未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年04月24日)

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

驚く事にサムソン電子が1―3月期の営業利益が2四半期ぶりに黒字転換したといいます。為替安や税制優遇などがあるのでしょうが、このDRAMやフラッシュの相場動向で黒字ですからね。エルピーダへの公的資金投入が正しいのかどうか…。昨日の交易条件指数は日本の政策にも影響を与える問題です。国が積極的に支援する姿勢を取っているか、取らないか? この差は民間企業の努力だけ埋まるものかどうか…。トヨタなどの労働集約型の製造企業が契約社員の制度により、競争力を維持してきましたが、キャノンのように契約社員の労働契約が社会問題となり、グッドウィルが官の指導で撃沈し、日本の労働コストは高くなります。もともと、この法案は空洞化が進んだ為の修正だと考えていましたが、日本は大きな政策転換の時期を迎えていると思うのです。

実は私のお客様の多くは外貨預金をしていますが…かたるにとってこの行動は疑問です。ドル不安による一時的な円高はあったとしても、どう考えても加工産業で日本を維持できるのかどうか? 一番、付加価値の高いビジネスを残す政策を採用すべきでしょう。何故、富士通がアスースの低価格パソコンに対抗する商品を出すのでしょう? 一台で5万円のパソコンの利益はいくらでしょう? 差別化を図ればいいのに…。その意味で東芝の西田さんの戦略は魅力的に見えましたが、結果論からすれば無謀な行動でした。しかし、私は好きでしたね。失敗すれば批判されますが、あの経営は好きです。それに引き換え、王子製紙と北越製紙のTOBや日本電産や東洋電機の顛末は残念なものです。既に横並び意識で経営者が務まる時代ではないし、統合も従業員のことを考えれば競争力を高めると思えるのに、自分の自我意識だけで行動するサラリーマン社長の厭らしさを感じますね。

まだ結果は分かりませんが、野村證券のリーマン買収は冒険です。分からないのは株価が低い所で大型の公募増資をしたことです。やはりサラリーマン社長のイメージですよ。証券界のトップ企業が、希薄化リスクを株主に与えるなんて…。どの程度、今の野村社長は自社株を保有しているのかな? ワラントなどのプラスオプションを与える例はありますが、失敗したら、ある程度の責任を取らせるべきじゃないのかな? どれが正しいのか?難しい話ですね。

この所、大型の赤字を発表するたびに株価は元気になっています。みずほの活躍にもその傾向が見えました。今、発表されている決算は2001年の3月のものですから、既に終った話に株価が連動しないのが普通ですね。野村證券へのリーマンの貢献度は推移は今後の動向を見ないと分かりませんが、バンカメはメリルの買収で大幅な黒字転換を果たしています。野村はどうなのるのでしょう。今日は出遅れている銀行株が動意付き人気化しましたが目先人気のディーリングだけでは引けを維持することが出来ませんでした。

ただ考えてみれば分かるのですが、銀行株は株価が上がる素地があります。昨日、示したように銀行の主要業務の貸し出しは世界的な直接金融偏重から間接金融の見直しが行われ増える傾向があります。加えて日本独自の理由でバブルの清算が完了したのは2005年です。その後、正常な経済状態に向けて動き出しているのですね。だから貸し出しが増えているのです。金利水準は安く、これから景気回復金利高になり利鞘が拡大されます。そうして、何よりも歴史的に金利水準が、ようやく世界認識に変化し社会がそれを許容している背景があります。これを説明すると時間が掛かりますが、早い話、貸し出しを行う相手の財務内容などにより、金利を思い切って変えても受け入れられる土壌が形成されています。世界の基準は相手の使用目的や財務内容により金利が大きく違います。日本みたいに一律に低いプライムローンを実施するような時代ではないですね。同じ一部上場企業でも格付けにより、1.5%の企業と5%の企業と幅の設定を自由にすべきでしょう。

果たして金融庁が銀行を育てる意識があるかどうか…しかし本当に日本復活を望むなら優秀な官僚のことですから、ここに気付く筈です。世界の金融は萎縮しています。今こそ日本の銀行が世界に向けて羽ばたくチャンスでしょう。真の意味でのグローバル企業になるべきです。先日、三井住友銀行は中国に出店していましたね。中国への布石は、三和銀行が熱心でしたから、当然、三菱UFJの支店網は多いのです。まぁ、多いといっても13店舗だったかな? チャンスなのですね。日本に留まるべきではありません。

全体的な今日の動きは最近述べているように調整ですね。かなり強い調整波動ですね。普通は株価が下がるのです。しかしあまり下げませんね。そうして今は二段上げに向けて準備をしているところです。おそらく連休明け、早ければ来週にも9000円台の引け値を維持し、投資家の心理をもう一段、好転させることでしょう。お金が出ている時に株が下がることはないのです。最近の赤字報道後の株価動向を見て分かるように5月危機などと…根拠のない噂に振り回されるべきではないでしょう。全てのデータは株が高くなる事を示しています。

s20090424a.gif
人気ブログランキング 「今日の市況」は人気ブログランキングに参加しています。

株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ

投稿者 kataru : 2009年04月24日 19:28