょうから、当然、官僚は保身からロボット内閣を必死になって応援しますね。株は上がるわけですね。金融庁の政策基準もゆるくなっています。かたる君は官僚批判を繰り返してきました。理由は保身であれ、何であれ、国民生活が豊かになるバブル政策は大賛成です。一応が株屋らしく改正産業再生法は市場原理に反していると文句は言いますが、お金を流すことはOKです。でもやりすぎると幽霊企業を増やす事になり、市場原理に委ねるべきでしょうが…。
実は今日は、もう発表されたかな?
みずほの業績予想記事が市場に流れていました。最初は朝日系列から5000億円の損失、次に日経系列から5800億円の赤字と言う内容でした。株価は188円まで下げましたがその後190円台に戻し192円の引けでしたね。明日の日経トップを飾るかな? 東芝、野村、みずほとそれぞれ悪材料を消化し株価は強い動きをしていますね。まだ疑心暗鬼の人は多いでしょう。金融相場特有の動きですね。「強き相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つのです。」早く強気にシフトした人が勝つのでしょう。株価が上がれば、当然、利食いの為に休みます。しかしどんどん下がるこれまでの局面とは違いますね。何度でも列車に乗れば良いのです。
投稿者 kataru : 2009年04月23日 17:23